ちょっと話は前後するけど、この日は、年に一度の星まつりの

日だったのだ。日本で大きな星まつりは3つくらいあるが、関東、東北

圏内では最大だと思われる。さすがに、星屋としては行かないわけには

いかないのだった。本当は8日の土曜日からやっていたのだが、天気が

悪そうで、9日の日曜から参加した。そう、あとで写真が出てくるが、

ここは、ふきっさらしに近いところで雨や雪が降ると逃げ場がなくなる

ちょっと厳しい環境なのだ。

で、9日夕刻に現場に到着。現場はすでにすごい賑わいだ。

望遠鏡光学メーカーが所狭しとテントを並べている。

ああ、これはなくなってしまったと思っていた幻のアイピース「マスヤマ」だ。復活したのだ!

ウルウルウル。(わからない人はぜんぜんわからなくてごめんなさい。アイピースとは、望遠鏡の覗く方の光学系のことです。)

そんな中でマニアの人々(あ、俺もか)も自作の望遠鏡を披露していたりする。

 

アトラクションもいっぱい。

こんなの個人で持ってきている!知る人ぞ知るツァイスの望遠鏡。これ一台で軽自動車くらい買えてしまう。

地元の農家の方々も特産品を持ち寄って売っている。はい僕もシイタケの串焼きおいしく頂きましたよ。

これが全国から集まった星マニアたちの駐車場。テントを張ったり、車中泊だったり。いったん雨が降ると逃げ場がないので、みんな巨大望遠鏡をもって右往左往するのだ。

さあ、待ちに待った夜がやってくるぞ!

で、今宵は良く晴れたのだ。ただ、月明かりが11時くらいまであって、そのあとはみんな一心不乱に各自、または人の望遠鏡で星を見まくった。天候不順が続いているので、やはりみんな星空に飢えていたのだ。僕も写真を撮ることも忘れ、ずっと星を見ていました。だから夜の写真はありません。ごめんなさい。

で、朝。右下のホワイトベースみたいなのが、僕の自作望遠鏡。昨夜は大活躍であった。

で、朝もアトラクションは続く。ヘリコプターで、付近一帯を周回するのだ。(もちろん有料)

友達たちは5000円の料金をものともせずに乗っておりました。

さて、実はこの日、夕方から仕事仲間の会合があったのだった。で、みんなに挨拶もそこそこに退場。で、下山したところにあったコンビニの駐車場で・・・・やっちまったなぁ。

ああ、ドアの窓越し、あそこに見えるのは車のキーではないか?なんと昨夜、防寒着を来た時にキーをズボンから外してしまっていたのだった。しかも・・・・カメラ以外、すべて車の中。財布もスマホもすべて。もちろんロードサービスの連絡先もわからない。まさに絶望的。

すると、コンビニの店員さんが、「そこのガソリンスタンドで鍵開けやってくれますよ。」と。

おお、地獄に仏だ。すぐにおじいちゃんのスタンドマンが鍵開けの道具をもってやってきた。その道具を運転席側のドアのガラス窓の隙間から差し込んで、まあ、乱暴に「どっかどっか」という感じで出し入れを始めた!「ぼ、ぼくの車をいぢめないで。」と言いたかったが、場合が場合なので、悲壮な顔で眺めることしかできなかった。しばらくたち、ちょっとおじさんの顔が曇った。すると、運転席のドアをあきらめて、僕が「ここから開けたらいいかと思います。半ドア気味ですので開けやすいかと。」と最初に勧めたドアのガラス窓の隙間に鍵開け道具を入れ始めた。即、開いた。

おじいちゃんに最大限の謝辞を送り、料金1500円払って、出発。会合には、ぎりぎり間に合うかどうかの時間だ。ところが・・・・・・車に入って、やっぱりコンビニでコーヒー買っていこう、と出ようとしたら・・・・・今度はドアが開かなかった。あのじいちゃん、やっぱり顔が曇った時、ドアの中のワイヤーを切断してしまっていたようだった・・・・・助手席は、天文機材満載で移動できない。完全に車に閉じ込められてしまったようだ。車に入れないのと、車から出られないのとどちらが幸せなんだろう。うううううううう。その時、天啓がひらめいた。ウィーン。そう、窓ガラスを開け、窓から手を出して、外からドアを開けることに成功。ガソリンスタンドに文句を言いに行こうとも思ったが、じいちゃんも精一杯頑張っていたし、時間もなくなってきたし、とにかく会合へ急いだ。窓ガラスの開閉は電動なので、エンジンがかかっていないと動かない。この後、目的地まで3時間半、何度もエンジンを切って外に出ようとして失敗、というのを繰り返したなぁ。結局会合へは15分遅刻。まあ、大変な2日間であった。え?車?はい、かえってすぐに修理に出しまたよ。うううううう。