誕生日、年末年始、3月末の期末と、定期更新のタイミングがやってまいりました。
去年書いたことを見返すと、色々あって経営破綻が何度もよぎった前期、なんとか黒字に出来た安堵感が蘇ってきました。
今期は、かなり早い段階から黒字化が予想され、実際に過去最高利益の達成、実質無借金経営への移管など、数字的にも前期から行ってきたことが表れてきました。
去年は、黒字化の喜びに溢れた期末でしたが、今年は既に来期に向けて増員の計画など、色々と投資計画を立てています。
喜びよりも先々への不安と期待で、過ぎたことを喜ぶ余裕がないという感覚になっているのが自分でも不思議です。
東日本大震災で営業プロモーション活動が自粛となり、一気に経営が傾いた2011年。
そして、私の不手際で副社長退任後、うまくメンバー陣を統率できずに、一気に離職を招いてしまった2015年。
当社は2度大きな経営の危機を経験しています。
2015年の危機を乗り越え、2017年の第12期は売上としても社員数としても、今まで経験してきたことのない規模まで成長できそうです。
このブログを書いている背景は、弊社のビジョンでもある経営者の方々の何かしらの参考にして頂き、それによりハッピーな経営者と社員が増えればという思いで書いています。
去年は、まだ共有できるほどに体系化出来ておらず、ただの状況報告になってしまっていました。
ですが、財務上は既に過去最高に良好な状態で終わった今期は、少し参考にして頂けそうなことが書けそうです。
そちらを書き、共有させて頂き終わりにしたいと思います。
もちろん、あくまで私が気付いたことですので、万能薬ではありません。
その点、ご留意頂ければと思います。
現状の当社ですが、利益は過去最高ですが、社員数と売上はまだ過去最高ではありません。
つまり、結果としては利益率が大きく向上したということが言えると思います。
それをもたらしたのは何かというと、以下の2点かなと思っております。
■焦った経営をしない
創業当初、どんどん会社を成長させたい、飛躍的に大きくしたい。
そんなことを思っていました。
そして、そう考えて創業する人は多いと思います。
結果、新しく浮かんだアイディアは試したくなりますし、出会った優秀な人はみんな採用したくなります。
つまりはどんどんお金を使いたくなるわけです。
そうやってどんどんお金を使って投資をし、その回収がどんどん出来る経営者もいるでしょう。
でも、10年経営をすると、そういうスピード感の経営は自分に向いていないということがよくわかりました。
私にはそういう能力はありませんでしたし、家族との時間など、プライベートを過度に犠牲にしてまで、そのようなスタンスで仕事に打ち込むことは現時点の自分の価値観ではありえませんでした。
当然、社員にも遅くとも20時までには帰宅し、仕事も持ち帰るな、とも伝え、同様の価値観を指導しています。
つまり、「マイナスはダメだけど、少しでもプラスならそれで良いじゃないか。」というおおらかな気持ちで、リターンが高確率で見込める分野のみに投資をし、着実にそのリターンを回収する。
そして、社風としては、昭和の古き良き会社のように帰れるときはささっと帰り、たまには自宅でみんなと食事するなど、プライベートも共有し、一緒に歳を重ねていくんだと強く感じられる。
そんな会社になったことで、無駄使いが減り、一人ひとりがこの会社で頑張りたいという思いが上がった(多分)ことが大きいかと思います。
■ミドルマネージャーは自分の分身になってもらうつもりで一切妥協しない
人には個性があります。
それは一定程度尊重されるべきものですし、否定され続けるような環境にいたいとは思わないと思います。
昔の私はそう思い、ミドルマネージャーの仕事観や人生観が多少自分と違っていても、それもその人の個性とスルーしてました。
ですが、今は、ミドルマネージャー、つまりは私のひとつ下の部下の面々の仕事観と人生観が私とずれている場合は徹底的に議論するようにしています。
場合によっては、私の方が勉強になり、部下の価値観を貰えることもあります。
ポイントは、そのような議論を通して、同じ価値観の人たちの一枚岩を構成することです。
私なんかの価値観に染めてしまって良いのかという話もありますが、一応、数%の人しか成し遂げられないという10年の経営経験と、今のところきちんと収入も得て生活できています。
そのような結果は、価値観から生まれた行動の結果。
そして、行動無くして結果なし。
よって、私を超えるような人材になるまでは、私の価値観がもたらす行動の方が良い結果をもたらす可能性が高いということで、ビシバシ「違うな」と思うことは伝えるようにしました。
結果、部署の売上が上がったり、きちんと部署を統率できるようになったりと、色々と効果が出ています。
私一人は大したこと無いかもしれませんが、私の価値観を例えば3人に完全に移管することができれば、私含めて4人分の人が経営してることになります。
そうすると、私の4倍優秀な経営者で、でもあまり下の代に価値観を移管できていない会社とも戦えるわけです。
以上の2点が、お伝えしても、参考にしていただいても迷惑にならないかなと思う今期の気づきでした。
この気づきのまま、第12期は全てにおいて過去最高を達成し、新ステージに上がっていきたいと思います。