いつも、「予定は未定」なのだが、今日は裏磐梯の「五色沼自然探索路」を

行ってみるつもりだった。今から40年前、まだ学生だった頃、やはり厳冬期

に来たことがあったのだ。豪雪で、誰も来ない湖沼群は、まるで妖精でも

潜んでいそうな神秘感が漂っていた。当時、その雪の中をえっちらおっちら

歩いて、宿についてやたら下半身がスースーすると思ったが、ジーパンが

おしりの下の足の付け根部分からバッサリ割かれていた。それも左右とも。

そのままちぎれば「短パン」になりそうだった。もともと古いものだったが、

厳寒、雪の中でジーパンが凍り付いていたのに気づかず、黙々と歩き続けた

ので、生地が「割れた」のだろう。「このまま電車で帰るのか!」と恐怖した

が、長い防寒コートを着ていたので自宅まで何とかごまかしきった。

 

さて、あの美しい湖沼たちは、どうなっているんだろうか・・・・

と、「五色沼自然探索路入り口」まで来ると・・・・・

先ほどまでの好天とは、うって変わって吹雪になった。

いや、もう半端なく本格的な吹雪だ。前が全く見えない。いわゆる「ホワイトアウト」

というやつだ。

こりゃ、カメラが壊れる。雨具も持ってきてないし、今回はあきらめよう。というわけで

ちょっとあたりを車から眺めて帰ろう。

暖かいコーヒーを淹れようと冷え切ったやかんにクーラーボックスのミネラルウオーターを

入れたとたん、一気に凍った。いわゆる「過冷却」という現象だ。生徒たちに見せたかったな。

え~、ここは福島、福島の裏磐梯でございます。

前方は湖。点々と黒く見えるのは、テントだ。彼らはこの吹雪の中、ワカサギを釣って

いるのだった。いや~、趣味とはいえ、なかなか凄まじいものを感じますね。

まあ、真冬の山頂で、一晩中星を見ている、あんたに言われたくない、とか言われそうだけど。

彼方に見える黒い点々がワカサギ釣りのテントね。

で、ふもと近くに降りてくるころ、やっと吹雪もおさまった。お昼でお腹もすきまくり。

で、ガソリン入れついでに、スタンドで「美味しい蕎麦屋、ないっすか?」と聞いたら、

お勧めの店を教えてくれた。

しかし、普通の民家にしかみえない。

入り口だって、普通の土間だ。

部屋もいたって普通の家。で、結構込んでいる。普通の家なので、個々人の

衝立もなければ、換気している様子もない。ちょっと怖いぞ。

まあ、ただ、ご近所の方だけが集う「知る人ぞ知る」お店で、この地域だと、感染

率は恐ろしく低いのだろうなあ。蕎麦は大変においしゅうございました。

というわけで、この後は300キロ運転して帰ったのであります。

お風呂に入りに行っただけのような感じだったけど、まあ、それなりに楽しめましたよ。

次に来たときは「五色沼」に再チャレンジさせて頂きます。