当院ではインプラント治療を行なっていませんし、勧めもしていません。(理由は後述)
しかし、患者さんからインプラントについて質問を受けることも多くなりました。
初診で来院した患者さんのお口の中にすでにインプラントが入っていることもしばしばあります。
今回は一般向けのインプラントの本を紹介します。
東京歯科大学インプラント科教授が執筆した本です。
一般の方向けに書かれた歯科の本を選ぶ際、
開業医が書いた本ではなく、
大学の先生が書いた本をおすすめします。
開業医の書いた本には著者の自慢話、
歯科界や他の歯科医の悪口ばかりで
読んでていやになるものがあります。
歯科治療に関しても極論が多いです。
得られるものが少ないばかりか、
誤った知識を取り入れてしまう場合もあります。
大学の先生ですと、歯科医向けの
専門書を執筆している先生も多いですし、
中立的な意見・内容の本がほとんどです。
こちらの本もインプラントのメリット、
デメリット、リスク、歯科医の選び方など、
偏りなく掲載されていていい本だと思います。
ただ、一般向けの割には
専門用語が多い気がします。
もう1つ、大事なことが書かれていません。そのことは後述します。
本の中で、私自身興味を持った、または患者さんに知らせたい記事を一部抜粋し箇条書きにしました。
-----------------------------
「先生はインプラント科の教授なのに、なぜそんなにインプラントの悪口ばかり言うのですか?」と患者さんに問ただされた。
インプラントは一生使えるものではない。
インプラント治療はまだ歴史が浅く、10年以上の生存率、例えば20年の生存率について症例数が不足しており、確かなデータがない。
インプラントの寿命について議論が出てきたのは最近のこと。20年、30年後のことは未知数。
著者の勤務する東京歯科大学千葉病院では過去3年間にインプラントを行った患者さんのうち、2年以上メンテナンスに来てない人が30%。患者さんのメンテナンスの意識の欠如が問題。
インプラント治療とは常態(正常な状態)から優れた病態(病的な状態)を作り出す治療である。
インプラント周囲の粘膜には常に慢性炎症が存在する。
一部の新聞社では、紙面上でインプラント治療の医療事故を取り上げる一方で、「いい歯科医師選びのコツ」といったタイトルのインプラント関連ムック本を出版し、歯科医師から高額な広告収入を得ている。
1ページ80万円、見開きで150万円。
アンケート調査で、開業医423人中、4人に1人がインプラント治療関連の重篤な医療トラブルを経験。
アンケートで「他の病院で行われたインプラント治療によるトラブル症例を診察したことがある?」の質問に88.4%の開業医が「経験あり」と答えている。
費用:インプラント1本40~50万円というのが現実。廉価な治療費を提示している歯科医院が、なぜ可能なのか、不思議。
「オールオン4」「オールオン6」といった、インプラントの本数が少なく済む治療法は世界的なコンセンサス(合意)が取られているとは言いがたい。
インプラント治療には禁煙を続けることが必要。
インプラントが少しでも動揺すれば即除去する。インプラント除去後の骨の回復は抜歯後の骨の回復に比べ時間がかかる。
インプラント埋入時に骨粗しょう症でなかったとしても、長期間経過した後に骨粗しょう症を発症してしまったらどうなるか?詳しいことはまだわかっていない。
貧血を発症するとインプラント周囲炎を誘発するリスクが高まる。
海外での有名大学での研修会や教育プログラムへの参加を「肩書き」として記載している歯科医師もいる。
アメリカやヨーロッパでの大学では、「教育」を大学や講座の収入源として予算化しているところが多数あり、経済力のある日本や韓国の歯科医師が、そのターゲットになっている。
その研修会から得た知識や技術が患者さんに還元できているのかは不明。
歯科医師のこんな発言には要注意!~NGワード集
「あなたは絶対インプラントにすべきです」
「私の手術ではCT撮影は必要ありません」
「インプラント治療の成功と全身状態は無関係です」
「インプラントは簡単な手術だけで済みますよ」「お手軽で簡単ですよ」
「この治療は最先端ですから安心です」
「すぐにかめるようになりますよ」
