12年振りに、エクスパンドブックで『善の研究』を読む。 | 編集機関EditorialEngineの和風良哲的ネタ帖:ProScriptForEditorialWorks

たしかまだWindows95が載ったノートパソコンだったと思います。


ボイジャーのブックブラウザを使って、拡張子ebk、エクスパンドブックを、青空文庫からダウンロードしては読んでいました。


いや、いまもコンテンツ、ブラウザとも健在なのですが。


編集機関EditorialEngineのシンプルマップ的ネタ帖:ProScriptForEditorialWorks-エクスパンドブック善の研究

久々に、西田幾多郎著『善の研究』をPC上で読んでます。


善の研究 (岩波文庫)/西田 幾多郎
¥735
Amazon.co.jp

文庫ではありますが、本屋で買うには敷居が高い、恥ずかしい、関心ねえーし、色々だと思いますが、インターフェースが変わるだけで、読みのチャンスが拡大する効果はあるように思います。


幾多郎先生、没後50年を過ぎていますから、青空文庫では「フリー」です(パブリックドメイン)。

コストはわかりません。あそこ、たしか手入力ですから。


しかし、ダウンロードすればタダで読めるから、文庫本を買わないかというと、そんなことはない。


エクスパンド・ブックのエクスパンドが何をエクスパンドしているかと言えば、ひとつは「読みの機会」。


もう一つは、「ハイパーリンクが張れる」ことです。


iPhoneにブックブラウザiAppliを入れておけば、さらにエクスパンドの幅は広がりそうです。


文庫本というのはシンプルマッピングでお馴染みの、A6ノートと同じサイズ。

手のひらにほぼ収まるサイズ。iPhoneも似たサイズ。


iPhoneで文庫本を何冊も入れて持ち歩ける、いつでもどこでも読める、というのはエクスパンドのエクスパンドです。まあ、携帯性という点で、iPhoneと文庫本に、差はほとんどないですが。


さて、問題はここからです。


紙の文庫本と、iPhoneに入る文庫本は、競合するでしょうか?


「しゅっぱん2.0」は、そこは究極、「競合」ではなく「協創」関係に入ると見ています。


これはもちろん、文庫版以外のサイズの本についても同様です。