まず、金だ!5千円しか使えないで、この万博ワールドを生き残れない!

だって、簡単な軽食もどきだけで3千円軽く超えっちゃったりするようなのだ。

スイカの5千円だけでは心もとなさすぎる!クレジットカードが使えない理由も

知りたいし。案内所はないのか。私はとにかく炎天下のなか案内所を探した。

やっと見つけたのは「東ゲート広場案内所」だった。で、早速中に入ると・・・・

案内所、というより、マップ販売所なのであった。

「すみません。販売機でクレジットカードが使えないのです。どうしてでしょう。」

と言うと、

「マップをここで購買してみますか?ただし、いったん端末を通すと、もう返金は

できません。ご購入していただくことになりますが。」

「え!(なんという商売上手!)」と思ったが、背に腹は代えられない。

「わかりました。ダメだったらスイカで購入しましょう。」

結果は・・・・

「このカードだと、タッチ決済はできないようですね。ただ、ここや、レストラン

等では、暗証番号を打ち込めば使えます。」との事だった。面倒くさいがなんとか

なりそう。灼熱地獄会場で、何も飲み食いできずに干からびて死ぬことは避けら

れそうだ・・・・

 

さて、だけど、とにかく入れるパビリオンがない。失礼ながら、あまり名前を聞か

ない国のパビリオンさえ、長蛇の列、かつ、その最後尾には「入場規制」の手持ち

看板をもった警備の人が・・・・

 

ここまで来て、パビリオンに入れないとは・・・・・仕方なく炎天下の会場をうろ

つくことにする。パビリオンは外形もなかなかデザイン的に面白いので、それもよ

かろう。また、モニュメントもいろいろ凝ったものも多く、万博記念に写真でも。

 

たとえば、ミャクミャク像 これはもしかしたら妖怪のたぐいなのかなあ。

昔、水木しげるの「悪魔くん」に出てきた目玉いっぱいの「妖怪ガンマー」

を彷彿するなあ。

実サイズガンダム。しかし、こんなのが本当に戦闘に使用されるような未来は来るの

かね。別に人型でなくても良いような気もするが・・・・細い関節部分はすぐに壊

れてしまいそうだし。

アトム。しかし、今の子供たちはアトムを知っているのかしら。僕はリアルタイム

でアニメ見てたけどなあ。しかし、2025年になったけど、まだまだアトムは遠いなあ。

2050年くらいになったら、近いロボットはできているのだろうか。そしたら、もう

人間はロボットにとってかわられているかもしれないね。神(造物主)のようなもの

がいない、と仮定すれば、今の人類の状況、科学的進歩やら、思想的進歩やら、

いわゆる「文明」と言う奴は、生物進化の果てに人類が到達した一つの必然の境地と

言えるだろう。それは、地球に登場したたった一つの生命体が40億年をかけてたどり

ついたものだ。最初は「自己保存」の性質をもった者だけが生き残り、それが「反射」

「本能」の中核となった。そして生存に有利なら「快」、不利なら「不快」という基準

を作り出し、「感情」に連なっていく。

そしてその「感情」と、進化に有利な「合理性」が複雑に絡み合って、自然選択に

よる無数の試行錯誤により、現在の人間の「自我」になっている、と考えると、

おそらく、人工的思考体(Ai)に、そこにたどり着かない理由は見当たらないのだ。

例えば、量子コンピューターを並列処理させ、超高速で、バーチャル地球の生命

誕生から、知性をもった生命体の現在、そして予想される未来の状況までをシミュレ

ーションすることは、たぶん可能なのではなかろうか。それこそ40億年分を一日で

行える日が来るかもしれない。そこで出現したバーチャル生命体に、「自我」が芽生

えないと、どうして言えるのだろう。電源を切られるときに「嘘をついて」、スイッチ

を常に「on」にしておくなんて、造作もなくやる気がする。そのシミュレーション

でできた「知的生命体」がネット上のパソコン一台一台のすべてを「脳細胞」のよう

に扱えるようになったとしたら(もちろん、ネット上の関門をすべて突破する

ウィルスの創造は必要になるだろうが、それも可能な気がする。)地球が一個の巨大

な脳のようなものになりかねない。そしてそれが新しい「神」になるのかもしれん。

 