「・・・・・・」(無口、コミュニケーションがとれない)
「私の治療は最高だから」「日本一だから」
-------------------------------------
当院がインプラントを行わない理由ですが、ある懸念があるからです。
その懸念に関して、この本には全く載っていませんでした。
この本に限らず、どのインプラント本もそうですが、インプラント埋入時に関する注意しか書いてありません。
こういう全身状態・疾患があるとインプラントはできません、制限されますと。
一方で、インプラントは一生もつわけではないと書いてあります。
一生もつわけではないとしたら、いつかは除去しないといけなくなる日が来ます。
全身状態・疾患でインプラント埋入が制限されるとしたら、当然除去手術も制限されるわけです。
インプラント埋入時、健康であった人が10年後、20年後も健康かどうかは誰もわかりません。
メンテナンスに来なくなった人が30%いると書いてありますが、大きな病気をした、寝たきりになってしまったなどで、通院したくてもできなくなってしまった患者さんもいると思います。
「来なくなってしまった患者のことなど知らない」と割りきってしまえばいいのかもしれませんが、私にはそれができません。
もし、患者さんで「10年後のことなんてどうでもいい。今インプラントを入れて咬めるようになりたいんだ」と考えるならそれはそれで良いと思います。
そういった患者さんには大学病院での治療を勧めますし、紹介状も書きます。
大学病院でしたら、設備が整っていますし、何かあった時の対応も良いと思います。
担当の先生がいなくなったとしても、カルテはありますし、別の先生が診てくれるでしょう。
個人開業の歯科医院ですと、突然閉院してしまうこともあります。比較的大きな医院でも倒産してしまうことも珍しくなくなりました。最近では九州にある大きな歯科医院が、患者からインプラントの高額治療費を受け取りながら、治療が済む前に倒産してしまったということもありました。
インプラントを考えているようでしたら、こちらの本を一読してみてください。
しかし、患者さんからインプラントについて質問を受けることも多くなりました。
初診で来院した患者さんのお口の中にすでにインプラントが入っていることもしばしばあります。
今回は一般向けのインプラントの本を紹介します。
東京歯科大学インプラント科教授が執筆した本です。
一般の方向けに書かれた歯科の本を選ぶ際、
開業医が書いた本ではなく、
大学の先生が書いた本をおすすめします。
開業医の書いた本には著者の自慢話、
歯科界や他の歯科医の悪口ばかりで
読んでていやになるものがあります。
歯科治療に関しても極論が多いです。
得られるものが少ないばかりか、
誤った知識を取り入れてしまう場合もあります。
大学の先生ですと、歯科医向けの
専門書を執筆している先生も多いですし、
中立的な意見・内容の本がほとんどです。
こちらの本もインプラントのメリット、
デメリット、リスク、歯科医の選び方など、
偏りなく掲載されていていい本だと思います。
ただ、一般向けの割には
専門用語が多い気がします。
もう1つ、大事なことが書かれていません。そのことは後述します。
本の中で、私自身興味を持った、または患者さんに知らせたい記事を一部抜粋し箇条書きにしました。
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「先生はインプラント科の教授なのに、なぜそんなにインプラントの悪口ばかり言うのですか?」と患者さんに問ただされた。
インプラントは一生使えるものではない。
インプラント治療はまだ歴史が浅く、10年以上の生存率、例えば20年の生存率について症例数が不足しており、確かなデータがない。
インプラントの寿命について議論が出てきたのは最近のこと。20年、30年後のことは未知数。
著者の勤務する東京歯科大学千葉病院では過去3年間にインプラントを行った患者さんのうち、2年以上メンテナンスに来てない人が30%。患者さんのメンテナンスの意識の欠如が問題。
インプラント治療とは常態(正常な状態)から優れた病態(病的な状態)を作り出す治療である。
