逝ってしまいましたね。

 

 『もう (あちらに)着いてますよと😌』

 

 微笑んでいらっしゃる気もします。

 

 おおらかで、けれど 勇ましくって…

 

 お優しい  昴 (六連星) そのもの。

  

 きらきらと 煌めいたまま。 

  


 ふざけたお話も面白く────

 


  笑顔でお見送りと思っても、

 やはり 泣けちゃいます。

  

 

    



 唐突に  

 1994年 宝塚歌劇 月組公演のお話をします事、お許しくださいね。

  

  “ エールの残照 ”

  

 物語の舞台は20世紀初頭。

 イギリス統治下にあったアイルランドは独立運動で揺れ動いていました。


 アイルランド貴族でありながらイギリス陸軍大佐であるシャムロックは、父の死により、任地インドよりアイルランドへ帰郷。

 伯爵家を廃家して領地を開放し、一アイルランド人として生きる決意をする。

 

  しかし独立運動の波は容赦なく押し寄せ、ある日、独立派・義勇軍のリーダー・ダニエルとその婚約者ロージーらが、彼の城に逃げこんでくる。

  

 

 イギリスからの独立を手にする為に個人の感情をかなぐり捨て日々、闘い続ける義勇軍達。 イギリス軍は活動を鎮静弾圧の為、義勇軍等を血眼になって探している。

 

 シャムロックは自分の城で彼等を匿う。

 そこで『真の独立とは何か…』 そう彼等に問うシャムロック。 

  

 命懸けの闘いの連続で心も凍りついていたロージーは シャムロックの言葉に雪解けを迎えるかの様に心、感情を取り戻していきます。   

 

 アイルランド義勇軍────

 独立こそが全て。

その為なら 一人、一人の命の犠牲は致し方ないと 躍起になっている義勇軍の

 ロージーでしたが、

 

 シャムロックと 日々の対話の中で


 彼女は

 『独立、平和は 戦わなくても───』

  と、気付いていくのです。


 

 

  猫は今までも 時折 観ています。

 

 

 '94 この頃になりますと 東京でも宝塚歌劇は 人気を博し始めはしてましたけれど、  まだまだ 女、子供の学芸会とおっしゃる方も沢山いらした時代でもあります。

  

 けれど この時既に 学芸会だなんて 言わせない素晴らしい作品でした。

  

 

 その 主題歌を ご提供くださったのは 谷村新司さん。 作詞、作曲と両方手掛けられました。

 

 ネット上に オリジナル音源が見当たらず、ご提供出来ないのが残念です。

 

 当時の宝塚ファンでなければ、ご存知なくても致し方ない名曲ですので、

 歌詞だけでも 記しますね。

  


 


 “風のシャムロック”

 作詞・作曲  谷村新司

 

 

 人を愛したゆえに 散る命もあれば

 愛されたゆえに 生まれる命も

 白い三ヶ月が雲を切り裂き
 蒼く眠る森 光り始める
 愛は風を呼び 風は伝える
 ひと幕の悲劇(ドラマ)の風はシナリオ

 ※人を愛したゆえに 散る命もあれば
 愛されたゆえに 生まれる命も
 三ツ葉のクローバー
 シャムロック 群れるこの地に
 涙で織り上げたタペストリー※

 川は流れゆく 深く静かに
 天の海にまでとどけと如く
 愛は憎しみ 愛は歓び
 悲しい時代ほど 愛は輝く

 (※くり返し)

 春が来たならば 冬を忘れる
 君を抱きしめて 冬を忘れる

 

 春が来たならば 冬を忘れる

 君を抱きしめて 冬を忘れる
 冬を忘れる

 

 

 

 

 


あしあと

 

 

 

 歌詞に “天の海にまで───” 

 シャムロック 本役は 天海祐希さん。

 いい曲を授かられましたね。


 そして在団7年目までの新人公演では シャムロックを 松嶋屋・片岡仁左衛門さんご長女 片岡サチ(旧・芸名 汐風 幸)さんが勤められました。