これは、光軸修正をするために必要なのだ。けど、中心を取るのは
難しいのだ。特に精密な鏡の表面をいじってはいけない。
というわけで、型紙に鏡と同じ径の円を作り、中心部分を切り取る。
で反射鏡にかぶせて、中心部分にあらかじめ丸く切っておいた
ビニールテープを貼る。うん、我ながらうまく行った。
さあ、そのままいつもの茨城の山に出発だ~
で、まず、麓の道の駅でいつもの食事。
で、今日は調整が主目的なので、そく山に登る。
途中、いつもの水場で野菜を洗い、水を補給。
さあ、速攻で頂上付近の広場を目指す。
さあ、まだ日があるうちに光軸調整だ。
なんとか、光軸調整も終わり、準備万端。ただ実は今日は
月が夜半すぎなければ沈まない。それまでは月が明るすぎて
星がよく見えないのだ。それまで時間はたっぷりあるので、食事を
したり、たまった新聞を読んだりと時間を潰すぞ。
で、ニラを切ろうとすると・・・・・ああ、まだ夜の7時なのに、すでに
凍り始めている!こりゃ、寒いぞ。
動画でグツグツ感も。
夜10時過ぎ。お腹いっぱい。まだ月が明るい。ちょっと
仮眠を取り、あとは忙しくて読めなかった一月分の新聞を
読みまくる。車中は本が読めるようにかなり明るいライトが
取り付けてある。
で、深夜12時過ぎ、やっと月も沈み、これからが僕の時間。
誰もいない山中で、僕だけの時間となるのだ!
いや、再メッキに効果は抜群であった。コントラストがまったく違う。
星雲星団など、ちょっと大げさに聞こえるかもしれないが、輝いて
見える。今まではなんとなく「モヤっと」した見え方だったのに。
コントラスト5割増、という感じかね。
また、エンコーダー周りの修理は、まさしくドンピシャだった。
100倍の倍率で、すべて表示通り、視野のほぼ真ん中に対象物
が入っている。こんなに精度よく導入が出来たのは初めてのことだ。
(実は、今回の改修で、エンコーダー自体、今までの倍の精度の
ものと交換してある。)
まるで我が望遠鏡、生まれ変わったようであった。
この望遠鏡には「スターダストボックス(SDB)」と命名してあるが、
言ってみればSDB ver1.0がSDB ver.1.2 くらいになった感じ。
(近い将来ver2.0レベルの大改造を予定してます。乞うご期待。)
あああ、今でも目をつぶると、NGC4565(真横から見た銀河)の
するどいエッジの構造や、中央を走る真一文字のくっきりした暗黒帯
が浮かぶ。それくらい強烈な印象だった。
ちなみにこれがそのNGC4565。これは僕が写真に撮ったものでは
ないけどね。これを淡くしたように見える。写真は長時間露出を
かけてあるのでこんなに良く映るが、肉眼では流石にここまでは
見えない。どんな望遠鏡でも。それでも僕の望遠鏡はかなりこの
イメージに近い見え方だと自負している。しかし、この銀河の中に
も我々天の川銀河と同じように太陽(恒星)が2千億もあって、
きっと生命も満ち溢れているんだ。おヒゲの生えたちょっと変な
オヤジも望遠鏡でこちらを覗いているのかもしれないんだよ。
そしてこの大宇宙には、このような銀河が数千億ある。
この宇宙の大きさって、なんて表現したらいいんだろうね。
何を想像しても、この広大な宇宙ではきっとありうる話かもしれ
ない、とか思いながら望遠鏡を覗いていたりする。
とにかく、深夜12時半から午前4時まで時の立つことも
忘れて星を見まくりました。久しぶりに堪能しました。
続く