周りをよく見ると、至る所にスタックした後があり、なんとか
脱出しようとしてタイヤに噛ませただろう木片が散乱している。
ここはもしや・・・・・4WDのサルガッソなのでは・・・・
いや、だけど、車がない、ということは脱出できたのだろう。
私もなんとか・・・・
気温は0度を遥かに下回るのか、すぐにいろいろ凍り始めた。
みるみる氷柱ができ始める。
脱出しようとしてタイヤに噛ませただろう木片が散乱している。
ここはもしや・・・・・4WDのサルガッソなのでは・・・・
いや、だけど、車がない、ということは脱出できたのだろう。
私もなんとか・・・・
気温は0度を遥かに下回るのか、すぐにいろいろ凍り始めた。
みるみる氷柱ができ始める。
いくら拾い集めた木材をタイヤの下に突っ込んでも、タイヤはその上を舐める
だけで、ゴムの焼ける臭いが強烈にただよってきた。
「だめだ。もっと深く、そして、木材にちゃんと重量が乗る形で
タイヤの下に噛ませなければ・・・・」
というわけで、車の下の雪を固めてジャッキを入れ、すべてのタイヤの
真下に木材を入れた。極寒の中、これは凄まじく消耗する作業であった。
もう、あたりは真っ暗である。
極寒中の作業2時間。さあ、エンジン始動!
動いた!動いたぞ!ああ、オレにはきっと神様がついている!帰ったらブログで武勇伝だ!
狂喜乱舞の状態で、50mほど進んだところ
「ザスッ」という音とともに再びスタック。
この日ついていたのは貧乏神か死神だったかもしれない。
先ほどと同じことを繰り返し、再びジャッキで木を入れる。
気が萎えそうだった。そうだ。こういう時は歌を歌うのだ。
で、ひょっこりひょうたん島
「だけど僕らはくじけないぃ~泣くのは嫌だ笑っちゃおう。すすめぇ~♪」
空を見上げると、腹立たしいほどに満天の星空である。ああ、この星空で
逝けるとしたらそれはそれで本望かも。
で、限界状況で再び一時間ほどですべてのタイヤの下に木片を挿入。
エンジン始動!やった!動く、動くぞ!やっぱり俺はついている!ラッキーな星回りの男なのだ!やりやりやりぃー!
今度は1m走った所で
「ザスッ」
久しぶりに「絶望」という言葉の意味を実感した。
続く