インプラント周囲の粘膜には常に慢性炎症が存在する。
一部の新聞社では、紙面上でインプラント治療の医療事故を取り上げる一方で、「いい歯科医師選びのコツ」といったタイトルのインプラント関連ムック本を出版し、歯科医師から高額な広告収入を得ている。
1ページ80万円、見開きで150万円。
アンケート調査で、開業医423人中、4人に1人がインプラント治療関連の重篤な医療トラブルを経験。
アンケートで「他の病院で行われたインプラント治療によるトラブル症例を診察したことがある?」の質問に88.4%の開業医が「経験あり」と答えている。
費用:インプラント1本40~50万円というのが現実。廉価な治療費を提示している歯科医院が、なぜ可能なのか、不思議。
「オールオン4」「オールオン6」といった、インプラントの本数が少なく済む治療法は世界的なコンセンサス(合意)が取られているとは言いがたい。
インプラント治療には禁煙を続けることが必要。
インプラントが少しでも動揺すれば即除去する。インプラント除去後の骨の回復は抜歯後の骨の回復に比べ時間がかかる。
インプラント埋入時に骨粗しょう症でなかったとしても、長期間経過した後に骨粗しょう症を発症してしまったらどうなるか?詳しいことはまだわかっていない。
貧血を発症するとインプラント周囲炎を誘発するリスクが高まる。
海外での有名大学での研修会や教育プログラムへの参加を「肩書き」として記載している歯科医師もいる。
アメリカやヨーロッパでの大学では、「教育」を大学や講座の収入源として予算化しているところが多数あり、経済力のある日本や韓国の歯科医師が、そのターゲットになっている。
その研修会から得た知識や技術が患者さんに還元できているのかは不明。
歯科医師のこんな発言には要注意!~NGワード集
「あなたは絶対インプラントにすべきです」
「私の手術ではCT撮影は必要ありません」
「インプラント治療の成功と全身状態は無関係です」
「インプラントは簡単な手術だけで済みますよ」「お手軽で簡単ですよ」
「この治療は最先端ですから安心です」
「すぐにかめるようになりますよ」
「・・・・・・」(無口、コミュニケーションがとれない)
「私の治療は最高だから」「日本一だから」
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当院がインプラントを行わない理由ですが、ある懸念があるからです。
その懸念に関して、この本には全く載っていませんでした。
この本に限らず、どのインプラント本もそうですが、インプラント埋入時に関する注意しか書いてありません。
こういう全身状態・疾患があるとインプラントはできません、制限されますと。
一方で、インプラントは一生もつわけではないと書いてあります。
一生もつわけではないとしたら、いつかは除去しないといけなくなる日が来ます。
全身状態・疾患でインプラント埋入が制限されるとしたら、当然除去手術も制限されるわけです。
インプラント埋入時、健康であった人が10年後、20年後も健康かどうかは誰もわかりません。
メンテナンスに来なくなった人が30%いると書いてありますが、大きな病気をした、寝たきりになってしまったなどで、通院したくてもできなくなってしまった患者さんもいると思います。
「来なくなってしまった患者のことなど知らない」と割りきってしまえばいいのかもしれませんが、私にはそれができません。
もし、患者さんで「10年後のことなんてどうでもいい。今インプラントを入れて咬めるようになりたいんだ」と考えるならそれはそれで良いと思います。
そういった患者さんには大学病院での治療を勧めますし、紹介状も書きます。
大学病院でしたら、設備が整っていますし、何かあった時の対応も良いと思います。
担当の先生がいなくなったとしても、カルテはありますし、別の先生が診てくれるでしょう。
個人開業の歯科医院ですと、突然閉院してしまうこともあります。比較的大きな医院でも倒産してしまうことも珍しくなくなりました。最近では九州にある大きな歯科医院が、患者からインプラントの高額治療費を受け取りながら、治療が済む前に倒産してしまったということもありました。
インプラントを考えているようでしたら、こちらの本を一読してみてください。

