マーケティングで売上アップするノウハウデータベース

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Amebaでブログを始めよう!
皆さんこんにちは。

4月の「今期スタートしたばかりだから…」という状態が終わり、ゴールデンウィークも明け、今期の営業に関する動きが本格化してきた企業様が多い様に見受けられます。


新しい期といえば、新人達が入社してくる季節。
この4月、私の会社には3名の新入社員が入社しました。

彼らは皆、少なからずアウトバウンドの営業活動に関わっています。
恐らく、少なくとも2名は営業マンとしてキャリア形成をしていくことになるのではないかと。

早くも営業に関して悩んでいる新人さんもいるみたいなので、何か彼らに伝えられることはないかなと考えていて。
そうだ、私が営業活動をやっていて気づいたことをブログに書いてみよう!と思い立ちました。




アウトバウンドの営業は地獄だった

いきなり凄いビビらせてごめん(笑)
でも、私にとって今の会社での営業は本当に地獄でした。

いや、だったじゃなくて、「です」だな。現在進行形です。

それは、私が担当している営業活動が全てアウトバウンドの新規開拓営業であり、アウトバウンドの新規開拓営業は既存顧客に対するリピート・ルート営業やインバウンド営業に比べ何倍も大変だから。

数字をつくり、ノルマを達成する為に必要な労力が何倍も、何百倍も違うから、精神的にも肉体的にも凄い疲れます。



アウトバウンド(新規) / インバウンド & リピート の違い

アウトバウンドの新規営業活動とインバウンドやリピート営業の大きな違いは、見込顧客がホットリードなのかコールドリードなのかということです。

インバウンドの場合、相手は自分の課題やニーズをある程度自覚しており、さらにその解決を望んでいます。
既存顧客に対するリピート営業の場合、それに加えてリレーションがあり、口座も開いている。

対してアウトバウンドの新規開拓はゼロからのスタート。
課題がある顧客を探すところから始まります。
時には課題を一緒に発見し、解決策としてサービスを知ってもらうことからやらなくてはなりません。
サービスの内容によっては、リテラシーがゼロだったり、認知のされ方がマイナスに働くということも珍しくないのがアウトバウンドの新規開拓。

正直言って、売れるようになった今でもこのことを考えると「よくやってるなあ」と自分に感心します。



虚ろな目をして街を彷徨った

私は入社2ヶ月目から暫くの間、全くと言っていいほど売れませんでした。

何度絶望し、虚ろな目をしながら東京を彷徨ったか…数えきれません。

前職が職歴は短いとはいえ大手企業出身であったこと、入社初月にたまたま超イレギュラーな案件を成約したことにより達成したことで、会社からもの凄く期待されている感が漂っていたことがプレッシャーをさらに重いものにしました。

会社の知名度はゼロ。当時売っていた営業コンサルなんて、市場のリテラシーはゼロに等しかった。

会社からの教育がなかったわけではありませんが、ここ数年の会社の成長を考えると、ぶっちゃけ当時は「とにかく行って来い」の戦略と言っても過言ではなかったので、とにかくガンガン訪問して、何か提案できることをねじこむような、そんな営業活動に明け暮れました。



それでも前を向くしかなかった

それでも営業マンは、売上を上げなくてはなりません。
成果主義だから、生活のためにもなんとか稼がなくちゃいけない。

そこで、売るために何をすべきかを考えました。

・企業が抱えている課題は何か?
・営業リストは適切か?(上記の課題を抱えている可能性が高いか?)
・提案するサービス、その形容は適切か?(上記の課題を適切な方法で解決するものか?)
・企業にとって導入を検討しやすいサービスとは何か?
・企業はどのようにサービスを検討し決済するのか?
・決済に必要な情報と資料はどのようなものか?
・予算にはどういったものがあり、策定のサイクルはどうなっているか?
・どこが競合になるのか?
・競合と差別化すべきポイントは?
・各セールスプロセスの適切な行動量は?
・行動量を上げるために、業務で効率化できるポイントとその手法は何か?

ひたすら沢山の企業に訪問し続け、仮説を立てては試し、失敗しては課題をあぶりだし、解決策を練る。
その繰り返しでした。


新入社員たちは、きっとこのブログを見ながら「うわ…やっぱり営業ってこんなに辛いんだな」「今の業務範囲でも大変なのに、この先どれだけ苦労するんだろう…」と思ってるんでしょうね。
そりゃ思うよね(笑)こんなの見ちゃったら。

でも、なんでこんな記事を書いたのかというと、私はこの記事を読んでくれている新人営業マンや営業で苦労している人達にこう言いたいからです。


あなたのやっている事は、とても凄いことなんだよ。と

今、「嘘だろ!」って思ったでしょ?



