さて、この前は「火」の実験、その前は「電磁石」の実験、その前は「電気」だったかな?

 

で、今回は「音」の実験だ。

 

で、今回もいろいろ仕込みをせねばならない。

 

まず、竹の割り箸に千枚通しで穴を開ける。

この小さな穴をドリルで大きくしていくのだ。まず1mm穴。

それをまた、一回り大きな1.5mm穴にする。

一度に1.5mm径の穴を開けようとすると箸が割れてしまうのだ。

こんな感じです。

で、気の遠くなるようなとんでもない労力で50本完成。そう、そろばんと塾の

年長・小学生の人数分だ。時たま、「もしかしたら、僕って見かけによらず、案外

まじめな塾長なんじゃぁ・・・・」とか思ってしまうま。

作っているとき「可愛い生徒のためならば~♪」とつい口ずさむのであった。

次はモーターをミニジャックケーブルに接続。

で、このモーターの軸をこの箸の穴に差し込むのであった。

 

そしてミニジャックは、アンプに接続。

これで、実験準備完了だ!

さて、まず、スピーカーを横にして、その上にビーズを載せて音楽を流す。

これだけで生徒たちは大喜び!

この時に、「音は振動が空気を震わせたもの」と教える。眼で見てわかるから

納得しやすいです。

で、下図を見せながら、「振動は空気を震わせ、それが音波となって耳に入る。耳の中には

振動板である鼓膜が入ってます。セミの羽みたいに薄くてかたいよ。これが空気を伝って

来た音の振動、音波を受けて振動しだす。その後は耳小骨という骨に振動が伝わり

蝸牛→聴神経→脳 と伝わって音が聞こえる、ということになる」と説明。(途中、神経からは

電気信号に変換されるのだけど、それはまたいつか話そう。)

「じゃあ、空気を伝わるまどろっこしい「音」なんかにしないで、直接振動を頭に伝えれば

聞こえるのではないかしら?」というと、生徒たちは興味津々。

で、さっきの道具の登場となるわけ。アンプから出た音の電気信号はモータに伝わり

直接「振動」になる。これを顔面のどこかの「骨」に密着させるのだ。

そう、これが「骨伝導」の原理。で、どこが良いかというと、顎の骨に直接刺さっている「歯」

が最適なのだ。途中で、皮膚や筋肉のような柔組織がないからね。つまり歯と骨の硬組織を

ダイレクトに振動が伝わるのだ。で、生徒達は、この箸を口にくわえて奥歯で噛み締めると、

とたんにあまたの中で音楽が聞こえ始めるから、「すごい、すご~い!」と大喜び!

「塾長の実験はいつもすごいけど、今日のは特にすごい!」とお褒めの言葉を生徒から

頂いて、ちょっとうるうる。

流石に、箸の使いまわしはまずいので、人数分だけ作ったのであった。

この実験、ちょくちょくはできないなあ。

ちなみに、骨伝導の実験の方は、できるだけ「激しい音楽」の方がうけが良さそう

なので、100円ショップで、「ロックCD」を108円で買ってきました。

100円ショップ、なんでもあるね。