花の過ぎ去った吉野もまた吉 | El Despacho Desordenado ~散らかった事務室より~

El Despacho Desordenado ~散らかった事務室より~

2015年1月4日から「Diario de Libros」より改名しました。
メインは本の紹介、あとその他諸々というごっちゃな内容です。
2016年4月13日にタイトル訂正。事務机じゃなくて「事務室」です(泣)。

先月、奈良は吉野に旅行に行きましたのでその辺について少し。

 

近鉄で着いた吉野駅はいかにも終着駅といった趣のある駅でした。

ロープウェイのふもとの駅の自動販売機で切符買おうとしたら係の人にお待ちくださいと一度ならず言われました。こちらがハテナを浮かべているうちにやってきた彼は、こちらの小銭を受け取ったその手で自販機の切符を買い、こちらに渡しました。感染対策なのでしょうが、なんかちょっとチグハグな感じでした。あと、揺れまくりでした。写真撮り損ねて正確には覚えていないのですが、塔に貼られたプレートを見たら昭和ヒトケタ。あれはあれで趣ありましたが。

道中の通りはお土産物店や食事処もありましたが地元の人々の生活も感じられてよかったです。

 

当日はときどき雨の降る空模様、何より桜が散っているのは行く前から承知だったのですが、山を登って振り返った時に目に入った光景は素晴らしいものでした。新緑の桜にきれいに覆われた山肌に霧というか靄というかがかかった光景は幻想的で美しかったです。

帰りがけに昼食を取ったお茶屋さんの御主人夫婦によると大部分外国人の観光客は桜の時期を過ぎると途端にいなくなるんだとか。新緑も良いだけにもったいない気もしました。

 

さて、メインはウチの母お目当ての、金峯山寺の金剛蔵王大権現。普段は秘仏なのですが、仁王門大修理の勧進の一環として特別公開されていたのです。三体鎮座していたのですが、まぁ迫力ありました。青い肌や逆立った牙、穏やかな他の仏像では見かけない印、そして7mという大きさがインパクトありまして、アヴァンギャルドというか、現代アートに通じる奇抜さ、押しの強さを感じられました。

 

𠮷水神社にも寄りましたが、火事で身を寄せていた勝手神社もお参りしました。そこの参拝方式が特殊。二礼は良いとして、四拍を四回と一拍? 素数に意味を込めたのでしょうか。

𠮷水神社の中では義経の居た間や後醍醐天皇の玉座など、歴史的人物の面影の感じられる場所を見学。水戸黄門の手紙もばっちり見ました。旅の前の日に録画してあった『ブラタモリ』の吉野の回や『英雄たちの選択』の水戸黄門の回を見ていたんです。いい塩梅の予習になりました。その場の出会いも新鮮でいいけれど、あらかじめ知っていると何かとワクワクします。

 

帰りは吉野駅から近鉄の特急「青の交響曲」。車内はテーブル付きで快適、照明器具にまで気を配ったおしゃれな空間でした。ラウンジではキーホルダーを買いました。

ちなみに近鉄阿部野橋駅とJR天王寺駅は実質同じ駅。関西鉄道旅行のティップスの一つです。

 

ま、そんな感じの吉野旅行でした。