手術から一晩明けると、かなり楽になっていることに気がつきました。昨夜は看護師さんから声をかけられても頷くだけでしたが、この日は朝から声を出すことできました。


 午前中鼻のチューブが外され、血栓防止のためのフットマッサージャーが外され、だいぶ身軽になりました。

 ところがいきなり多量の出血があり、看護師さんに処置をしてもらいました。これも手術直後にはよくあることで、体内をきれいにするためにも出してしまったほうがいいとのことで安心しました。ただ、衛生用品をあまり持って来ていなかったので、何とか手配をしなくてはなりません。


 午後尿管が外され、看護師さんに付き添われて自分で歩いてトイレに行きました。看護師さんに言わせると、順調な回復とのことで、2回目からは一人で行くようにしました。ところがトイレでまた大出血があり、看護師さんを呼んでしまいました。


 先生達もちょくちょく様子を見に来てくれるのですが、私を一目見て「順調そうですね。」と言います。ただ、感染防止のため病棟から出ることができず、身の回りのことが自分ではできません。夫と妹に「今日来られないか?」というメールをしたのですが、二人とも難しいようです。何か勘違いした夫は、私の病状を心配してナースステーションに電話までしたようでした。


 結局近くに住む叔母にお願いをし、夕方来てもらいました。この叔母とは血のつながりはないのですが、子供の頃からいろいろお世話になっていて、真の身内よりも大切な人です。

 叔母が出血で汚れた衣類の選択をして、売店で衛生用品をたくさん買ってきてくれました。これで安心して休めます。


 この日の夜から夕食が出たのですが、清湯、重湯、葛湯、ポタージュの流動食です。


江戸小紋の白秋日記 ~酒と笑顔と出会い~-流動食


 これを見たとき、けっこう悲しかったのですが、全部食べきれないという現実がありました。

 

 この夜は、点滴のせいでやたらとトイレに行きたくなりました。元々近いほうなのですが、夜中に4回も行くということはありません。また眠れない夜となりました。


 翌日の朝食から5分粥になりました。痛みもじっとしていればほとんど感じなくなり、出血もおさまってきました。


江戸小紋の白秋日記 ~酒と笑顔と出会い~-2月28日朝


 読書も再開し、妹が持ってきてくれた気軽に読めるものを2冊ほどベッドの上で読みました。そして、お昼も5分粥です。


江戸小紋の白秋日記 ~酒と笑顔と出会い~-2月28日昼

 午後点滴が外され身軽になったのですが、腸がまだ動いていないようで、手術以来お通じがありません。私は普段からいいほうなので、ずっとお腹がもたれている感じがしています。看護師さんと相談して、座薬を使うことにしました。

 シャワーはまだNGなので、洗顔と熱いタオルで顔や体を拭いてさっぱりするようにしています。


 夕食も5部粥ですが、全部食べられるようになりました。


江戸小紋の白秋日記 ~酒と笑顔と出会い~-2月28日夜


 夜仕事帰りの夫が様子を見に来ました。簡単な洗濯と買い出しをお願いし、私の様子を見ると安心して帰って行きました。


 今思えば、しんどかったのはこの日までだったように思います。