さあ、岩井海岸についた。この時点で午後4時。いつものようにリクライニングできるアウトドアチェアーを出して、と。あとは、ひたすら空や、海を見ながらぼーっとすごすのだ。これは本当にかけがえのない至福の時間だ。秋の浜辺はほとんどひと気がなく、寂しい限りなのだが、そこがまた良いのである。

そして待ちに待った夕暮れ時、空と海の色が刻々と変化し始める。

この時間が本当に好きだなあ。私の乗ってきた車も金色に染まる。

お魚を食べるほかに、この景色の一部になるために、ここに来たのだ。

天空のキャンバスに、神々が次々と彩管を揮うこの時間。それをただただボーっと眺めている至福。フランクルの「夜と霧」。この中でガス室に送られることがわかっている人たちが、本当に美しい夕日を感動して眺めている場面があったが、夕暮れ時には、それだけの魅力、とうか、魔力がある。逢魔が時、マジックアワーとは、本当に良く言ったものだ。はるかかなたの海面の物体は、巨大タンカー。あの夕焼けのなかで、乗組員は何を思っているのだろうか。やはり金色に染まっているんだろうなあ。

しばし、マジックアワーの景色をご堪能下さい。

これは「太陽柱」だね。太陽の光が細長く柱のように伸びて見える現象だ。上の写真もみんなそうなっているね。

もう、なんか雲がね、他の天体の空みたいだ。

そして、神々のお絵描きの時間は終了し、すべては宇宙の漆黒の闇に飲み込まれていく。この眼前の一大スペクタクルをリクライニングチェアーに座って見続けられる幸せ。ああ、今日、ここにきて本当に良かった。

さて、宿に行くぞ。宿はここから3分ぐらい。午後6時について、お風呂入って、さあ食事だ!

伊勢海老の刺身もうまかった!

女将さんが、「伊勢海老の頭、良かったらみそ汁にするから、もっていくよ。」とって、すぐに作ってきてくれた。

「今日は、アワビつけてあげるね!」とサービスしてくれた。

なぜか、おぢさんは、飲み屋さんや宿屋さんでは受けがいいのだ。(若い女性にはさっぱりですが・・・・)

カサゴの焼き物も大変にうまかったし、とにかく海鮮類でこの宿に勝るところはそうはないと思う。大満足だ。                      つづく