季節も秋だし、何かと食欲が気にかかるこの頃。
生徒からも「また、ホットケーキ食べたい。」というリクエストが
上がり始める。
しゃあない、やるか。
で、例によって一升炊飯器でホットケーキを作り始める。
まず、生卵と牛乳
よく混ぜてから、ホットケーキの粉を投入し、またまぜまぜ。
で、炊飯器の「炊飯」スイッチを入れてしばらく待つだけ。焼き上がるころには、教室中に
甘い、本当においしそうな匂いが広がり、ちょっとしたパニック状況に。
で、焼き上がり。
ひっくり返して、マーガリン(トランス脂肪酸ほぼフリーの奴です。)つけて、今回ははちみつ
かけて出来上がり♪
もう、このころには、生徒たちはおあずけさせられたワンちゃん状態。「うぅ、うううう」と
言葉にならないようである。
30センチ径近くあるので、これで12人分くらいとれるのだが、まったく足らないので、
同時進行して、28センチ径フライパンでも焼いている。
こちらは、ちょっと真ん中焦げたね。ハチミツたんまり。
24個に切り分けられたホットケーキは、あっという間に消えてなくなった・・・・
そして、これが一週間続いたのであった。
「大きさ」というのは、やっぱりそれだけで「アドバンテージ」だと思うのだ。
たとえば、ヘンゼルとグレーテルの森の中の「お菓子の家」や、ぐりとぐら
のケーキが子供の心にもの凄く魅力的に見えたのも、その圧倒的な「大きさ」
によるものがあるのではないかしら。ヘンゼルとグレーテルが森の中で
駄菓子屋を見つけて、店内にコンビニ並みに多種類のお菓子があったとしても、
子供たちはそんなには喜ばなかったはず。物語は単なる「駄菓子屋女主人、
少年少女誘拐事件」で終わっていたと思うしね。
「食」については、たぶん、かなり本能的なものにかかわってくる。自然界の中
その日の食べ物にすらありつけるかどうかわからない状態だった時、圧倒的な量の
食料を見つけた時の喜び、そんな物が子供の心にはまだ残っているのかもしれ
ないね。大人になるにつれて、やれ「保存期間」とか、「ダイエット」とか、大脳的
なものが大きくなって、「食への本能的な希求」は薄れていってしまうのだろう。
だから、これを作る時、「年長・小学生」の反応と、「中・高生」の反応は、まるで
違う。「年長・小学生」たちの、これを目前にした時の目の輝きは、いつみても
なんだか人間の本質的な幸せを見ているようで、僕も幸せになってしまうのだ。