私が勤めていた会社にはインドネシアのジャカルタに工場がありました。
ジャカルタ市内から1時間くらいの工業団地の中にありました。
その工業団地には、同じように日本から進出してきた会社の工場が沢山ありました。
まずは、そこのお客様の訪問です。
当時インドネシアでは加工貿易に対する優遇施策が取られていたため、部品を輸入して保税(加工して輸出する)のお客様に販売するライセンスは発行されていませんでした。
これはフィリピンやタイなどでも同じで、何らかの加工をする工場の設立しか認められていませんでした。
外資の工場は部品をシンガポールや日本から買って、インドネシア国内で加工して、そして輸出するという条件で保税のライセンスを発行してもらってました。
しかし、お客様の話を直接聞いてみると、
「納期調整に時間と手間がかかる」
「電話、FAXでのやり取りで言語も違うのでとても大変」
「緊急時の対応に困る」
といった大変な話ばかりでした。シンガポールで調達したとしても、手元に部品が届くまでに最低でも2週間くらいかかっているようです。
私の会社の工場の道を隔てた向かいにお客様の工場があるのですが、このお客様は大量のわが社の部品を日本から調達しています。
残念ながら、わが社のインドネシア工場では、お向かいのお客様が使用する部品を生産していませんでした。

そこで考えたのですが、わが工場がお客様の替わりに部品を輸入して、簡単な加工を加えてお向かいのお客様に届けるという発想でした。お客様はわが社の部品に簡単なハーネスとコネクタの加工を行っていたのですが、その工程をわが社でする事で、部品をインドネシア国内で販売する事が出来る事が分かったのです。

日本の営業や関係部門を説得して、実現した際には、お客様にとても感謝されました。
ハーネス加工を取り込んだので日本で部品を納入している時よりも3倍の売上金額になりました。
各国の輸入販売ライセンスは取得出来ないですが、工場の加工輸出ライセンス、加工販売ライセンスを活用して、輸入した部品を国内で販売する方法を見つけ出すきっけになった話でした。