
久しぶりの長編小説。
結局何が本当でウソなのか解らない気持ち悪さが後味を占める。
推理小説のセンテンスにある疑問っていうより、疑問がつきものの世界観として「城」は描かれている。
僕らの生きている社会の上では「知りたい」と思えば、ある程度までは知ることができる。しかし「城」の中で出てくる社会では、その思いが叶わない事がとにかく多い。
そういう時人は、自分なりの解釈を付けたり、噂が噂として伝播するんじゃなく本物として伝播し易い環境を作ったり、知らない事を崇める対象として奉ったりするようになるんだ、という事がわかる。
こういうある種のあやふやさ、不確定な事が多いと自分を強く保たないと、人が発する意見にことごとく流され、行き着くところでは頭がどうにかなってしまうんじゃないかと恐怖を感じた。
「城」に出てくるKという主人公は強い。
僕はそう感じた。
読む人によって、色々な解釈がある、広がりのある物語だと思う。

















