超ご無沙汰のアップです。


東海道五十三次踏破から早や3ヶ月が過ぎ、日々の日常に追われる毎日が続いています。

足もせっかく回復したのに、余計な徒歩は一切しない、ぐうたらな日常です。


たまには、あの旅を思い出して、少し歩こうかと一瞬だけ思うのですが・・・・人間、目標がないとすぐにサボってしまう生き物のようです。


そんな中、スグレモノの商品を見つけました!


ポケット歩数計『GOKAIDO~五街道~』なるもので、日常に歩いている歩数を、江戸時代の五街道の旅に

換算してくれるという歩数計です。


これはいい!すぐに飛びつきました。


あの旅を思い出すいい「機械」・・・・否、いい「機会」になるぞぉ!

そして、また歩くことの楽しさに目覚めれば最高です!


まずは東海道から挑戦だぁ!

京都まで一体何ヶ月かかるのか、はてまた、五街道制覇には何年かかるのか?

今度は時間を気にしなくていいから、気楽に無理なく楽しめると思います。


みんなで持ち合って競ってみるのも楽しいかもなぁ。



東海道五十三次 表街道   ~江戸検“今年のお題”を歩く~




東海道五十三次 表街道   ~江戸検“今年のお題”を歩く~
東海道五十三次 表街道   ~江戸検“今年のお題”を歩く~

この本がなければ、この旅はあり得なかったほど、お世話になりました。


何がいいって、まずコンパクトな大きさ。1日100回以上ポケットから出し入れしていました。


それと道中の詳細な地図が、1冊にまとまってること。地域ごとに地図を用意したら、何10冊にもなってしまい、

それだけで大荷物だ。


宿場ごとの解説も大いに参考になったし、宿場間の距離の目安は全てこの本に頼りました。


ただ、東海道の名所・旧跡以外はほとんど地図上に記載されていないので、迷うこともしばしば。

線路があっちにあって、道がこう交差してるから、おそらくこの分かれ道はこっちの方を行って・・・

という道探しをする場面がたびたびありました。


あとは、4年ほど前の版なので、随所で新らしい道が開通してたりして、迷うこともありました。


地図上には、休んだポイントを時間とともに書き込んで、自分のペースを確認しました。

「昨日よりペースが遅い」「このペースなら後どれぐらいで着きそうだ」など、大いに役立ちました。


何せ、足が痛かった故、道に迷って余計に歩くのだけは本当に嫌だった。100メートルでも

余計に歩きたくなかった。

地図でどうにもわからない時は、もちろん人に尋ねたが、何せ人すら歩いていないところが多い。

そんな時は、そこらの家をノックして尋ねたりした。

普段ならそこまでは絶対にしない自分ですが、その時は必死だったです。


とにかく、東海道を歩く人には、絶対にお薦めの本です。


雨に濡れ手垢まみれで、本はもうボロボロですが、大事にとっておきたいと思います。








なかなかアップできず・・・久しぶりの更新です。


足もだいぶ良くなり、ようやく普通に歩けるようになりました。

(寒い日や朝起きた時などまだ疼く・・・)


ちょっと調べてみたら、

『東海道中膝栗毛』の弥次・喜多は、

日本橋~伊勢(約500キロ)を1112日で、


幕末の鳥取藩の参勤交代の行列が、

鳥取~江戸(約700キロ)を2122日で歩いている。


私は、日本橋~京都(約500キロ)を2122日もかかった。

大名行列より遅い。


江戸時代の人は本当にスゴイ!化け物だ~!

足との相談で、今日はここまでと決めてスッと泊まれればいいのだが、東海道筋には宿泊施設がないところが結構ある。

往時は、各宿場に必ず泊まるところがあったのに、今はそうはいかない。宿泊施設どころか、食事をするところやトイレすらない宿場もある。

そうなると、足は痛さで今日はここまでしか歩けないという状態でも、泊まるところがないから、次の宿場まで歩かなければならない。さすがに、この寒さの中、野宿はできない。

こういったところが、この旅では辛かったところだ。

4日目

箱根宿からこの日は原宿までの予定にしていたが、原宿付近に宿泊施設がない。宿場間の

鉄道の駅付近ならあるかとも思い調べたが、電話をしても誰も出ない。この時期、閑散期で営業してないところもあるようだ。

ようやく予約できたのが、次宿の吉原宿。日も西に傾きだし、痛さを堪えて約12キロ先の吉原宿まで歩いた。

結果、翌日の5日目は朝から足の激痛で先へ進めず病院行き。前日の無理が祟った格好だ。

12日目

白須賀、二川の2宿に宿泊施設がないので、舞坂宿から吉田宿まで行かねばならない日。足が痛くても、途中泊まれるところがない。前日30キロ以上歩いてしまった無理も祟り、

吉田宿のある豊橋市内に入った時には、足はもうボロボロ。最後は100メートルずつ歩いては休むという状態だった。実はここも、観光協会などに電話で問い合わせて、ニ川に1軒泊まれるところがあると聞いたのだが、電話をしても誰も出ず、宿を確保できなかった。二川で泊まれたら、どんなに助かったことか。

