冷夏か猛暑か、暑いのはドイツだけやない! | 京都発、言いたい放題!~毎日更新~

冷夏か猛暑か、暑いのはドイツだけやない!

6/11(日) 今週の木曜日、少し遅れ気味だったけど京都地方も梅雨入りした。それにしても今年は、少し暑くなるのが遅れているというか、5月末から6月初旬にかけて、良い季候の日が多かった。そのちょっと前が雨ばかりで、日照時間の不足から、レタスやらキュウリが、ものすごく値段が高くなったりしていたから、この良い季候は、余計に快適に思えた。

 うちは、倉庫会社なので、ルームエアコンを、たくさん預かっているのだけど、暑さは、商品の出荷に端的に影響するから面白い・・・。特にこの時期、か~っと暑くなってもらわないと、今年の夏は暑そうだから、エアコンを買い足そうかとか、買い換えようかとかいうことにならない。メーカーは、この天候を読んで、生産計画を立てるのだが、これがなかなかうまくいかない。

 そりゃ、今年の夏は冷夏だっていう長期予報で、エアコンの製造数を控えめに読むと、この予報が外れて猛暑だったりすると、7月中にメイン商品の在庫切れで販売機会を逸してしまう。反対に猛暑の予想でたくさんの在庫を抱えると、意外と涼しい夏でぜんぜん売れなくて、不良在庫の山・・・なんていうことになる。量販店などは、3月ぐらいに、その夏に売る分を確保してしまうのだが、新築住宅などを扱うルートでは、有る程度の数を常に確保しておかないと、ありませんでは通らない。だから、倉庫業が成り立つのやけれどね・・・。

 十数年前に、石油ショックというのがあった。世界中の石油が高騰して、スーパーでティッシュペーパーやらトイレットペーパーが全く無くなった。世界的な石油不足で、その時以来だが、この7月あたりから紙製品が値上がりになるようである。タバコも値上がりになるそうで、倉庫の空きスペースは無いかという、問い合わせが、この時期、けっこう来る。

 メーカーが卸価格を上げる前に、商品を買っておいて、値上げになったら、その値上げ分を、そっくりいただこうというのが、狙いなのだが、倉庫代と商品の値上げ幅の差があればあるほど、たくさんの在庫を持てば、確実に儲かるので、この時期、こんな問い合わせが多くなるのである。たった10円の値上げでも、数があれば、何千万円も得をする事になるから、必死である。ただ、タバコなどは消費期限があるのと、高額商品なので、何億円も余剰資金がないと、先払いのお金を払わないといけないから、大変である。下手に借金をしてまで仕入れると、金利で足が出ることもあるからね・・・。

 トイレットペーパーの値上げも大幅ならば、先に安いうちに少しでも買っておこうという会社が出てくる。ところが、この商品、いかんせん、単価が安い。倉庫代を払ってまで、値上げ分を稼げるかどうか・・。トントンになるなら、ガメるのもアホらしいということになる時もある・・・。

 投機的といえば、石油化学製品も、かなり流動的である。この商品は、石油の原価もそうやけど、為替の影響ももろに受ける。円高の時に仕入れるのと、円安になるのを待って仕入れるのと、大きな差が出る。100ドルの製品を1ドル100円で買ったら、10000円。1ドル120円の時に買ったら12000円。2割も平気で変わるのやからね・・・。

 当然、安い時に大量に仕入れておいて、市場が高くなったら売る。高い時には、出来るだけ仕入れを抑えて、安くなるのを待つ。これが、驚くほどその荷主さんの会社の利益に直結する。そういうものである。

世の中、景気が上向きになってきたと言われて久しい。株安、原油高、債権安など、不安材料は多いけど、全体的に日本は楽天的に見ている人が多い。村上ショックと、世界同時株安など不安材料はまだまだ多いけど、ブラックマンデーの時のような悲壮感まではない。これが、逆に怖い事でもある。まぁ、今週からはドイツのワールドカップが約1ヶ月間ある。経済の方も、サッカー休みになるのやろうかね・・・。