ヒューリスティック&バイアスで本を売る方法(1) | 編集機関EditorialEngineの和風良哲的ネタ帖:ProScriptForEditorialWorks

ヒューリスティックHeuristikは、たしか「発見的推論」と呼ばれたりしています。


必ず正しい答えが導けるわけではないが、ある程度のレベルで正解に近い解を得ることが出来る方法。答えの精度は保障されないが、回答に至るまでの時間が少なくてすむ場合が多いとされます。


本屋さんで、この本、買おうかどうしようか迷ってるとき、どうやって決めてますか?


三段論法で論理的な正解を探して判断する、なんて人はまずいないでしょう(爆)


値段が今の懐具合だと、ちょっと高過ぎ、というのは数値化しやすいかも知れません。


しかし、それだけではないはず。本という商品については。


本屋さんにもいまではPOSが設置されていますが、これで感知できないものが、働いている。


そこに働きかけて、本をしっかり売ったらどうか、というのが「ヒューリスティック&バイアスで本を売る方法」です。


読者がある本を購入するに至るには、「数値化できないルート」があるはず。


ここに訴えかける販売政策も、手法も、何一つ、書店では施されていない。


コンピュータ配本にお任せの状態が続いている。結果、売れるものしか見えない。数値的に。


さてバイアス bias は、あまり良い意味に使われないことが多いようですが、


ヒューリスティックな過程では、積極的な意味を持ちます。


アテンション資本主義の「アテンション(注意)」に代わるものというか。


本来、二つながらに働いていていいはずが、一方が置き去りにされた。そういう片方にあるものが、


ヒューリスティックな過程におけるバイアスです。このバイアス、とても重要です。


これからの本以外のマーケティングにとっても。


(続く)