夜半ごろ、ほぼ真上にオレンジ色に光る星がやたら目立っていないだろうか。

あれは「火星」だ。あまりに赤く、人々は昔から「血」の色を連想し、世界各地で

「戦争の神」の名前を付けられている。

実は、この火星、10月6日に地球に最接近する。太陽を回る惑星同士なので

その公転の位置により、惑星間の距離は大きく異なることになるのだ。

下記の図を見ると、この位置関係(赤丸が火星、青丸が地球)の時がもっとも

近い事がわかるだろう。ただし・・・・この公転軌道は実際は円ではなく「楕円」だ。

だから、この位置関係にあっても、その時々で微妙に火星と地球との距離は異なる。

たとえば、2003年の時は、「6万年ぶり」の大接近と言われ、その距離は5576万km。

今回は、大接近とまでは言えないまでも6210万kmまで近づく。

次回、これを超える大接近となるのは2035年まで待たなければならない。

で、前日の天気予報では珍しいくらい「完全晴予報」。いやいや、生徒たちにも

連絡しちゃいましたよ。みんなで火星を見よう!と。

ところが・・・・・

翌日起きて「ドン曇り」にびっくり。予報を見直すと、午後3時まで曇りになった。

午後3時になっても全然晴れなくて、天気予報を見ると午後5時まで曇りに変更

されてる!午後5時になってもやっぱりドン曇りで、天気予報はとうとう午後9時

まで曇りに変更されてた!

 

いや~、びっくりですよ。本当は夜中の方が火星が真上に来て見やすいのだけど、

さすがに子供たちをそんな時間に呼び出すわけにはいかないから、「午後8時15分

集合!」と声をかけていたのだ。で、「来る!」と言っていた生徒には「延期かもしれ

ない。その日の午後8時に空を見て星が見えてたらおいで。」と再連絡。

心臓バクバクものです。

 

再び、ところが・・・・・この天気予報も裏切られて、なんと午後8時に空を見上げたら、

火星がばっちり見えている!

 

で、屋上で観望会!バタバタだったからいつもみたいにたくさんは呼べなかったけど

「土星」「火星」「月」と見せたから、みんな喜んでくれました。

(三密回避で、天文台観望は止めて、外に大型望遠鏡をだしてオープンスペースで

の観望です。)

実は、火星を撮影しようと、天体撮影用のカメラを買い込んでいたのだ。

授業も終わった夜半過ぎ、さっそく一人で撮影に屋上に行ったら・・・・

見事に曇っておりました。まるで今日の天気は観望会のためだけに

晴れてくれたようなもの。雲が劇場の幕のように、8時に開いて

観望会、終わったとたんに幕が閉じたね。

まあ、観望会が出来ただけども万々歳だね。

※ 火星はまだまだしばらくは楽しめます。また条件が良かったら観望会を

やる予定。