太平記 完全版 Disc.5
172分 日 1991年(2008年完全版DVDリリース)
演出 田中賢二 榎戸崇泰 佐藤幹夫
製作 高橋康夫
脚本 吉川英治(原作)池端俊策
音楽 三枝成彰
撮影 杉山節郎 細谷善昭 永井勇
出演 真田広之 沢口靖子 緒形拳
大地康雄 片岡鶴太郎 フランキー堺 高嶋政伸
柳葉敏郎 宮沢りえ 樋口可南子 ほか
【完全ネタバレ】
〔解説〕
騒乱の南北朝時代を武家の棟梁・足利尊氏を中心に描いたNHK大河ドラマ第5巻。尊氏は倒幕を図る新田義貞、楠木正成らと接触。後醍醐天皇の起こした元弘の変の鎮圧を命じられるが、反旗を翻し京を制圧する。
第16回「隠岐配流」から第19回を収録。
超オモロイ。
ハマった。完全に。
もうやめられない、とまらない。
何時間でも観れる。
第十六回 「隠岐配流」
後醍醐天皇(片岡孝夫)が愛妃の阿野廉子(原田美枝子)また小宰相と共に隠岐へ送られる。
護送は佐々木道誉(陣内孝則)。
しかし、楠木正成(武田鉄矢)が赤坂城を奪い返すなど、反幕府勢力は各地で漸次膨れ上がる。
佐々木は長崎円喜(フランキー堺)に、護送する際後醍醐天皇に見せた好意を咎められる。
そして、後醍醐天皇を暗殺する事で北条家に忠誠を見せろ、と迫られるのだった。
第十七回 「決断の時」
元弘2年(1332)。
佐々木亭へ呼ばれる高氏。
ばさらな道誉(どうよ)もさすがに「天皇を殺せ」と言われ悩み、すでに酔っている。
花夜叉(樋口可南子)が酌をする。
高氏は倒幕の意思を語る。
「(北条家に)勝てば御辺(あなた)が迷う必要はなくなるし、負けたら足利一族が滅亡するだけ。そうなった後に殺せばよい。それまでは待たれよ・・・。御辺には損のない話のはずじゃ。」
花夜叉は「高氏が立つ」というニュースを持ち帰るため、正成の元へ急ぐ。
花夜叉は実は楠木正成の妹なのだった。
酣戦の正成の他、播磨、大和でも反乱が起こる。
第十八回 「帝の脱出」
新田一族・岩松経家(赤塚真人)らの手で後醍醐天皇を島抜けさせる。
石(柳葉敏郎)が漕ぐ船上、廉子はスパイの小宰相を海へ突き落とす。
その動機には悋気も交じっていた。
時にどろっとした感情が描出されるのが、このドラマのいい所。
演者さん一人一人に見せ場がちゃんとある。
第十九回 「人質」
石が正成に後醍醐天皇が島抜けしたという情報を持ち帰る。
一方、出陣する際妻子を連れて行くという高氏の動向が長崎円喜の耳に入り、高氏は得宗・高時(片岡鶴太郎)らに、妻子は置いていけと恫喝される。
また、側室というのか、いわゆる愛人の藤夜叉(宮沢りえ)と隠し子・不知哉丸の存在も知られてしまい、右馬介が二人を三河に逃す。
「倒幕のため共に立つ」と誓う高氏に新田義貞(根津甚八)は「この日を待っていた」と答えるのだった。
持久戦の中、剽悍な楠木正季(赤井英和)が奇襲をして気分を晴らすが、パンチで敵兵を倒したりする(笑)
登子(沢口靖子)の桃色の打掛がキレイだった。
高氏は高時に庶子(隠し子)の事を持ち出され嘲弄されたり、長崎親子からは「執権に嘘は申すな」と面罵されたりする。
憎たらしい北条の面々の描き方やいびりの演出がホントうまい(笑)