熱中時代 Vol.7。 | 江戸の杓子丸

江戸の杓子丸

化け猫 杓子丸の大江戸見廻覚書

熱中時代 Vol.7



92分 日  1979年(2002年 DVDリリース)



演出 田中知己 矢野義幸


企画 梅谷茂
脚本 布勢博一 
音楽 平尾昌晃
出演 水谷豊 志穂美悦子 音無美紀子
    船越英二 草笛光子 ほか


江戸の杓子丸


【完全ネタバレ】



〔解説〕
 アルバイトでその日暮らしをしている北野広大に、教員の補欠採用の通知が届く。赴任先は東京・武蔵野市の小学校。悪戦苦闘しながら成長する若き教師の姿を描いた大ヒット・ドラマ第1シリーズ。
 第25回「3年4組父母会総会」から最終回「さようなら熱中先生」までを収録。




第25話 「3年4組父母会総会」


〔ストーリー〕
 北野広大(水谷豊)が、若葉台小学校に赴任してきて半年が過ぎた。今のクラスを4年生になっても担任したい広大は、学級父母会でどんな事を言われるか戦々恐々。父母たち、そして生徒から担任を続けてほしいと言われた広大は大喜びするのだが…。



あれ、オープニングの歌が変わっている。
二番かな?


花井先生(音無美紀子)と八代先生(山口崇) はいよいよ婚約。

花井先生は家庭に入ると決心する。


しかし、おとなしくいじめられる事もある生徒が学校に来なくなってしまう。


「卒業まで一緒にいよう、だから意地悪されても学校へ来なさい」と言ってくれたやさしい花井先生がいなくなってしまう、約束を破った、というその生徒の動機に心を揺さぶられる花井先生。


一方、クラスの生徒たちやその父母達からも担任を続けて欲しいと伝えられて喜ぶ北野先生だったが、兄の怪我から小樽に帰らねばならなくなる。


「花井先生という船は錨であるその生徒に押しとどめられたのだ」と言う八代先生。


花井先生は答える。

「簡単に先生をやめるなんて言うべきじゃなかった」


そして、先生をやめたくないがやめざるを得ない北野先生は悩む。



おまわりさんの小宮(谷隼人)は片思いをしていた魚津先生(島村佳江) にふられてしまう。


天城家の夕食はてんぷら。

うまそう(笑)



江戸の杓子丸



第26話 「さようなら熱中先生」


〔ストーリー〕
 家の事情で北海道へ帰らなければならなくなった広大は、生徒たちにいつ別れを告げるべきかで悩んでいた。
 終業式の日、広大は、一人一人に通信簿を手渡しながら、生徒たちに事情を説明。ついに、黒板に「さようなら」の文字を書く。


涙の最終回。


いよいよ最後の授業。


最後だけに子供たちはええ服着とる(笑)


小樽へ帰ることになったと言う北野先生に生徒達は大ブーイング。


クラス全体の画から北野先生へズームイン。


北野先生は通信簿を一人一人に声をかけながら渡す。
何故かそこら辺からもうウルウルきてしまう。


一部アフレコもあるようだけど、おそらくノーカットのライブ感がとてもいい。


泣きじゃくる生徒達にホント感動してしまう。
涙がちょちょぎれて止まらんかった。



小糸先生(志穂美悦子) は天城先生に甲府へ同行したいとお願いする。


なんかわかるなぁ。

小糸先生はほぼ身寄りがなく、また北野先生とお別れしなければならないワケで。



北野先生と小糸先生の関係はこれといって解決を見ない。
二人がまた出会うというフリもない。


なんともさみしい終わり方だなぁ。


ラストカットは北野先生が乗った新幹線が向こうへ消える画だった。






【総評】


熱中時代は終わらない。★★★★★



文句なくオモロかった。


子供の頃見たけれど全然覚えていなかったので、普通に楽しんだ感じ。


メインキャストは美男美女ばっかりだし、心温まるエピソードも多し。


はじめは子供がカメラ目線になってしまったりとその演技に少しがっくりきたりしたけど、慣れてうまくなったのか途中からほとんど気にならなくなった。



このドラマは何故そんなに特別なのかなぁ。


学園ドラマにおける尤たる先蹤なんだというのはわかる。


半年ながら小学校の先生となり奮闘する北野先生は、未熟だがその一生懸命さでつい応援したくなる設定。


体当たりで生徒に向き合う北野先生は先生の理想形かも知れないけれど、それに近い先生はたまにいたしいるはず。


その記憶が呼び起こされるのかなぁ。



放送は1978年(昭和53年)から79年。


天城育美(太川陽介)は冷めていて無関心、いわゆるしらけ世代なのかな。


北野先生とは真逆となるキャラクター。


「マジになるなよ」みたいな感じはこの時代から始まっていたのか。


一生懸命な熱中キャラは、そのアンチテーゼだったのかなぁ。



劇中、「聖職者」という言葉がよく出てくるけれど、今は先生を聖職と見る人は少ないはず。


問題ある先生が増えているというセリフがこのドラマにも出てくる。


このドラマでは、先生を困らせるのはPTAでモンスターペアレンツはさすがに登場しない。



天城校長家にたくさんの先生が下宿していて相談し合うという設定がうまいな。


また、ところせましと料理が並ぶ食卓を大勢で囲む画が何かいいなぁと思った。


名作に名曲はつきもので、主題歌は今でもTV番組で聴くことができるし。



とにかく、小糸先生役の志穂美悦子さんがむちゃくちゃ可憐。


結局、そこかいっ(笑)



天城校長役船越英二さんの不可思議な雰囲気がオモロかった。