経年変化を考える Column118 | Eee works Column.

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住まい手の想いに寄り添い 納得いく予算で 浮かび上がるカタチを磨き上げる

経年変化を考える。

建築で経年というと 経年劣化ということが連想されがちですが、経年変化と経年劣化 これ、どう違うのかなと思う出会いと発見が、この数日でいくつかありました。

 

言葉の意味としては、『経年変化も経年劣化』も、結局は、『摩耗、腐食』など、朽ちる。ということになるのですが、

一方では、

・味わい、・哀愁 ・こなれる など、その劣化を『良し』とした表現もあります。

 

そもそも、建築は、自然と人の中間にあって、自然の環境をその外皮で受け止め

中の人の暮らしを守る 器 です。

 

その中の人は、家族の成長に伴って変化し、暮らしのリズムも変化するわけだから、

器も共に変化してもいいのではないか。

 

それが年月とともに思い出を重ねていく。

 

という考え方として、味わい、とか哀愁という表現につながっているのだと解釈しています。

 

どんな材料も朽ちないものはないわけだし、朽ちないように見える材料もなんだか不自然で、

やはり、経年で変化していくものがいいと設計者として思っています。

 

特に住まいで、手で触れる部分や、街並みと触れ合う外皮については、特にそう思います。

 

すれて、ピカピカになった敷居や、こすってツルツルになった柱。やっぱり理屈抜きでいいです。

 

そんな「住まい」がいいなと思っています。