ああ、もう夏期講習が始まる!で、直前に新月で天気が良さげとなれば

星を見に行かないわけにはいかないのだった。

で、天気図とにらめっこで、急遽「那須」に星を見に行く事に決定!

出発が遅れたので、着いたのは夕方だ。

山頂近くの駐車場で早速望遠鏡を組み立て。そらには、たくさんのトンボが

群れになって飛んでいる。こういう風景は、最近見ないな。

さっそく光軸調整等をしてスタンバイ。

ミラーが温度順応している間に、しっかり夕食。夏は、ステーキと決めている。

陽が落ちて、空が急激に漆黒に代わり始める。

いや、那須岳の空はかなりいい。天の川がくっきりすっきり見える。

白鳥座やわし座やこと座、そして夏の大三角が良く見える。

え?良くわからないって?では親切な私は、星座線を書いてあげよう。

白鳥座のデネブ、こと座のベガ、わし座のアルタイルを結んで「夏の大三角」だ。

左下から右上にかけて伸びている淡い光の帯は、「天の川」です。

わが「天の川銀河」の中心方向です。その中心には超巨大ブラックホールがある。

あああ、久しぶりに満足だ。こうやって一晩星を見ていたのだった。

しかし、途中で暴走族と思しき方々がお見えになり、「ねえねえ、おじさん何やって

んすか~」と。

「星見ているんだよ。」というと、「僕らにも見せて!」と言い出した。まあ、いつもの事だ。

ヘラクレス座の球状星団M13とか、こと座の環状星雲とか見せていたら、ガタイの一番

いいやつが言い出した。「したっけ月ないの?月。月見てーよ。」と。

「今日は新月近いから見えないよ。」というと、「新月ってなんだ?」

これには、ちょっと衝撃を受けた。

「え?新月を知らないの?」というと

「俺ら、みんな中卒だからよ。なんもわかんねえんだ。」と。

仕方ないから解説した。

「満月はしっているだろ?満月って、だんだん欠けて細くなるじゃん。欠けて欠けて欠け

まくって何にもなくなった状態の月が新月だ。」

少しはわかってくれたようだった。十分に堪能したのか、一台の族車に7人くらい乗って、

「おっちゃんありがとー」と言いながら帰って行った。

さあ、誰もいない、俺だけの時間がまた始まった。このまま星を見まくる。

3時ごろ、そろそろ薄明がはじまるので、ちょっと一寝入り。朝起きてみると大変だった。

駐車場は大渋滞。そうか、3連休で天気が良いので、登山客が殺到したのか。

みんなに迷惑になりそうだから、望遠鏡はすぐに片して頂上を去る。中腹の土産物屋

前に到着。

それにしてもすごい空!コバルトブルーって言うのか、山の空は宇宙色が混ざっているね。

おお、こんな駐車場の縁石にホタルブクロが。

ここから、ちょっと山歩き。誰も来なさそうな散策道を見つけて分け入る。

しばらく行くと、東屋が。頂上は人が五万といたけど、こういったところは

本当に誰もいない。

で、ここが本日の昼寝場。15分のお昼寝タイム。

ここからちょっと歩くと、スキー場だった。けど、もちろんこの時期だれも

いない。しかし、急激に霧のなかに。これ、もしかしたら雲か?

すごいね、あんなに晴れていたのに。

さて、先ほどの土産物屋に戻る。なぜって?この土産物屋は600円で、温泉に

入れるのだ。もちろん、客は僕以外だれもいない。ああ、極楽じゃぁ。

広くはないが、源泉らしく硫黄臭がかなりある本格的な温泉だった。

露天も独り占め。

さあ、ゆっくりした後は帰るぞっと。

とちゅう喜連川の大学の先輩の家に立ち寄る。この方、工学部でて一級建築士なのだけど

実家の「麹屋」さんをついでいるのであった。超高級光学機器を山のようにもっている。

小一時間おしゃべりした後、帰路につく。

この喜連川には、「荒川」という川が流れていて、けっこう風光明媚だ。

で、ちょっと川遊びなど。

おおハグロトンボがお見合いしてる。左の緑の金属光沢なのは♂。

右の黒っぽいのが♀。メスはちょっと地味。

で、自宅に帰ると・・・・夜空を見上げると、月と金星がいいあんばいの位置にいた。

早速屋上に上って写真を。

夜空はいいなぁ、山には山の、都心部には都心部の「おいしい見え方」がある。

今回は、久しぶりに濃い天の川が見えた。いい2日間だったね。