「聞きたいんだけどさ
 浮気がバレて
 私が離婚してほしいと言った時
 あなたは
 なにをどう思っていた?
 私が言ったこと
 私が本気で言ってるって
 ちゃんとこの16年間思ってた?
 あなたは
 売り言葉に買い言葉で
 なんでもかんでも
 責められたら言い返す人なんだってことが
 いまになってやっと私はわかったんだけど
 あなたのそういうのと同じように
 私も軽く離婚と言ったんだと
 思ってたの?」



「いや …思ってないよ」



「じゃあどう思ってた?」



「…どう思ってたかなぁ…
 …離婚はやだなぁって思ってた…」



「私は離婚したいってずっと言ってたよね?
 信頼していた人に裏切られて
 離婚したいと思っている人が
 なにがあったら気持ちが変わると思うの?
 それなのに
 あなたの態度はどんどんどんどん
 感じ悪くなっていったんだよ」



「…そうだよね…
 考えてみれば
 そうなんだよね…」



「あなたが裏切ったことは
 私にとって 
 もうお前はいらないよ 死んでもいいよ
 と言われたのと同じなの
 あれからはもうずっと
 あなたから私に向かって
 毎日
 死ね 死ね 死ね
 ずっとそう言い続けられたようなものなの
 私にとってはずっとそうなの
 そして
 あなたの私と生活していく態度も
 そうだった
 離婚したくないと言いながら
 私のことをずっと虐め続ける
 私にずっとずっと
 毎日 なにをしているときも
 機嫌が良くても悪くても
 どんなときでも
 私はずっとあなたから
 死ね 死ね 死ね
 と言われ続けていたのと同じなの
 あなたから毎日死ねと言われてる
 そんな気持ちで生きてきたんだよ
 想像してみて
 毎日毎日 信頼していた相手から
 死ね 死ね 死ね と
 そう言われながら
 生きていくひとの気持ちを…」






「……それ…
 …地獄だね……」