大衆が大衆として生み出した商品は、ほぼ絶対に売れないのです。 | 編集機関EditorialEngineの和風良哲的ネタ帖:ProScriptForEditorialWorks


お笑い芸人で、ライブを見に来る固定の女性ファンにウケる事ばかり考えて、どんどん面白くなくなるパターンが、まさにこれですね。――和佐大輔


いつか、この人の本を作りたいと思っている和佐大輔さんから長文のメールが届きました。


なぜか、めちゃめちゃグッドタイミングな内容です。


製品志向マーケティングが、まるっきり忘れられて、顧客志向マーケティングばかりが声高に言われる時代。この傾向は、出版にも浸透してきています。


これをなんとかしなければと、ここのところ企画の立て方にも、そういう工夫を添えているところなので、グッドタイミングと書いたのです。


ウェブ、インターネットマーケティングでよく言われるリストマーケティングにおける「属性」という概念の底の浅さ、Facebookなどソーシャルメディアにおける「友人」「読者」の薄っぺらな扱われ方も然りです。


これについては、今後徹底的に掘り下げていきますが、まだあります。


パーソナル・ブランディングにひっかけたセルフパブリッシングなどという、いい加減にしやがれな言葉遊び。「自主」とか「インディーズ」の凄みなどを、すれっからしのゼロにしてしまうような「セルフ」という言葉の使い回しは、やめて下さいね、お願いだから(爆)。ほとんどただのバカ。この手のカタカナをうわべで使って、なんかやってるような気になってる連中はね。


こっちは「出版をなめんじゃない!」なわけですが(笑)、ド素人を甘やかす風潮が、「電子書籍」音頭に浮かれて雨後の竹の子のようにプカプカと浮上しつつある。チョーいらつくわけです(爆)


そういうタイミングでの和佐大輔の過激なメールは、一服の清涼剤、スカっとガス抜き、往復ビンタのように良く効くんです。


いっちょかみの一見客を、河岸を変えてはつかみ、またその繰り返しってのは、もうそろそろ終わりに近づいています。河岸だけ変えて、自分はいつまで経っても変わらず、焼き畑のように彷徨うのも、カラスの勝手にしやがれ!ではありますが、そろそろもう目にあまる。


媚び諂う(こびへつらう)と言うことが、もっとも醜い行為であり、

何も生み出さない愚行なのです。

媚び諂う事を「建設的」や「良心的」と、勘違いしている人も
多いですが、建設的とは、自分をより良くする行為です。

妥協から生み出されるものは、マイナスであり、そんなものは、
建設的とは言わないのです。


これはあくまで推測ですが、和佐さん、最近になってフリードリッヒ・ニーチェを本気で読み込んだに違いない。「超訳」じゃないやつをね(笑)



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