○unknown アンノウン/UNKNOWN
監督 サイモン・ブランド
☆☆
出/ジム・カヴィーゼル、バリー・ペッパー、グレッグ・キニア、ジョー・パントリアーノ、ジェレミー・シスト
上記HPより画像お借りしています。
↑「お、おい……ここに居ない人が写ってるぜ」「心霊写真!?」
記憶喪失の5人の男がいて、2人が人質、3人が犯人。俺が誰なら生き残れるのか? というコンセプトはすげー面白い。『遊星からの物体X』の注射の場面が80分続くと思えばよろしい。
観る前は、「きっと中の一人が政府の科学者で、軍事実験か何かに巻き込んだとかいう設定なんだろうなぁ」と、どうせそんなもんだろうとそこの部分は諦めてから鑑賞し始めたんですが、いやぁ驚いた。
答え:偶然、記憶喪失になるガスが置いてあった。
『バイオハザード』の姉妹編です(笑)。
まあ最初っからそこは諦めてたんで別に腹立たしくも無かったんですが(皆もそうでしょ?)、記憶喪失のアイディアが殆ど意味なかったのが残念。単に犯罪者が初顔合わせで混乱しちゃった、で十分通じるプロットなんだもんな。むしろ記憶喪失じゃない方が理由としてはしっかりできたでしょ。
残念なのは、映画の途中で記憶が徐々に復活してきてしまうという点。そりゃ記憶が戻れば誰が犯人か、というのがわかるのは当たり前なので、殆ど頭を使ってどうのこうのという場面がないんですね。
利き腕がどうだから、この縄を結んだのはアイツだ~とかどうとでもサスペンスは出来そうな具合なんですがね。サスペンスは放棄してただの脱出劇にしちゃった。本来なら、記憶が戻る前に協力して脱出しないと! という一番おいしい時間制限が意味なくなっちゃってるんですね。記憶が戻ったらお前を殺すかもしれない! みたいな友情物語もないし。
ただ生ぬるい映画ではあるんですが、サクサク進む作風は魅力で、楽しんで見る事はできます。ちょっと『キューブ』を意識し過ぎなのは難ですが。
カヴィーゼルが潜入捜査官、というのは予想できるようになっているんですが(というか予想させるように作ってある)、潜入捜査官だけど悪党だったというオチは好きでした。でもせっかくモイナハンが現場に来るんだから、カヴィーゼルは記憶戻らないままでモイナハンの回想にした方がラストは面白かったと思うな~。
と妄想がどこまでも広がる映画ですね。皆で見ると面白そう。
上記HPより画像お借りしています。
本作における各種ポスターの特徴は、「絶対どこかで見たことあるやつ!」という点ですね。あるあるポスターデザイン大全の様相を呈してます。