映画のような胴体着陸
3/15(木) 伊丹空港から高知に向かった飛行機が、前の車輪が出ないため、大変なことになった。この全日空機を操縦していたのは、36歳の若いパイロット。カナダのボンバルティアという、ボーイング、エアバスに続いて、世界第三位の飛行機メーカーのQ400という機体だったのだが、この飛行機、実は、いろいろ曰く付きの機材やった。。。
もともと、ボンバルディア社というのは、鉄道の車輌などを手がけていた会社である。それが、世界の航空機産業に進出して、低燃費で低騒音、それでもって、プロペラ機なのに、ジェット機に近いスピードが出る高性能旅客機市場に進出した。ところが、そこは、後発組の弱いところ。油圧系や電気系統にいろいろなトラブルが出ていたのやという。。。
今回、この機体は、フロントギアを格納していた扉を固定するボルトが外れていたのが原因なんやそうや。。。聞くところによると、この手のビスは、そんなに簡単に緩んだり外れたりするものではなく、特殊な固定方法で、その上にピンまで入れて、絶対に外れないようにしているもので、整備ポイントからは外れている部品なんやそうや。。。外れないはずのボルトが外れていた。。。それって、製造ミスというより、部品の精度が低かったか、取り付けられていたボルトが設計通りではなく、別の部品を代用していた可能性がある。。。日本製と違って、まだまだQCのレベルは、低かったのやろうね。。。国産プロペラ機のYS-11を、製造打ち切りにした日本は、こんなところで、後悔することになったね。。。
それにしても、今回の事故で、全日空はまたまた株を上げたんやないやろうかね。。。燃料を使い果たすために2時間ほど上空を旋回していてたおかげで、多くの人がテレビのライブ映像で、全日空機が胴体着陸に成功した瞬間を共有した。。。まさに、映画を見ているようやったし、若き機長の「何度も訓練していますので、ご安心下さい」という一言に、56人もの乗客が、誰一人、パニックを起こさずに、結果的に全員ケガもなく無事に着陸に成功したのやからね。。。日本中の人が、「良かった・・・」と、心の底から思った。。。そんな瞬間やったからね。。。
胴体着陸を実際にやったことのある機長なんて、本当はいるはずがないやんか。。。1機何億円もする飛行機を壊す可能性のあるそんな訓練が出来るはずがない。でもね、機長は、何度も離着陸の経験を繰り返しているから、この飛行機が、どのぐらいのスピードまで落とせば、何とか前輪無しで着陸することが可能かという、「勘」を持っている。その勘だけが、この胴体着陸では、頼りやったはずや。。。一歩間違えれば、機は大破する。。。そんな危険を回避したのやから、ある意味、この機長は神やね。。。マスコミにはまだ顔を出さないけど。。。
飛行機は、その事故率が、ものすごく低い乗り物や。でも、もし、自分があの飛行機に乗り合わせていたら・・・。このことを考えると、出来たら、列車で・・・。と、なるかもね。。。つまり、精神的に、飛行機事故の社会に与える影響は、本当に大きい。どうしても、事故のことが頭をよぎるからね。。。
飛行機の専門家が、テレビで言ってたのやけど、今回の飛行機は、プロペラ機で、比較的軽いから、99%の機長は、今回と同じように、胴体着陸に成功するやろう・・・。という・・・。でも、これがもし、大型ジェット機やったら・・・。この確立はぐっと下がって、ほとんどは炎上してしまうやろう・・・。とのことである。つまり、こういう類の事故は、機体が小さいほどリスクが低いという、素人から見たら意外な結果になんやそうや。。。
飛行機に乗ってどこかへ行くと、現地に着陸する前に、機体の下で、車輪を出すギィ~という音がする。油圧で、タイヤを外へ押し出して、固定する作業をしているのだろうが、これがなかなか機構的に難しい構造なのだという。油圧装置の故障で、よく手動で車輪を出して・・・というのがあるが、これは万が一のために、物理的にハンドルをくるくる回して、ねじで押されて車輪が出る仕組みになっておる・・・。ところが、今回は、この車輪を格納している扉のねじが外れていたため、この扉が斜めになってしまったため、この扉がロックされてしまって、開かないという、新たな原因が明らかになった。。。
ダブルの予防措置も、別の原因があると、全く機能しなくなる・・・。こんな悪い例になってしもたね。。。最悪の事態に備えるために、飛行機の機体には、固定式の補助輪でも付けとくべきかもね。。。
それにしても、良かった・・・。命びろいとは、まさに、このことを言うのやろうね。。。