あああ、天候不順で星を相当長く見ていない。このブログを調べてみたら
なんとこの前星を山に見に行けたのは、なんと5月だ。こんなことはいまだかつて
無かったのではなかろうか。つまり半年は星を見ていないのだ。
だいたい、微かな明かりの星雲星団を見るのに、月が煌々とある日は都合が
悪い。だから星見は「新月」前後にせざるを得ない。もちろん、天気は晴れて
いなければならない。雨はもちろん薄曇りすら✕。その上、仕事をしている
から、週末でなければ行けない。「山に星を見に行く」というのは、これだけ
過酷な条件なのである。だから例年、年間で3~4回見られれば御の字。
それが今年はまだなんと5月に見た「一回」きりなのだ。
どうも今回の新月回りの土曜日も天気は良くなさそうだった。しかたない
ので、チャリで、また江戸川のサイクリングロードを行こうか、と画策して
おりました。で、土曜の朝、念のため、関東各地の詳細な天気情報を
確認していると・・・・・なんと!栃木の北部、私のいつも行く那須岳あたりは
長時間晴れる予想が!もう、これは少々無理をしても行くしかない!という
ことで、土曜の午前中から天体望遠鏡等を積み込み、出発は午後1時過ぎ、
と、いうそうとうハードな強行軍とあいなった。
途中にある那須高原の「恋人の聖地展望台」を通過する頃には、とっぷり
日も暮れていた。しかし、この日も、来ていたのは女性の二人連れ。
(左側にかすかに女性一人が映っているけど、写真を撮っているのも
やはり若い女性だった。私が行くときはいつも、同性カップルばかりだなあ。)
さて、かなりどうにか、那須岳の山頂駐車場の一つにたどり着く。
ここは一番高い駐車場より一段だけ低いので、夜間はめったに
車が入ってこない。翌日の登山のために車中泊する登山者は
みんな山頂駐車場に車を停めるので混み合っていて天体望遠鏡
を広げるのは気が引けるのだ。さて、なんだかんだと、6時過ぎて
から真っ暗闇のなかで望遠鏡を組み立てる。すぐさま夕食の支度。
寒い時には定番の「もつ鍋」
ビールは、今回はけっこう奢って見ました。
あああ、熱い鍋と冷たいビール!これ以上の組み合わせがあると
いうのか!
で、ちょっと仮眠を取って、8時頃から星見を始めようとしたところ・・・・
なんと、西側から空が曇り始めた。この「真っ黒い雲」はヤバい奴や。
心配した通り、ぽつりぽつりと雨が・・・・・・
「ここまで来てこれはないだろう。組み立てたばかりのこの巨大望遠鏡
を撤去収納しなければならんのか。」と。
実は、この同じ場所で、突然激しい雨に降られ、望遠鏡もずぶ濡れに
なりながら逃げるように帰宅したこともあった。あの時の絶望感が脳裏を
よぎった。しかし、日ごろの行いが功を奏したのか、徐々に雲が薄くなり
とうとう10時ごろには満天の星空に!
え?何が何だかわからないって?では例によって星座線などを。
今回は手抜きでオリオン座だけ。これは東の空ね。
詳細な天気予報では、午前2時を過ぎるころには徐々に薄雲が
出てくるはずだ。もう、それまで我を忘れて見まくりました。
北の空はこちら。
やはり手抜きでめぼしいものだけ星座線と〇で。カシオペア座は
わかるね。赤丸は北極星。黄色〇は、よく見ると星の集団の塊
が二つあるのがわかるだろう。だから「二重星団」
双眼鏡は低倍率望遠鏡で見ると「まるで漆黒のベルベットの上に
宝石箱をひっくり返したような」景色が広がる。とても美しい星団だ。
これは僕が撮影したものではないけど、二重星団は大口径の望遠鏡
で低倍率で覗くとこんな感じで見えるよ。
西の空はこんな。右上から左下に流れる白っぽい帯のようなものが
天の川。これはわが天の川銀河の中心方向だ。
より詳しく星座線。下の方に沈んでいくのが「白鳥座」
黄色の丸、左のほうは「アンドロメダ座の大星雲」だ。わが天の川銀河
のお隣さん。この大星雲(アンドロメダ銀河)と我が「天の川銀河」は
いつの日にか衝突する運命にあるんだそうだ。
ちなみに、アンドロメダ大星雲は大口径の望遠鏡で、低倍率
でみるとこれをもう少し淡くした感じに見える。(これも僕が写したので
はありません。ごめん。)
そうそう、新しい双眼鏡も買ったのでいろいろ比較観望もする、
というのも今回の目的の一つ。右上の双眼鏡が新型。
さて、3時近くには、天気予報どおり薄曇りになって星の見えが極端
に悪化。というわけで、寝るか。
さて、朝。山頂駐車場に行くと、車でごった返してます。
完全とは言えないけど、ところどころ紅葉しているね。今年は紅葉
が遅れている印象がある。
朝ご飯は例によって、昨日の残り。
うどんを投入して、と。
うまうま。
さて、また双眼鏡比較テストなどを。
「何見ているのですか?」とさすがに目立つのか登山客から尋ねられた。
さて、帰りにハイキングコースに立ち寄り。どんぐりいっぱい落ちている。
これはミズナラのどんぐりかな?きれいだなあ。縄文人は、こんなのを
食べていたのかなあ。
ちょっと奥にいくと・・・・今度はキノコの群生だ。特定には至らず。
とにかく、でかい。比較は50円玉
裏にはひだがびっしり。今度本腰を入れて調べてみます。
足元を見ると黒い虫が・・・・これはなんだろう。これも後で調べてみます。
さて、夜は相当に冷えたので、いつもの温泉に立ち寄るも
「台風19号で温泉がダメになりました。しばらく復旧できません。」
とのことだった。あの台風は日本のいたるところに傷跡を残して
いったのだなあ。
残念な思いで麓まで降りてくると・・・・こんな看板が。
これは入らずばなるまい。
う~ん。500円。それもカシタオル付。露天でこそないが湯質も良いぞ。
湯船につかっていると、昨夜の寒い中での星見が夢のように思えて来る。
あああ、極楽だなあ。
で、帰りに、また森に立ち寄り、コーヒー飲んでまったり。
森の匂いとコーヒーの香りというのはなんてこんなにマッチングが
良いのだろうか・・・・・
で、ちょっと仮眠を取りつつ、安全運転で
帰路についたのでした。久々の星見、大満足でございました。