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雑記帳「目白で目が白黒」

エディットハウス代表 岩中祥史のブログ

 2月9日から昨12日まで、台湾に行ってきました。といっても、那覇・台北の往復だったので、飛行時間は片道1時間半です。行きなど、1時間の時差があるので、タイムテーブル上はたった35分しかかからないわけで、沖縄と台湾とがいかに近いかを実感させられます。東京にいるときと同様、寝る前の時間帯、沖縄でNHKの「ラジオ深夜便」を聴いていると、かなりの強さで台湾のラジオ放送がかぶって聞こえてくることからもそれはよくわかります。


 台湾は2年ぶりでしたが、2月に訪れたのは初めてで、沖縄より寒かったのには驚きました。今回の目標は昨年開通して人々の間で大変な人気の新幹線(台湾高速鉄道)に乗ることです。台北と高雄をわずか1時間40分ほどで結ぶ新幹線の完成で、航空会社の国内線はどこも皆乗客が激減し、青息吐息の状況のようですが、実際乗ってみると、その快適さは日本以上といっていいかもしれません。車両は日本のものをそのまま使っていますから、台湾に来ていることを一瞬忘れてしまいそうです。


 高雄は初めて訪れた町ですが、日本の植民地だった時代の名残が台北以上に残っていますし、何より、町の中心部を川が流れているので、情緒を感じさせます。これは私の持論なのですが、川の流れている都市というのはどこか風情があります。夜ともなると、川べりの建物の灯りが水面に写り、よけいです。


 川の名前は愛河。両岸はきれいに整備されていて、夜な夜な若い恋人たちがまさに愛を語らう場としてうってつけのようです。


 私たちが行った日の2,3日前に市内初の地下鉄が開通したようで、無料で試乗することができました。台北のそれと同じく、地下鉄の駅はどこも外光を取り入れるように設計されているので、とても開放的な雰囲気がします。日本の地下鉄も見習うといいのにと思います。


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 台湾ではこれまで台北と台南しか行ったことがありません。しかし、台南よりははるかに人口も多いのに、高雄はとても落ち着いた感じがします。台北のような顕著な騒々しさはありません。サイズが適当というか、あくせくしたところがないのでしょう。港町特有の大人っぽい感じが印象的でした。

 一昨日から3日間、宮古島を旅しました。「旅」といっても、今回は個人旅行ではなく、私が以前から応援している「劇団ふるさときゃらばん」の追っかけ・応援ツアーです。だいぶ昔の話ですが、岩手県の紫波(しわ)というところまで同じような追っかけツアーに参加したことがあるのですが、今回は久しぶりでした。


 沖縄に拠点を設けたからのことなのですが、宮古島は沖縄本島とはまた異なる文化、風土があるようです。サンゴ礁に囲まれている島ですから、海岸はもうすばらしく美しいですし、何より島そのものがサンゴの化石でできているというのが驚きです。

 農業も、本島とは違い、もっぱらサトウキビ作りによって成り立っています。いまはちょうどその刈り取りの季節で、これがまたとんでもない重労働だと聞きました。畑での刈り取りを手伝うという当初の企画は結局ボツになってしまったのですが、刈り取ったサトウキビを製糖工場(といっても家内制手工業)で機械にかけて樹液を搾り取る作業のお手伝いをさせてもらいました。

 生まれて初めての経験で、大変さよりも面白さのほうが先に立ってしまったのですが、機械に通すと、茎に含まれている砂糖成分を含んだ液が搾り取られ外側のカスが排出されます。第一段階はその液をためていくのですが、それを工場の人がなめさせてくれました。なんとも甘いというか、ススキの巨大なおばけのようにしか見えないサトウキビのどこに、こんな甘い成分が隠されているのだろうかと、不思議でなりませんでした。


 不純物を取り除きながらそれを熱して、徐々にエキスを抽出していきます。最終段階でドロドロになった絞り汁を攪拌しながら乾燥させると、それが茶色をした砂糖の塊に変わっていくのです。それをひと口いただいたのですが、うまいことうまいこと! 「添加物も何も入っていないから、これはいくら食べても太りませんよ」という工場の方も話していました。ふだんだったら考えられないくらいの量を食べたのですが、胸焼けひとつしません。やはり天然自然のものだからなのでしょう。
 以前もこのブログに書きましたが、タバコや砂糖など、体にはあまりよくないといわれているものでも、天然自然であればまだ救いはあるようです。


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 一昨日、昨日と2日連続で大相撲を見に行きました。昨日の観戦は昨年、チケットの売り出しと同時に購入していたもの。今場所から横綱朝青龍が復帰するので予想はしていたのですが、それをはるかに上まわる勢いでチケットは売れたようで、この日の分しか取れなかったのです。ところが、ひょんなことから一昨日(20日)も相撲を観ることになり、結局連日の国技館行きとなりました。


 しかも、一昨日は正面土俵下のたまり席だったので、大変な迫力でした。横綱の土俵入りも、目の前7、8メートルの距離ですから、それこそ汗のひとしずくまで見ることができます。対戦に負けた力士が土俵下にもんどりうって落ちたときの地響きも体感できました。


テレビ中継のアナウンサーがよく口にする「時間いっぱいとなり、最後の仕切り。両者、体が真っ赤に紅潮してきました」というのも、そのとおりだということがよく分かります。そうした意味では、あらゆるスポーツのなかで、もっとも至近距離で一部始終が見られるという点では相撲が最高といっていいでしょう。


それにしても、大相撲は昨年1年、朝青龍の欠場、時津風部屋の不祥事など、ホント悲惨な状況でした。明るい話題といえば、白鵬が横綱に昇進したことくらいで、これでは客足が遠のくのも当然です。それでも、協会関係者は朝青龍個人の問題、時津風親方だけの責任と言うばかりで、自分たちが反省している、対策を講じなければいけないなどといった言葉はただのひとこともありませんでした。



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しかも、朝青龍が復帰したとたん、一気に観客が増えるのですから、ますます増長してしまいそうです。私自身、いまの理事長(北の湖)が横綱を張っていたときも、個人的には好みの力士ではありませんでしたが、この1年で、それにますます拍車がかかってしまいました。時津風部屋で、まだ17歳という若手力士が命を落としたにもかかわらず、遺族のもとに理事長が駆けつけなかったときはホント腹が立ちました。正直、「おいおい、そういうもんじゃないだろ」と言いたかったのです。


巨人軍の人気に過剰に負っていたプロ野球もそうですが、偏頗な構造を温存したまでは、大相撲もいずれ廃れてしまうのではないか、そんな危惧すら抱いています。それが杞憂に終わることを祈っていますが、相撲協会はもっともっと考え直す必要があるのではないでしょうか。