秋になると、生徒たちが騒ぎ出す。「ねえねえ、そろそろじゃないの?」ああ、この子たちってなんでこんなにも「パンケーキ」が好きなんだろう・・・・

春は前の桜の花を愛でながら「焼き鳥週間」、夏は汗だくになって入ってきた生徒たちに「かき氷週間」、そして秋には「ぐりとぐらのパンケーキ週間」なのです。冬は、かつては「たこ焼き週間」だったのだけど、あまりに手がかかりすぎるので、中止したまんま。今度は冬は「お芋」でリベンジしようと思っております。

 

さて、この中で特に女の子たちに大好評なのが「パンケーキ」なのです。

前にも書いたけど、子供たちにとって「甘い」「でかい」お菓子と言うのは「絶対正義」なのです。ヘンデルとグレーテルの「お菓子の家」や、それこそ「ぐりとぐら」の「大きなカステラ」が子供心に強烈な印象を残しているのは、恐らくこの「本能」ともいえる部分に訴求しているからだと思います。というわけで、先週は「巨大パンケーキ」を焼きまくりました。

 

まず、1升炊きの大型炊飯器に常温に戻した卵を入れて、と。

同じく常温に戻した牛乳を入れて良く攪拌。

ここに「ホットケーキミックス」を入れて、20回くらいかき混ぜる。かき混ぜ過ぎない。

で、蓋をしてスイッチポン。あとはほぼ50分後には焼き上がり。この時間がいいのだ。つまり、ちょうど授業中に焼き上がり、授業が終わった後に「出来立て」を切り分けられる。

 

で、焼き上がり。この蓋を開けた時の甘い香りが教室中に充満したときの子供たちの反応っていったらない!「いいにお~い!」と歓声が上がる。ああ、塾長冥利につきるなあ。

で、まな板の上で窯をひっくり返して、と。直径20センチ以上はある巨大パンケーキが焼きあがった。

ここに、マーガリン(もちろんトランス脂肪酸フリーの奴ね)を塗って、はちみつを親の仇のようにぶちまける。生徒たちは「そんなにはちみつかけるの?」と言うくらい。「オヤジの料理には、経済概念などないのだ。」と返答したけど、たぶん語彙も含めて理解不能だったろうなあ。

これをケーキナイフで八等分。(生徒の数によって増減する。)

教室はパンケーキの香りの他に、生地で温められたはちみつの甘~い香りが充満し、生徒たちは狂喜乱舞状態。特に女の子は「絶対に一番大きいの頂戴!」と男の子たちを圧倒!いやはや「舌切り雀の大きなつづら大好きばあさんみたいだぞ。」と言ったのですが無駄でございました。

 

この日の事は、いつまでも覚えていてくれると嬉しいなあ、と塾長は思うのでありました。

 

※ 後日談

 そろばん教室のほうの年長さんの女の子が突然、「塾長、お手紙!」と持ってきた。

中を開けると・・・・

「じゅくちょうせんせいへ

ホットケーキありがとうございます。そろばんがんばるね。」と・・・・

 

突然、心臓が「トクン!」となり、「あれ?不整脈かな?」と思う間もなく、「ドッキュ~ン!」と。「初期微動継続時間が短いな。震源地は近い、というよりこのお手紙だ。ああ、干からびちまった私の心もこんな反応するのだなあ。もえもえ~」と思った次第でございます。世の中のじいじ、ばあばがお孫さんにイチコロなのもよ~くわかった出来事でございました。ちゃんちゃん♪♪