最高の1日


こんなキラキラなキャッチコピーで想像するのは、大概こんな感じだろう。


エメラルドブルーのビーチでキンキンに冷えたビール

オリンピック金メダル獲得

韓国アイドルからの突然の告白

ジャンボ宝くじの大当たり

チョモランマ単独登頂成功

株爆上がり

プルニエのキャビアにサロンのシャンパン

東京大学合格

エコノミーからの無料グレードアップでファーストクラス

宇宙旅行

etc.


一般的には「最高の1日」はかなりハードルが高そうだ。


しかし、私は地面に埋まっているほどの低いハードルを無意識にまたぎ、「最高の1日」を体験した。


なぜ今「最高の1日」を感じているのかというと、1日前にさかのぼる。


1日前、それはGW初日の土曜日。

私は港区でお寿司を食べた。

最近寿司屋に行って毎回思うのが、「寿司屋は海苔が美味しいな、魚も美味しいが、寿司屋の海苔は美味しいな」

この日も海苔の美味しさに感心しつつ、お寿司とお酒に舌鼓を打つ。

美味しい食事とお酒は人をそれなりに幸せにしてくれる。


あけて今日はGW2日目の日曜日。

突然ポップオーバーが食べたくなり、予約はしていないがランチに出かけるつもりでいた。

1週間の疲れ、前日のお寿司屋の疲れを感じつつもお風呂に入る。

髪を乾かし日焼け止めを塗って洋服を選ぶが、疲れが抜けていない。


ランチのハードルが私には高過ぎた。


やめた


日焼け止めまで塗ったけど、やめた。


録画していた「ホットスポット」を全巻観ながら、ダラダラとお酒を飲むことにした。


超簡単に解説すれば、日曜ドラマ「ホットスポット」は宇宙人と山梨県人の話し。

お供に選んだお酒は、ライチの香りがする鹿児島県の本格芋焼酎「DAIYAME」のソーダ割り。

肴は数日前北海道で買った、蛸の柔らか煮、snow、越冬デストロイアのロースト、ステーキ、山ウドのきんぴら、白トリュフパン、茄子のたたき、棒棒鶏、苺etc.


1話2話3話寝落ち、4話寝落ち、5話寝落ち、6話寝落ち‥‥。


寝落ちと戦いつつ最終話の10話までたどり着いた頃には、外は真っ暗、世の中は夜だった。


疲れが溜まっていたので、ゆっくりとダラダラと過ごした一日だった。

幸せな1日だった。


最高の1日だ!


最高の1日は生涯一回限定ではないので、自分で「最高だ!」と思えば最高日認定なのである。

そう最高認定日は回数無制限なのだ。


何もしないダラダラした今日が、最高の1日に認定された。


いい1日だった。


だけど、何度も々お昼寝をしたからか、夜になって眠れないというか眠たくない。

夜眠れないと今日一日を振り返る。


後何年今のように元気でいられるのやらと思うと、今日一日をダラダラと過ごしたことが、私に残された時間を無駄にしてしまった気もしないでもない。


Time is money.


そう考えると、後悔の1日だ。


たまにはいいよね。

こんな1日。


最高の1日