さて、いよいよ今年最後の実験です。先々月に行った「光の実験」の続きです。
題して「机の上の夕焼け 空はなんで青いのか。夕焼けはどうして赤いのか。」
まず、みんなに先々月の実験を思い出してもらいます。
「太陽光やLEDの白い光はいろいろな色が混じって」ますよね。
これ、その時の写真。
そして、今回は、それぞれの色には、それぞれの特性がある、という事を
まず、教えますよ。言ってみればゴレンジャーの、「レッド」や「ブルー」
それぞれ個性が違うようなものだ。
で、100円ショップでちょうどよい水槽(フィギャーなんかのケースみたい。)が
あったので、買ってきて水を入れた。まあこれは100円ショップといえども400円
しました。
そしてそこに、光の色がわかりやすいように液体ワックスを少量いれておくよ。
液体ワックスの溶液は光がちょうどいいあんばいに拡散してくれる粒の大きさを
している。(コロイド溶液と言います。)
ここに、赤と緑と青の光を差し入れてみる。上から赤、緑、青だ。青はなんか
緑っぽく見えているけど、実際にはちゃんと青です。
気づいたかな?赤は遠くまで届いているのに、青は1/4にも届いていない。
つまり、これにより「色によって届く距離に違いがある。青、緑、赤の順に
遠方まで届く。」事がわかったわけです。
さて、では白い光はどうなるか。やってみよう。
全ての色が混じった「白」の光は、こういった場合、単色の性質が表れてくる。
右から光を当てているのだけど、一番近いところはなんとなく「青」っぽく
みえないだろうか。つまり最初は他の色と混じって白くなっていたけど、青色
成分は、この距離で力尽きて拡散し、周りを青くして消えていく。
今度は左をみてみよう。なんだか橙色、暗い赤とかになっていってない?
つまりこの距離までくると、赤成分だけが残って周りを染めているのだ。
今度はライトの反対側から見てみるよ。あの真っ白だったLEDが、まさに
橙色の夕日になってない?その周りは夕焼けだよね。ちびっこたちが
「あ!夕日だ!」と言ってくれた時はうれしかったね。
空気は実は窒素分子や酸素分子などのちいさな「つぶ」からできていて、やっぱり
光を散乱させるのだ。
昼間、太陽が高いときは、その太陽の光は、地球の空気の層を垂直につらぬいてくる。
この時の空気の層は薄いことは図からわかるだろう。だから、ここで、
青成分が拡散をして、まわりを青に染めてしまうのだね。これが空が青い理由だね。
だから空は「青」の世界だ。そして海が青いのも同じ理由だよ。海は空気よりよほど
光を拡散させやすいので、いきなり海表で「青」になる。
さて、夕暮れ時。太陽はだんだん高度を下げ、太陽の光は空気の層を斜めにつらぬいて
来ることになる。この場合、昼の垂直の時より、ずっと長い距離を渡ることになる。
すると・・・・・長い距離を通過できる「赤成分」の色だけが残って拡散され夕日や
夕焼けを起こすことになるんだ。
これで、青空が青い理由や、夕焼けや夕日が赤い理由がわかったかな?
そうそう、ほんの2週間前だけど、駅前の駐輪場で地面に虹を見た。
前にもかいたけど、これは自転車の反射板のせいなんだ。自転車の反射板はミラー
ではなく、プリズムなんだ。屈折を利用しているから、太陽の光が分散してこんな
事がおこるよ。日中なのに、本当に鮮やかな虹色だったよね。