自分で調べた限り、以下の宿場付近には泊まれるようなところはなかった。

保土ヶ谷、原、蒲原、丸子、日坂、白須賀、二川、御油、藤川、鳴海、石薬師、坂下

出発前に徹底的に調べれば民宿やビジネス旅館などあったのかもしれないが、毎日、昼まで歩いてみないと足の具合でどこまで進めるか、全くわからなかったので、結局ほとんどの日は、当日昼間に調べて宿を予約するという形だった。

出発前に、ネットで徹底的に調べたり地元の観光協会や役場などに問い合わせて、街道筋の宿泊施設の情報を完全に把握しておけば、もっと無理のない旅がきっとできると思います。やっぱ、泊まるところが決まらないと歩いていても常に不安なものです。

東海道を歩きながら、江戸の往時に浸る・・・そんな楽しいはずの旅が、足が壊れて台無しになった。足を故障してからは、ほとんど毎日が痛さを我慢しながらの歩行で、ちょっとした道の傾斜や車止めの段差など、普段なら何も感じないものが、全て障害物のように感じた。歩道橋を渡らねばならない所など、泣きそうな気持ちだった。

最悪の状態の時は、5分も歩けず立ち止まるという有様。こんなペースで次の宿場に着くのか、不安だらけの場面が何度となくあった。

1日平均40キロ歩いて2週間で踏破・・・そもそもこの計画自体が、今振り返ると自分にとっては無謀だった。

出発前には休日に1日40キロ近くを歩くなど、それなりの練習をして変な自信をつけてしまったが、練習はあくまで休日だけの単発。連日歩くことがどれだけ過酷かは、ぶっつけ本番で、初めて思い知った。

日常生活で、毎日4~5キロ歩く程度の自分にとっては、連日歩くなら最高でも120キロ前後がいいところと、道中で診てもらった医者からは言われた。

毎日40キロなど、よっぽど鍛えている人や普段からかなりの運動をしている人でない限り、足は必ず何らかの故障をするそうだ。

自分は、右膝外側の痛みから始まって、右足首の甲と左足アキレス腱周辺の腫れで、診断ではアキレス腱周囲炎および筋の炎症、それに荷物を背負っての負荷から、腰の負担が足にも及んでいるということだった。炎症箇所は言うに及ばず、腰からくる足全体への痺れるような痛みは、立ち止まらずにいられない痛さだった。

調子がいいからと痛さをちょっと我慢して歩き続けることは禁物。必ず一定の距離を越えた時や翌日に痛みが倍増して襲ってきます。ちょっと痛いけどもう少し歩けそうだなあと思うぐらいで、その日の歩行はやめて宿舎に入るのが、長い目でみれば賢明だと思います。

・・・ところが、宿舎の関係で必ずしもそうはいかないことがあるのが、東海道を歩いていて辛いところでした。(以下、次回へ)

1月24日 日本橋~戸塚 41.0キロ

1月25日 戸塚~小田原 40.0キロ

1月26日 小田原~箱根 16.5キロ

1月27日 箱根~吉原   38・1キロ

1月28日 吉原          0キロ(足の痛さで次へ進めず病院行き)

1月29日 吉原~興津 24.1キロ

1月30日 興津~府中 14.1キロ

1月31日 府中~岡部 14.4キロ

2月 1日 岡部~金谷 19.3キロ

2月 2日 金谷~袋井 23.1キロ

2月 3日 袋井~舞坂 33.0キロ

2月 4日 舞坂~吉田 24.2キロ

2月 5日 吉田~赤坂 11.9キロ

2月 6日 赤坂~岡崎 15.4キロ

2月 7日 岡崎~宮  32.4キロ

2月 8日 宮~桑名  27.3キロ

2月 9日 桑名~四日市 12.6キロ

2月10日 四日市~亀山 21.2キロ

2月11日 亀山~水口  32.6キロ

2月12日 水口~草津  25.4キロ

2月13日 草津~大津  14.3キロ

2月14日 大津~三条大橋 11.7キロ


計22日間 492.1キロ  *距離は『決定版 東海道五十三次ガイド』(講談社α文庫)より算出

ひたすら孤独な徒歩の旅。多く方の励まし、応援、協力のおかげで、何とか京都まで行くことができました。本当にありがとうございました。
今後は落ち着いたら、道中伝えられなかったことを、少しずつ報告してゆければと思ってます。
今後、東海道をいろんな形で歩こうと思っている方に少しでも参考になれば幸いです。私の数々の失敗を真似しなければ、きっと楽しい東海道散策ができるはずですから。
さあ、明日からは日常に戻ってまた頑張ります。
東海道五十三次 表街道   ~江戸検“今年のお題”を歩く~-200902142005000.jpg
何と!2時間20分で東京に到着。
行きは22日もかかったのに・・・
新幹線は凄い。
でも、江戸時代の人々はもっと凄い!
今回の旅の実感です。
東海道五十三次 表街道   ~江戸検“今年のお題”を歩く~-200902141749000.jpg
知らずにグリーン車の切符を買ってた。5000円以上も高いじゃん!うわ~、アホ。乗ってから気がついた。乗り物に慣れるのに少し時間がかかりそう?
東海道五十三次 表街道   ~江戸検“今年のお題”を歩く~-200902141740000.jpg
新幹線、乗りたかったあ。道中、何度となく走る姿を見たことか。
実に3週間ぶりに乗り物に乗ります。
帰りは文明のリキをじっくり味わいたいと思います。