映画の編集も、本や雑誌の編集と同じく「時間的」です。
「尺」は長さですが、本などの「頁」にくらべて、より直接的に時間を反映した単位です。
たとえば、作品全体が2時間ほどの映画として、
1時間めあたりに置かれた「伏線」の意味を、1時間50分めあたりの、たった20秒ほどの会話シーンで明かすといった編集が行われています。
もっとも、こういう編集を目を凝らして確認したくなるような「名画」はそうたくさんはありませんが。
最近では、スピルバーグの『プライベート・ライアン』がその名画の一つです。
動きの激しい戦争ものの良くできた映画は、映画的編集「校正」のヒントをたっぷり含んでいます。
プライベート・ライアンが、USAのメモリアルとして制作された点では「国策」映画だと思えてしまおうが、タイガー戦車が迫り来るシーンの音響効果で「ジュラシック・パーク」を思い出してしまおうが(笑)、そんなことは関係ないです(この映画の総体的評価はまた別の機会に)。
誤解のないように、映画的「校正」の「校正」は、文字の校正ではほとんどありません。
ブロック単位での差し替え、追加削除というか、流れの再編です。
その「感覚」を掴むのに、良くできた戦争映画は最適です。
ただし、プライベートライアンは、高精細大画面で観るのはお勧めできません。
ご飯がのどを通らなくなりますので^^;
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