タイムプレッシャーと前頭極 | 編集機関EditorialEngineの和風良哲的ネタ帖:ProScriptForEditorialWorks

タイムプレッシャーがきつくなると、理性が働かなくなる。


NHKのためしてガッテンで、面白い実験をやってました。


タイムリミットが迫ってくると、


「理性を抑えて行動を促す」、


「前頭極」の働きが活発化するということらしいです。


理性というのは推論能力と言ってもいいかと思いますが、まあ、
この場合は、たんたんと問題解決をし、

沈着冷静に作業や仕事をこなしていく能力です。


もっとも、それが働かなくなるほどの
タイムプレッシャーというのは、
時限爆弾の発火装置のラインを切って、

あわやというところで助かる、

アクション映画によくある

クライマックスシーン級のプレッシャーですが(笑)


「考えてる場合じゃないよ!」、ってことですね。


でも、爆発物処理班などは、

この前頭極の働きをコントロールしながら、

ギリギリのところで理性的に作業を進めることができる(はず)、

できるようにしておかないとまずいってことになる。


逆に?「火事場の馬鹿力」が発揮されるのも、

この前頭極の働きが活発化しているせいかもしれません。


理性的に考えれば、自分の体重以上のものを持ち上げられるはずがない。でも、前頭極は、こういう理性的判断を瞬間的に忘れさせて、ありえない行動力を発揮させることもあるということでしょうか。


まあ、アタマのなかが真っ白状態で終わるのが、ほとんどの場合だと思われますが(笑)


前頭極というのは、いわゆる前頭葉の前端に位置する部分。


前頭葉の持つ実行機能 (executive function) と呼ばれる能力は、現在の行動によって生じる未来における結果の認知や、より良い行動の選択、許容され難い社会的応答の無効化と抑圧、物事の類似点や相違点の判断に関する能力と関係している。

前頭葉は、課題に基づかない長期記憶の保持における重要な役割も担っている。それらはしばしば大脳辺縁系からの入力に由来する情動と関連付けられた記憶である。前頭葉は社会的に好ましい規範に適合するように、このような情動を調整する。


こういう前頭葉の先端に、行動への切り替えスイッチがあるというのは、考えさせられます。


なんにせよ、

理性は疲れやすいので、

シミュレーション=訓練が大切ってことですね。


理性=推論能力には、「迷い」も含まれているはずで、

ぐずぐずと踏ん切りがつかないようなときには、タイムショックも効果があるかもしれません(笑)


「考えること」と「行動すること」の切り替わりのスイッチのようなものが前頭極の働きということのようです。


スポーツ選手などもたまにやる、「追い込み」の効果も、
このスイッチをうまく生かすやりかたかもしれません。