さてさて、腹もくちたし、いよいよ本日泊まる予定の温泉宿に向かうぞ。

どこに行くかって?実は、先ほど見ていたこの景色の「立山」に向かう

つもりなのであります。今まで遥か彼方に見えていた山のふところの温泉

に抱かれるのはさぞ気持ちよかろうなぁ、という事で。

で、あそこに行くには、とってもローカルな富山電鉄に乗るのだった。なんか、

ロープウェイのような雰囲気。

さあ、今夜の宿へむけて出発だぁ!

さて、写真を見て気付いたでしょうが、富山駅周辺はまったく雪がありませ

なんだ。この旅行のもう一つの目的は「雪見温泉」なのです。雪が見たいよう。

さて、富山電鉄のところどころの駅は、本当にタイムスリップしたかの

ような雰囲気が・・・・途中下車したかったけど、そうすると次の電車が何時か

わからんから、降りられなかった。「今のが最終です。」と言われたらゲーム

オーバーです。例えば、下の写真の古い木のベンチに腰かけてビールでも

飲んでみたいとか、思いませんか?

 

おお、だんだんあの立山連峰が近づいてくる。

だんだん周りにも雪がちらほら。

そしてついに来ました「立山駅」

ここがこの路線の最終駅。つまりどんづまり。ここで降りたのは、僕と

前に写っている方々だけだった。しかし、ここまでくると、かえって立山連峰

は見えなくなってしまった・・・雪も除雪されてしまっているのだ。う~ん。

スキー場跡、というか、何と言うか、この寂れ方はなんなのだろう。

誰もいないのだ。「鄙びた」というのともちょっと違う。昔スキー大ブーム

だった時に大賑わいしたけど、今はちょっとね・・・・という感じ。

とにかく、宿に向かっててくてく歩く。しかし、行けども行けども宿の看板も

出て来ず、日も暮れかかり、スマホの充電も心もとなくなってきて、ギブアップ

して宿に電話をしてしまった。敗北である。宿のおっちゃんは気さくな方で、

「すぐ行きますね。たぶん、〇〇あたりでさ迷っているね。」と言った5分後に

車で駆けつけてくれた。電話して良かった。車に乗ってびっくりしたのは、いくつ

もの分かれ道があり、どれも宿の作った地図には書いてない。また、山道は

もちろんひとっこ一人通らなかった。あのままいつものように根性を出して

一人で歩いていたら、かな~り面倒な事になっていただろう。

宿到着。ああ、いかにも「スキー客用旅館(ペンション?)」である。

部屋ももちろんアベックスキーヤー用。ここに汚ちゃないヒゲおっちゃんが

一人で泊ってよかですか?ただ、この時期、ぎりぎりで予約を取ったから、

一人旅のオヤジを泊めてくれる宿は他になかったのです。

ただ、食事はものすごかった。

後から後から「これでもか」というくらい出て来た。そして、どれもとても

美味しかった。例の「白エビ」もどっさり。

なんの魚かわからなかったが、昆布でしめている。これがなかなか美味かった。

鉄なべの中は

豚肉が蒸し焼きであった。

炊き込みご飯も美味かった。

とにかく、食事については相当に満足。

で、露天風呂に入る。満月近くの月が出ていて風情があった。ただ、山の景色が

見えないのでちょっと悲しかったね。

さて、こうやって、長い長い一日が終わりを告げたのだ。本当に中身の

つまった長~い一日だったね。

続く