ああ、ついにアメリカから待ちに待った国際郵便が届いた・・・・
中を開けると、ものすごく立派な箱が・・・・・
そして・・・・ジャ~ン! 見よ、この巨大なアイピースを!
アイピースと言ってもほとんどの方はわからないだろう。
望遠鏡で星を見るとき、一般的に二つの光学系を必要とする。
1つは星の光を取り込む入り口にあたる光学系。屈折望遠鏡
なら「対物レンズ」だし、反射望遠鏡なら「反射鏡」だ。
しかし、それだけでは星を見ることはできない。その光学系
で拡大された空中像を、さらに拡大する「拡大レンズ」が必要
なのだ。一般にそれは「接眼鏡」「アイピース」と呼ばれ、
顕微鏡でも双眼鏡でも、人が覗き込む「見口」にあたる部分
がそうなのだ。このアイピースの性能が、望遠鏡全体の性能
の半分を担っているといっても過言ではない。
どんなに立派な望遠鏡でもアイピースが悪いものだと本来の
性能は発揮できないのだ。
さて、このアイピースは2年ほど前にアメリカで開発された
「超」高性能アイピースなのだ。一般のアイピースと大きさを
比べてみよう。
左が500mlのペットボトル。右が一般的なアイピース。真ん中
が今回個人輸入した新型アイピース。どんだけでかいんだ!
たとえば、こんなのが顕微鏡の見口についていたら異常だろう。
この「超」高性能アイピース、いったい何が高性能なのか。
実は、「超」広角なのだ。一般にアイピースは広角にすればするほど
像が歪み、見え味が悪くなる。ところがこれはほとんど画質を劣化
させることなく、なんと100度という超超広角なのだ。これで宇宙を
見ると、星の海のなかに浮いているような錯覚に陥るという。
出た時は日本で6~7万もして、とても手が出せる代物ではなっかた
のだが、折からの円高、また量産効果もでたのか、アメリカ本国で
売価も下がり、なんと輸送費込みで350ドルで手に入れることが
できたのだった。(日本円で3万!)いつもきっちり仕事ばかりだから?
たまにはいいよね。
で、いてもたってもいられず、平日だというのに晴れたのでいきなり
筑波山。またまた夜景が綺麗。しっかし昨日はクソ寒かった!
でさっそく望遠鏡にアイピースを仕込む。どっちが本体かわからんくらい
でかいぞ。
あとは観望三昧。さすがにこのアイピースは凄い!
まるで宇宙船の丸い窓から直接宇宙を覗き込んでいる感じ。
と、夜中山中でひとりこーふんしていると、変な車が止まって
茶髪のアンちゃんたちが降りてきた。
「なにしてるんスか?」
「星を見ているのだが・・・・・」
「すっげー!俺たちにも見せて下さいっスよ!」
まあ、面倒くさいが、ここで無視するのもなんだし、奴らに
星屋魂を見せ付けるのも悪くないか、とオリオン座の大星雲
から、二重星団、すばる、M36、M37、M38、M81、M82など
次々導入して見せてあげた。最後には木星も・・・・
こんなものを見たことも無い彼らは、くっそ寒いのも忘れて
「すげすげすっげ~!」と歓声を上げまくったのであった。
ま、少しは良いことをしたかな・・・・
さて、本日の観測風景。北斗七星がわかりますか?
親切な私はわかるようにして差し上げましょう。
で、帰宅は3時過ぎ。今日も1日仕事が辛そうだ~
けど満足満足。