あの日が夢のようだと思えるのは
きっと夢だったから
あの日を思い出すのは
電車の中で立ち尽くして
下を向いてる時
あの日が夢のようだと思えるのは
きっと夢だったから
高くなった初夏の空に
何も思い出さないや
あの日が夢のようだと思えるのは
きっと夢だったからだ
腕時計の秒針が忙しなく
皮膚の上を走り回っている
心臓のリズムは置いて行かれるばかり
遠くに見える電飾の色鮮やかさ
都合のいいファンタジーは近くにないんだ
20180419
あの日が夢のようだと思えるのは
きっと夢だったから
あの日を思い出すのは
電車の中で立ち尽くして
下を向いてる時
あの日が夢のようだと思えるのは
きっと夢だったから
高くなった初夏の空に
何も思い出さないや
あの日が夢のようだと思えるのは
きっと夢だったからだ
腕時計の秒針が忙しなく
皮膚の上を走り回っている
心臓のリズムは置いて行かれるばかり
遠くに見える電飾の色鮮やかさ
都合のいいファンタジーは近くにないんだ
20180419
冬
ためいき
白い息
満員電車を待つ
満員のホーム
みんなの息で
もやがかかって
ためらいがちに
あの子を探してて
あの子の白い息はためいきかしら?
冬
ためいき
白い息
満員電車を待つ
満員のホーム
みんなの息で もやがかかって
電光掲示板に人身事故のニュース
まっしろに包まれた
20180215
昨日 買ったサンドウィッチを忘れたことに気づいたのは 3駅ほど過ぎたあたりだ
棚の上に大切に置いていたのに
誰に取られるわけでもなかったのに
街を過ぎて住宅街を過ぎて
たくさんの窓に明かりが灯って
それを車窓が流れてる
今日も明かりを灯すのは
昨日と同じ人かしら
「流れ星みたい
あれ?
前にも言った気がする?」
20180215
きっと しがんでいけるわ
想い出を
色褪せたものが 何度も 何度でも 鮮やかになるの
もっと
しがんでいけるわ
想い出を
なぜかしら
いつの間にか
鮮やかさを取り戻すんだから
20180403
呼び鈴の余韻を
感じていたんだ
虚しさに
あの日を思い出しながら
手にできないものの
目にも見えないものの
自分の心の中にしかないものを
反芻するばかりで
レコードの音飛びの無神経なこと
20180330
どうして
どうしてあなたのこと好きかと考えて
文章にしようとしたら
何時間も筆が進まないことに気がついた
巡り巡って
箇条書きならと気がついて
1
と書いた途中にたくさん溢れてきて
そのまま
何が一番目に書くべきことかを
私の中で競り合い出して
決まらなくって
書く頃には
好き
の
二文字以外
なくなってる
20180311
やだな
やだな
降り積もった雪は解けたようだけど
外が騒がしい
やだな
やだな
幸せは こんなもの なのかしら
この部屋を飾るゴシックな調度品たちが
私好みだったはずなのに
ガラクタ
に見えて
捨てたくてたまらなくてしょうがない
やだな
やだな
ためいきを吐きながら
覗き見る窓は曇らず
ロマンチックな景色にぼやけない
鑑賞用に買った水槽の青白い光も
それに反射して天井を照らし出す水面も
その模様がはりめぐらされた根の絡み合いみたい
それらが呼吸しているみたいで吐き気がする
真っ赤なカーテンが引かれる
まるで公演が始まる準備みたい
太陽の出番はいつかしら
光はいつ?
20180308
あの人に送らない手紙を書き続けているのは
半分 惰性だとわかっている
ただの悔しさをもって始めたことだけど
今や
いくあてのないものとして
ただよって
凍っているだけだ
理解を求めるの内容の多さに うんざりしながら
読み返す手紙は
同情の感情すら芽生えてきて
哀れになる
そんな手紙が下書きボックスに積もってく
いつか贈るだろうか
いつか忘れるだろうか
この言葉たちは
いつか
形になるだろうか
20180210
シャトルはどの辺までいった?
わからないくらいまで
疾走感を引き連れて?
引き摺って?
夢は叶った?
20180129
「あの人はね・・・」
と口にして すごく便利な言葉だと
そう
思った
あの人は 一体 私の中に何人いるんだろう
笑ってるあの人
怒っているあの人
泣いてるあの人
キッチンでコーヒーを淹れてくれたあの人
私が「あの人」と口にする度に
目の前で話を聞いている人は いつも同じ人を思い浮かべているのだろうか
カフェで隣の席で座っているサラリーマン
小説を読み耽っているけれど
私の話を届いているかしら
私の口にする「あの人」って
どういう人を想像するのだろう
「あの人はね・・・」
何度目のかの話の変遷を経て またつぶやいた その言葉
隣のサラリーマンは消え
アルバイトのシフトは昼から夜の人に切り替わって
外は帰宅ラッシュの最中で
今年一番寒いと言っていた今日の朝のワイドショーを思い出した
ストールとマフラーの違いをひとしきり話した後に
恋愛の話をして
その時 つぶやいた その響きは どんな響きだったのかしら
ようやく お冷を注ぎに来たウェイターに注文を
「クリームソーダを、ひとつ」
今宵は 今 始まったばかりである
20180225