アナウンサー1年目。話し方の才能では周りのアナウンサーの方々にはかなわないと気づいた矢野さん。
「私には何ができるのか?」
「私が画面に出ることの意味は?」
など読みながら、悩んだ日々を思い出したそうです。
「自分に何ができるのか?」
周りの同僚や友人と比べては、同じような疑問を持つ人もいるでしょう。私も、昔、そんな悩みを持っていました。
才能心理学の研究をはじめてわかったのは、「ないものは才能に変わる」ということです。
スティーブ・ジョブズも、シャネルも、ウォルト・ディズニーも、人生でなかったものを才能に変えた人。
あなたにも、お金、愛情、承認、自由、楽しみ・・・。人生にないものがあったでしょう。そのないものが、才能に変わるのです。
「自分の秘密」では、登場する偉人を5タイプに分け、どの人物に共感するかで、あなたの才能のタイプがわかるようになっています。ないものを才能に変えた人物から、あなたの才能を見つけてください。
才能が形になって表れている人は稀です。そのため、自分の潜在的な才能にはなかなか気づきません。しかし、偉人のストーリーを通して、共通点を見つければ、自分のタイプがわかり、これから形になる才能のイメージもつかめ、可能性も見えてきます。
不思議なもので、彼らの人生を追いかけ、執筆していると、過去の記憶が走馬灯のように蘇ってくる経験をしました。自分と同じ悩みを持つ偉人の姿に昔の自分がだぶり、記憶が呼び覚まされたのでしょう。
「この人も、これだけ悩んできたのか・・・」
彼らが残した文章を通して、励まされ、教えを受けている気分でした。
悩んだからこそ、同じ悩みを持つ人の気持ちがわかる。彼らが多くの人から支持された理由です。悩みは、誰かの気持ちを理解し、人とつながれるきっかけをくれるのです。
そんな私の体験と同じことが起こったのか、矢野さんは「自分の秘密」に熱中しすぎて、電車を降りそこねそうになったとのこと。しかも、慌てて降りたために、なんと、スーツの入ったガーメントバッグを忘れてしまったらしいのです!
幸い、スーツは手元に戻ったようで、私も、ほっと一息。
坂本龍馬、本田宗一郎、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ココ・シャネル、ジョン・レノン・・・。
偉人たちの秘密のストーリーを、ここまで、熱中して読んでいただけるのは著者としては非常に嬉しいことですが、乗車中は、お気をつけ下さい。(^^;)
ちなみに、矢野さんは「その話し方では軽すぎます!」という本を出版されています。
きっと矢野さんも、自分を探しながら、いくつも壁をのりえて来られたのでしょう。
発売約1ヶ月でなんと3万部のベストセラーに。NHKで通用する「正統派の話し方」を身に着けたい方は、ぜひチェックしてください。
その話し方では軽すぎます! エグゼクティブが鍛えている『人前で話す技法』/矢野香

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