警察や駅に貼ってある指名手配のポスター、特別よく見るということはないが、よくあるポスターなので、こんな事件の犯人が指名手配なんだ程度の認識はあった。


指名手配のポスターで見覚えのある、東アジア反日武装戦線のメンバー逮捕のニュースが飛び込んできた。


率直な感想は、生きて日本にいたんだ。

49年間日本国内で潜伏生活が出来るんだ。


神奈川県内で建築関係の仕事を数十年にわたり住み込みでしていたというが、住み込みさせてくれるレベルで働いていたとなると、源泉税や社会保険、健康診断等々を会社はどうしていたのだろうか?


指名手配犯を思って詳しい身元を聞かなかったというならば、一年前に胃癌と診断されどんどん弱り痩せ細っていく指名手配犯を案じて、病院に連れて行こうとは思わなかったのであろうか。


ともあれ半世紀にも及ぶ潜伏生活の末、末期癌で入院をし「最後は本名で迎えたい」と名を名乗り、病院からの情報提供により警視庁公安部に身柄を確保され、その四日後亡くなった。


この指名手配犯の関与が疑われる事件では、何の罪もない8名の尊い命が失われている。

突然爆破により命を奪われたのだ。


一年前に末期癌を知っていたのなら、突然命を奪われた何の罪もない被害者より残された時間があった。


最後は本名で迎えたいではなく、最後は全ての罪の告白をし謝罪をしたいとはならなかったのか?


最後の最後まで悪人だったか。


広島県から出てきた21歳の明治学院大学の学生が、窮民革命思想に傾倒し、爆破テロに関与した挙句、偽名を使い身分を隠し、半世紀にも及ぶ逃亡生活をし、末期癌で治療も受けられずに亡くなった。


あなたのやった爆破テロによって、窮民革命は出来ましたか?と問いたい。


ただ8名の何の罪もない人々が亡くなり、多くの負傷者がでただけで、世の中なんて何にも変わってないという現実を見て生きていたはずだ。


革命の名のもとに、世界を変えたくて爆弾闘争に踏み切ったと言うならば、亡くなる前に全貌を明らかにするという義務が彼にはあったと思う。


革命なんて名ばかりで、爆破して逃げ隠れするなんて、実に卑怯でずるい臆病者のする行動だ。

自分は無関係の8名もの命を奪ったのに、死刑が怖くて逃げ隠れるなんて、革命家といえようか。


8名の被害者は無念であろう。


ただ指名手配犯が21歳の犯行前に戻れたなら、爆弾闘争などやっただろうか?


答えはNOであって欲しい。


胃癌で病院にも行かず、痛かっただろうし寂しかっただろうし、怖かっただろう。


安らかに眠って欲しい。