温かな日が続くと、花々の開花が気になる。
セツブンソウに始まり、フクジュソウ、ニリンソウ、アズマイチゲ、カタクリと続く。
これらの花は、新緑の前、木々が葉を落としている早春の林に咲く。
木々に葉が茂ると、太陽の光が遮られるからだ。
だから、早春の束の間にひっそりと可憐に咲く。
その姿は、いかにも控え目に春を呼んでいるように見える。
毎年これらの花を撮るのだが、「今年はいつ頃、どこに行こうか?」と考えるのも楽しい。
だが、上に挙げた5種の花のうち、行く場所を選択しない花が一つだけある。
セツブンソウだ。
この花ばかりは、秩父の渓谷、両神村に限る。
あまりにも見事な群生を見せてくれるからだ。
今年も咲き始めたという情報を得て、25日早朝に家を出た。
セツブンソウの自生地は保護されていて、8時半でないと入場できない。
そこで、近場に咲くフクジュソウを見にいくことにした。
紅白の梅も咲き始めていた。
この「福寿草園」には、蝋梅が甘い香りを漂わせていた。
鹿の食害を防ぐために、ネットと電流の走る鉄線に囲まれている。
車を移動して、8時半にセツブンソウ自生地に着く。
室町時代に合戦のあったという双龍の巌。
そして、自生地に足を入れる。
やや早いが、一面が真っ白になる日も近い。
地面に張り付くようにして撮った何枚かをご覧ください。
セツブンソウに出会うと、春の花々を追いかける季節が到来したことを実感する。
今年も計画的に、春の花々を撮っていきたい。
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