久しぶりにマジに実験のブログ。
空気は圧縮すると温度が上がる。まあ「ボイル・シャルルの法則」といって
しまえば身もふたもないのですが、それを小さな子供たちが見て面白がって
もらう、というのがミソでございます。
で、まず、こんな装置を作りましたです。ペットボトルに穴の開いたゴム栓を
つけ、穴には、1000円程度の家庭用デジタル温度計を刺しておく。
(家庭用なので、タイムラグが大きいのが玉にきず)
で、このペットボトルを生徒の前で強く押す。すると・・・・・・
さて、これで、空気に「圧」をかけると、温度が高くなることを教えるよ。
まあ、ちょっと説明が雑でインチキっぽいけど、「空気は分子という粒で
出来ているよ。これがみんな動いているんだ。この動きが熱と言っていい。
さて、ここに「圧」をかけると、あら不思議、空気の粒の動きも早くなる。
すると温度が高くなるんだね。まあ、たとえ話だけど、イメージとして、
『おしくらまんじゅう』してぎゅっと人が集まると暖かくなるでしょ?
そんなイメージ。」
さて、ここからが大変。空気を思いっきり圧縮できる本格的「ファイアー
ピストン」を作ったのだった。
下は、ピストンにしたアクリル棒。空気抜けしないようにOリングを付ける
溝を掘った所。これが一番難しかった。旋盤があれば数分でできるのだけど
空気が漏れないくらいの精度でヤスリを使って人力でやるのは本当に大変
だった。私が不器用だからしかたないのだけど、この忙しい時期に2週間も
かかってしまったのだ!(割れちゃって作り直しとかしているし・・・・)
Oリングを付けた所。空気抜けを防ぐため、2重にしてある。
シリンダーには「アクリルパイプ」。本来はもっと安く、強度のある「金属パイプ」
で作りたいのだけど、中の様子を生徒に見せなければならないので透明なアクリル
だ。そして、反対側にはもちろん空気が抜けないように「栓」を設ける。
これもまた同じ作業が必要だった。
完成品。大体、実験道具は1~2日でできるのだけど、今回はとんでもなかったね。
壊れたり、空気が抜けて作動しなかったり、Oリングが数回でダメになったり。
下が、完成品。思いっきりピストンには力をかける必要があるので木製の大きな
ハンドルを取り付けた。これをありったけの力でアクリルシリンダーに押し込む
のだ。各Oリングの所は空気抜けを防ぐこととピストンの動きを滑らかにする
ためにオイルをたっぷりつけます。
組み立て品。木製ハンドルを思いっきり押し込むのだけど、アクリルのパイプや
ピストンが折れないか心配だなあ。
栓を外して、中に「綿」をつめる。
栓をして、と。
さあ、実験だ!瞬間的に400度近くになるので綿が発火するのである。
なかなか生徒達の反応が良くて、苦労したかいがありましたぜ。
ただ、
オイルをOリングに塗りたくるためなのか、400度程度になるからなのか、
すぐにOリングがボロボロになり空気抜けが起こります。ネットで
「対熱、対油性Oリング」というのを注文したので、それと交換しようと
思っております。