ミートホープ社の罪と功
6/28(木) このところ、いろいろお騒がせなのが、北海道苫小牧市の食肉加工会社ミートホープ社である。この会社は、外国産の鶏肉を日本の会社の袋に詰めて売ったり、賞味期限切れのコロッケを安く買って、袋を詰め替えて売ったり、カレー用の肉を売ってクレームが来たら、保険会社から賠償保険を取ったり、100%豚肉と鶏肉なのに、牛ミンチとして平気で売ったり・・・。まぁ、とりあえず、考え得る限りの、ありとあらゆる悪事を何十年間も、ずっと続けていたようである。。。ほんま、ここまで、えげつないのは、聞いたことがないぐらいやね。。。好き放題、悪の限りを尽くしておった・・・・そんな感じや。。。
まぁ、連日のようにマスコミに叩きまくられている、この会社の田中稔社長だが、このオッサン。煮ても焼いても食えないヤツなのだが、ここで、ちょっと視点を変えてみたい。このオッサンのやったことは、確かにひどい。ただ、それは豚肉や鶏肉のミンチを、牛肉やと、嘘をついて売ったことである。食べさせられた人は憤慨ものやけど、考えてみたら、そのインチキ牛ミンチをたべて、誰かが腹が痛くなったとか、食中毒で死んでしもたとかいう話ではない。。。健康被害は少なくとも無かったようである。。。それだけは救いや。。。食べたら生命の危険があるような、危ない食品では無かったようである。。。
あえて言えば、このオッサン、油の強いマグロと逆に油のないマグロの身を混ぜて、ネギトロを作ったように、食品加工技術としては、意外と凄いことを発見したとも、言えるやんか。。。牛肉のクズ肉に豚の心臓を混ぜて、鴨肉のすじと一緒にミンサーにかけたら、まるで牛肉ミンチと同じような味や、風味や、食感がする「ニセ牛ミンチ」が出来たそうやからね。。。このレシピで、プロ相手に、何十年もバレへんかったのやから、大したもんやで。。。おまけに、このオッサン、この肉を混ぜ合わせながらミンチにする機械まで開発して、文部科学大臣賞までもらっておるやんか。。。まぁ、今となっては偽装牛ミンチを作るためやったようだけどね。。。。
つまり、このオッサン、この研究開発の一点という部分だけにおいては、良い事を発見しとると思うんや。。。。。つまり、このミートポープ社製の製品として、牛ミンチ代用の合成ミンチとして、製造販売していたのなら、このオッサンは何ら責任を問われなかった。。。ということやんか。。。牛ミンチより3割安い・・・合成ミンチ・・・とかで、売っていたらね。。。。
お肉の業界というのは、以前にも書いたけど、少々、ええかげんな業界である。大らかと言うか、おおざっぱというか。。。皆さんも、合成肉って言うのを食べたこと有るでしょ。あさくまの学生ステーキみたいなヤツ。。。筋があって固くてかみ切れないような肉をミンチにして、赤身ばかりで、固い肉に、脂肪を注入して、いろいろな肉をのりで固めて、ステーキのように形にする例のヤツである。。。これって、安くて売れない肉を何とかして食べて貰えるような商品に変身させる、魔法のような食品加工技術やと思うのやね。。。
イクラも人工的に模造品があるし、あわびも似たようなものがある。カニ蒲鉾は代用食品として、とても有名だし、大豆で作ったたんぱくで、出来たハンバーグも、なかなか本物と区別が付かなかったりする。。。蒲鉾に松茸の風味を付けたニセ松茸まである・・・・。食品加工の世界で、いろいろな研究が進んで、消費者に、より美味しくて、安全で、安い食品を提供できるのは、別に悪いことではないと思うのやね。。。ミートポープ社も、逆に、牛肉と違うのに、本物そっくり。。。ハンバーグ用にどうぞ・・・とかで、売っていたら良かったのにね。。。
国民みんなが怒っているのは、もうけのために、嘘をついていたこと・・・この一点や・・・。これは、商売人としての真義に劣る。。。大事な事や。。。己の利益のために、人を騙してもいい。。。こんなことを平気で延々とやっていたから、怒っとるんや。。。だから、嘘をつかず、いろいろ研究して、安くて、おいしい食品を開発しとったら、社会の為になっとったかも知れないやんか。。。同じような事をやっていても、この紙一重で、嘘つきで会社をたたむことになるか、それとも、もっと大きいビジネスに拡がっていたか。。。この差は大きいと思うで。。。
牛も豚も、骨以外は廃棄するものが無いと言われるぐらい、その肉はフルに活用される。。。せっかく頂いた命を、1片も無駄にする事なく、使い切りたいというのは、食料関係に携わっている人たちなら、当たり前のことなのかも知れない。。。ところが、消費者の方は、食べ物を、あまりにも簡単に簡単に捨ててしまう・・・。ホテルの宴会が終わって、たくさんの食べ残しを見るにつけ、勿体ないと思う。。。マクドナルドの店舗の裏には、毎日大量のフライドポテトの廃棄の大袋が捨てられている。。。揚げてから、10分か20分もしたら、廃棄されるのだろうが、あれを見るたびに、あまりにも大量の食物をいとも簡単に廃棄するのが、どうしたものか・・・。と、考えさせられる時がある。。。
ミートホープ社のやってきたことは、確かに常軌を逸して、卑劣かつ、反社会的である。でもその反対に、食べ物を粗末にしないという点だけは、昔風だけど、理解しようと思えば出来るような気もする。。。今の世の中、コンビニでたった1時間だけ賞味期限が過ぎたからと言って、廃棄するやろ。。。私、いくら、安心のためかも知れないけど、そこまでやる必要があるのか・・・と、思う時があるんや。。。あまりにも、几帳面すぎるようなこんなルールが、消費者の支持を受けることは判るのだが、そのために毎日、とてつもなく大量に捨てられる食品のことを考えると、ちょっと、別の視点で、物事を見るべきでは無いかなぁ・・・と、思うんやね。。。
世界には、まだ餓死している子供たちがたくさんいるのやからね。。。