斉藤和義の10曲 その④砂漠に赤い花 | 茶々っと!

茶々っと!

好きなことをつらつらと。。。

bridge vol.47 WINTER 2006より

「斉藤和義の10曲」 その4


その1 僕の見たビートルズはテレビの中


その2 君の顔が好きだ


その3 歩いて帰ろう




その4は、砂漠に赤い花です♪


この曲はたしか私が高校生のときに出たんじゃないかなー。

何かで耳にして気になって、この曲が収録されてるアルバム「FIRE DOG」を当時買って聞いてました。


このアルバムの収録曲「男よ、それが正常だ!」は、

私にはまったく理解できず、苦笑、

全然聞きませんでした。





④砂漠に赤い花


11枚目のシングル。96年2月1日リリース、同月28日の4thアルバム『FIRE DOG』に収録。

ちょっと精神世界入ってるというか、混乱する心のさまが、ロカビリーとビッグ・バンド・ジャズが交配したみたいな不穏な曲調で歌われる。

なお、この時のアルバム『FIRE DOG』から基本的に自分ですべてプロデュースするようになり、サウンド的ににも格段にロック色が増す。

それまでちょっとやわらかい、ポップス的なイメージで調理されていた楽曲が、ジャストな形で仕上げられ始めた時期と言えましょう。


――次は“砂漠に赤い花”、11枚目のシングル。さっきの“歩いて帰ろう”が4枚目だから、飛びますね。結構。


「そうですね。でも間はそんなに空いてないんですよね」


――そうでしたっけ?(資料を見る)……ほんとだ、1年半しか空いてない。じゃあこの間に、7枚シングルが出てるんですね。


「ああ、そうですね。そう、シングル、とにかくいっぱい出してたイメージがあるな。

3か月にいっぺんぐらい出してた気がするし」


――ああ、思い出した。“通りにたてば”とか、“ポストにマヨネーズ”とか連発していた頃だ。


「ああ、そうかな、うん。


なんせ『そんなにシングル要るの?』ってぐらい、ずーっとシングルのレコーディング、シングルのレコーディングってやってた気がしますね。


だからいっとき『もうシングルなんかヤだ!』って。


『出しすぎじゃないの?_』って話になったりして。


それであんまりシングル出したくないなって思ったりして、出さないようにしてた時もありましたね。


なんか、ほんとに消費されてくようで、すごい気分悪かったっすね。


『はい次、はい次、はい次』って感じで」


――でも、その作品たちはそれなりにちゃんと売れていく感じだったのか、そうでもなかったのか。


「そうでもなかったっすね」


――(笑)。


「いわゆる世間で言うところの大ブレイクってのは、1回もしてないんで。


だから、“歩いて帰ろう”がそうかっつうと、そうでもなかったし、うん……」


――でも、この頃って結構みんなそうだったかも。サニーデイ・サービスも3カ月に1回必ずシングルを出してた気がする。


「ああ、出してましたね!


うん、確かにみんな出してた気がする。


フラカン(フラワーカンパニーズ)もいっぱい出してたしてねえ」


――で、この曲が入った4枚目の『FIRE DOG』ってアルバムから、「好きにやるんだよ」っていう。

「ちょっと違うんだよ、今の自分の音。だから軌道修正するよ」っていうのを、はっきり打ち出した気がするんですけどね。


「うん、そうですね。


やっぱ、あのー、どんどんやってくなかんで、徐々にレコーディングのしかたも分かってきたりとか。


あとは、自分でドラムだベースだとか、いろいろ多重録音でやっちゃって。


たとえばデモテープとか、前からそうやって作ってて。


下手だけど、エネルギーはそっちのほうが全然詰まってて。


『この曲、デモのほうがイメージに近いんだけど』みたいなのが、デモを作るたびにあったりして。


だから、ひとりで全部作ってみたかったのは、最初からあったんですけど。


このへんの時期に『試しにこの曲をやってみていい?』みたいな感じで、ディレクターとかを徐々に説得していってですね。


で、『まあ、じゃあいいよ』みたいな感じで何曲かやってく中で、そっちのほうが自分ではしっくりきて。


で、数曲は、このアルバムからひとりで録りだしたりとかして」


――なるほど。この“砂漠に赤い花”は、まず曲調がロカビリーみたいな感じだし、歌詞も――芸術性が高いというか、抽象性が高いというか、混沌としてるというか。


「でもこれも基本的には“歩いて帰ろう”とおんなじような気分だったつうか、作ってる時。


なんつうんですかね……ま、こういう気分は今でもあるけど」


――ちょっとその気分を詳しく言ってもらえます?


「要するに、なんてしょうね、うーん、……やっぱライブをやってたりする時のテンションと、普段のテンションと、当然違うし。


うーん……なんつうんですかね」


――ライブの時は楽しいというか、充実してると。


「そうですね」


――じゃあ普段がダメなんだ・


「(笑)普段がダメってわけじゃあないんだけど……」


――鬱々としてる感じ?


「うん。当時、特にそんな感じでしたね。


忙しかったのもあったし、なんつったらいいんですかね、あのー……まあ要するに、外で何かに対する時と、ひとりの時と、やっぱそれなりに違うじゃないですか。


そういうのを歌にする時に、なんかこう……やっぱ歌だから理想も入るし、ほんとに思ってることよりちょっときれいになっちゃうみたいな時があったりするんですけど。


それはそれでいいと思うし、そうする時もあるんですけど、うーん……それと逆のほうのことを歌った感じっつうか」


――なるべくきれいにせずに、ドロドロのまんま吐き出しちゃおうっていう?


「そうですね。


だから最初はディレクターに『ちょっとどうかな?』って言われましたね。


二重人格とか、多重人格者のことを歌ってるみたいだとか。


ま、そうともとれるのかもなと思ったりとか。


なんか……そんな感じでしたね。これ、途中でとにかく。


メロディが“ギャランドゥ”になってしまうところがあってですね(笑)」


――はははは!


「サビの♪砂漠に赤い花~、っていうとこと、“ギャランドゥ”のBメロのとこと、たぶんおんなじメロディがあるんですよ(笑)。


作ってるときに『なんかこれ聴いたことあるな』と思って、途中で『あ、ギャランドゥだ!』って思ったんだけど、他のメロディに替えてみても全然しっくりこなくて。


じゃあここは“ギャランドゥ”にしようと思って、押しきっちゃいましたね」


――誰かから指摘されませんでした?


「されましたねえ(笑)」