しかし、これだけ生命科学が進歩しても、僕たちは細菌一つ作れないのだから、

やはり「神様」はいて、生命誕生やら、人類の進歩には何か神秘的な働きがあった

という可能性も捨てられない。そう考えると、Aiはやはりいつまでも自我を持たない

(自我もどき、はできそうだが・・・・)とも思える。難しいところですな。

ううう、とかどーしよーもないことを考えながら、炎天下、朦朧としながら歩いて

いたら腹が減った。食事処は、これまたどこもいっぱい。西ゲートまでいったら、

なんか入れそうなイタリアンみっけ。

しかし、これが、本当に、なんというか・・・・・・レストランというのには、

ちょっと。学食みたいな感じ。椅子もテーブルも安普請なんだなあ。床にけっこう

ゴミも落ちているし。で、これでお値段が・・・・(ポテトフライ、その上に無造作

に乗っけられたピザ1ピース、そしてビール、それも生ビールではなく缶ビールを

その場で開けたもの。学食チックだよね。)

な、なんと、3,560円! われら貧民の味方、サイゼリアなら、おそらく1,000円で

お釣りがきそう。ただ、背に腹は代えられませんので、美味しくいただきました。

で、この後も、パビリオンには入れず、炎天下の会場をうろつきまわりましたよ。

見よ!この大屋根リング。この大屋根リングだけは、私を行列せずに迎え入れてくれた!

 

確かに、壮大な建造物だな、これは。ただ、所々安普請チックな感じも見られて

人がたくさん集中するごとに、誘導員さんが大音響で「一か所に立ち止まらないで

下さい!」と大声を上げていた。多分、重量バランスが、安全基準を超えるのだろう

なあ・・・・地震があったら怖いなあ。だけど、それでもちゃんとした「日陰」は

ここくらいしかなく、たくさんのお客はこの下に集まっていた。

アメリカ館。もちろん中には入れず。ただ、「LEDビジョン」は凄い。この炎天下の

外、まったく太陽に負けないで映像が見られる。これは凄いことだよ。

これは、フランス館。もちろん入れない。ただ、やはりデザインはフランスらしく

秀逸だよね。

途中、おもしろいガラス(鏡)の館を見つけた。マジックミラーやら、合わせ鏡で

なかなか遊ばせてくれる。マジックミラーでまるで中が無限の広がりをもっている

ように見える。

合わせ鏡の世界。髭のおっちゃんがたくさんいる。黒魔術では、たしか、夜中に

ひとりでやると、はるか向こうに悪魔が見える、とかあったなあ。今は昼なので

おっちゃんしか見えない。

となりの方がたくさん見える。

子供も沢山みえる。面白い。

少女は面白がって鏡の「外」を覗こうとしてます。

どうせ、パビリオンには入れないので、こういうところで時間をつぶす。

で、この後、やっと、初めてのパビリオンに入れた!40分くらい並んだかなあ?

アルジェリア館です。

本当に失礼だが、このパビリオンに入るまで、アルジェリアの正しい位置は知らな

かった。名前は聞いたことはあるのだが。

人口4700万人、そのうち15歳から29歳までが30%を占める。ずいぶん若い国民が

多いんだなあ。日本は65歳以上が30%だよ。さすが、世界に冠たる高齢国家だ。

遥か古代の石器。いろんな国に、いろんな歴史があるのだなあ。

おおなんだか、休息所。

中はこんな感じ。

こんな休息所もあった。お遊戯場みたいだ。

手作り感満載の建築なども。建築材に「ゴミにならない」素材を使っているそうで

時間とともに森に帰るようだ。でも、住んでいる途中で微生物分解されて土に

なっちゃたらやだなあ。

中に入るとこんな天窓。夏はいいけど、冬は暖かい空気が逃げちゃわないか。

 

                                   続く