気が付けば「春の新学年生徒募集」などというカビの生えたような

のぼりがずっと立ってた。ああ、ズボラ、ここに極まれり。

さすがにこれではまずいよなあ。

というわけで、やっぱり、夏は「夏期講習」でしょう、ということで、

古い「夏期講習生徒募集」ののぼりを引っ張り出し、洗濯して、

アイロンかけて、と。

しっかり、教室の前に並べました。え?やっぱり遅すぎるって?

普通はそう思うよなあ。

 

 ちょっと遅いけど・・・・6月の実験などを。

まず、これが新たに購入した水素発生装置。実は健康機器なのだが、

前のは高かった。30万もした。母親に使わせようと購入したのだが

結局、使ってくれなかったなあ。また装置自体もお袋が亡くなると

ほぼ同時に壊れてしまった。大きなのっぽの古時計みたいだ。

 

で、修理をしようとしたら7万かかるといわれ、断念。ネットを

調べると、今は中華製がお安い。5万円で、かつ、電気分解で

同時生成される酸素も分離できる。これなら実験に最適だ。

(耐久性は心配だけど。)

中学レベルの水の電気分解では水酸化ナトリウムを使うけど

できるだけ、ちびっ子がいる環境では危険性のある薬物は

使いたくないのだ。まあ、健康機器だし、私が日常使いにしても

良いし、「5年持てばおんの字」と思い購入を決めた。

おお、ちゃんと水素ガスと酸素ガスが分離して出ているぞ。

動画なども。

生徒には、「水はこうやって電気で分解できるんだよ。片方は燃える水素

(ここでちょっとライターで気泡に火をつけて確認)」もう片方は僕たち

が呼吸で必要としている酸素だ。」と説明。水が燃えるようなガスになる

ことに生徒たちは興味津々。

水上置換法でまずは試験管に酸素を集める。

「物が燃える、というのは、「酸素と結びついて猛烈な発熱反応」が起こる、という

ことなんだよ。空気中の1/5は酸素だ。この酸素が結びついている。まあ、君らも

呼吸しているよね。あれも空気中の酸素を使って小さな燃焼を続けている、と言え

なくもない。体温がいつも36.5度くらいあるのがそのあかし。

では、一般的なものが酸素100%のなかで燃焼したら、どうなるでしょう。」

と、ここでよくありがちな線香を使う。

「そして、純酸素の中では、鉄も爆発的に燃焼する。まあ、その前に、この

スチールウールが鉄であることを証明しよう。」と磁石にくっつけてみる。

「さあ、この鉄でできたスチールウール、100%酸素中ではどうなるか。

まるで花火みたいに燃えるだろう。」

「だけど、金属の中には、非常に酸素と結合しやすい物もある。たとえば

このマグネシウムは空気中でも非常に酸素と結合しやすく、また、一度

発火するとなかなか消えない。これがそのマグネシウムリボンね。」

さて、バーナーで火をつけますよ。

だけど、その前に・・・・ものすごい強烈な光を出すので、保護メガネなどを。

目に悪いのは紫外線なので、とにかく紫外線を吸収するものを。100円ショップの

子供用おもちゃメガネ。だけど、こんなんでも99%の紫外線をカットしてくれる。

子供たちは変身できて大喜び。

さて、バーナーで火を。

マグネシウムは燃焼中に水をかけると、条件次第では水を分解して酸素を奪い、

消えるどころか、燃焼を続け、その上、分解した水から分離された水素が爆発

を起こして事故が発生してしまうことだってある。

こういった危険がある物質にリチウムがある。そう、スマホや、電気自動車の

バッテリーに使われているリチウム電池だ。あれは、本来ものすごく危険な

もので、一度火が付くと、水をかけても消えない。

実は、教室でも生徒のスマホが火を噴いて、教室が騒然となったことがあった。

EV車の海上運送中にタンカー内でリチウムバッテリーが火を噴いて何隻も沈没
している話を生徒にして、この電池の危険性も伝えたのであった。
ちょっと実験からは離れるけど、リチウム電池は、まだ、人類の制御可能な
物ではないような気がするなあ。せめて発火しにくい全固体電池になるまで
EV車は販売してはいけないよね。

 

 

 

 

 

 

 

さあ、いよいよ最終目的地「背戸峨廊」へ。けど、その前に。

この近くに、けっこう有名な二八手打ち蕎麦屋さん「峨廊庵」があるのだ。

おととし、食べに立ち寄ったのだが、なんと臨時休業だった!

今年こそ!と思っていたのに・・・・またまた臨時休業だったのだ!

私がどれくらいショックだったか、というと、臨時休業中のお店の

写真を撮るのを忘れるくらい。だいたい、二八手打ち蕎麦を腹いっぱい

食べようと、朝から何も食べてこなかったのだ。

 

まあ、しゃーない。で、背戸峨廊へ。しかし、この背戸峨廊。亡くなった

登山者もいるらしい。あんまり軽装じゃダメみたいだが・・・・

朝から何も食べていない私もまずいだろうなあ。だけどウエストバックには

ピーナツ入り柿の種と、ピーナツブロックチョコが山のように入っている

から、きっと大丈夫であろう。

車を止めて、いよいよ出発!

ああ、この緑の回廊の中を進んでいくのだ。この回廊を入ると、急に温度が下がり、

ちょっと肌寒いくらい。新緑の匂いがまだまだ漂っていて、思わず深呼吸してしまう。

渓流の音を聞き、新緑の香りに浸り、素晴らしい緑の葉を見ながらただただ緑の回廊

を歩いていく。まるで夢の中だ。異界をさまよっているような錯覚におちいりそうだ。

動画だとこんな感じ。

実は背戸峨廊で一番好きな場所。川底が金色なんです。いつか、時間が

あったら、裸足で川底を歩いてみたい。

おお、真っ赤な葉が流れていく。

 

途中、石塔が。誰かが積み上げたんだろうなあ。

この先しばらく行くと、滝が・・・・トッカケの滝というのだそうです。

道が崩落していけるのはここまで。

ああ、滝の飛沫でこの涼しさといったら!

動画なども。

で、ここでUターンして帰路についたのでございます。

ああ、久しぶりに充実した二日間だった。新緑風呂にはしっかり浸れた

し、良かったよかった。