私がアウトバウンド営業で学んだこと

<営業活動にはビジネスの本質が詰まっていることを知った>

ビジネスはそこに人と人がいて始まります。

相手がいて、その相手が求めていることを知り、売る。
自分の仕事によって、相手に満足してもらう。

そして、個人事業主としてでなく、組織として、大きく成長させる会社として、売り方やサービス提供の仕方を効率化・高品質化する。

要は、相手がいるから仕事ができて、その仕事の対価としてお金をもらうわけです。
そして、チームで動くのであれば、チームとしての動き方を上手くやらないと大きなチームには
なれない。

これは全ての仕事の本質です。
この先どんな仕事をすることになっても、アウトバウンドの営業で学んだこれさえあれば、なんとかやっていけるだろうな、そんな自信を得ることが出来ました。


<「良い会社」について分かるようになった>

当然、良い会社の定義は人によって変わります。

ただ、現状そろっている条件から、これからどのような成長を辿りそうか、変わるためには何が必要かという想像をある程度できるようになります。

私にとって伸びる会社の指標のひとつは、製品力があるか、そして売上を上げていくしくみがあるかどうかです。
どういう意味かをここで書くと長くなるので詳しくは書きませんが、端的に言うと企業は良い製品・サービスがないと個人事業主の集まりレベルに留まることになるというのが私の経験上での見解です。


<親に感謝した>

私は今、両親を心から尊敬しています。

何故かと言うと、営業をやってみて「稼ぐ」ということがどんなに大変かを知ったから。

彼らが私を育てるためにどれだけ苦労したのかを考えると、素晴らしい両親を持ったことに誇り高い気持ちになるのです。


なので私は、インバウンドで問い合わせが沢山あるよという会社であったとしても、新人営業マンにはアウトバウンドを経験させた方がいいと思うんです。

ビジネスがとうやって成り立つのかを知って初めて、彼らの発想力がビジネスとリンクしてくるんじゃないかと思うから。例えその後にどんな職種や業種に進んだとしても。

出世したいとか、独立したいとか、安定してるポジションに行きたいとか、色々考えがあるだろうけど、

何れにしても処世術としてきっと役に立つと思うんですよね。



頑張っている君たちへ

結局何が言いたいのかというと、「いつかきっと報われる日が来るよ」ってこと。

その日は明日かもしれないし、もしかしたら今の会社ではない所でむかえるのかもしれない。

けど、今の業務に向い合って、

真面目に

頭をつかって

体も動かして

積み上げていったものは、いつかきっと何かの役に立つよ。




私のドヤ顔が見えたって?

さっさと業務に取り掛かって下さい。




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【Writer】
古藤 大貴 Taiki KOTO

株式会社エッジコネクション
マーケティングソリューション本部 本部長

アウトバウンドマーケティングからインバウンドマーケティングまで、幅広い
マーケティング手法によって「顧客との接点を創る」マーケティング・コンサルタント。


【Others】
エッジコネクションのウェブサイトにて、経営にまつわる各種ノウハウを公開しています。
マーケティング以外の面で経営の悩みがある方、ご参考までにどうぞ。
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私は「GIANT KILLING」という漫画が好きです。

例のごとくサッカーに関する作品なのですが、よくある「高校サッカーの選手が全国大会を目指して…」とか、「プロサッカー選手としての成功物語」ではなく、監督に焦点が当てられた珍しい作品です。

簡単にストーリーをご紹介すると、Jリーグで毎シーズン降格争いを続けている弱小クラブのETU(EAST TOKYO UNITED)が、かつてクラブのスターだったが怪我で早期引退を余儀なくされた達海 猛(たつみ たけし)を監督として迎え入れ、クラブの再興に向けて歩んでいくという内容。

この漫画、もしかしたらご存じの方も多いのかもしれませんね。
サラリーマンに絶大な人気があるそうで、先日書店で名言集が販売されているのを見かけました。
話が少しそれますが、数年前からこうした漫画や有名人の名言集をよく見かけますね。
それだけひとが心の支えとなる何かを求めている時代なのだなと感じます。


話を戻します。

私が「GIANT KILLING(以下ジャイキリ)」が好きな理由は、なんといってもETUの選手やスタッフ達を始めとした登場人物たちの成長物語に共感を覚えること。

登場人物がそれぞれ自分と向き合い、彼らなりに前に進んでいく様に感動を覚えます。

漫画なのでデフォルメされてはいるのですが、よくある「努力→成功」という単純なプロセスだけでなく、問題との向き合い方や解決の仕方に親近感が湧きリアリティを感じるんですよね。

恥ずかしながら読んでいて何回も涙を流しています (笑)

少年漫画の主人公に対する「カッコイイ!」という憧れではなく、登場人物が少しずつ前に進んでいくことに対して素直におめでとうという気持ちになれるのがこの漫画のいいところ!
(もちろん今でも少年漫画も大好きでルフ●かっこいい!と思ったりもしますが、ヒーローに憧れる以外のエンタテイメントの味が分かる年齢になってきたようです)

ジャイキリの登場人物たちの言葉は、等身大であるがゆえに心に深く刺さるんですよ…
特に部長に抜擢されたばかりの頃、マネジメントで悩む中でジャイキリから学ぶことは多くありました。

(部下達が見て「漫画で勉強してたんかい!」と思っているかもしれませんので一言。一回見てみ!面白いから!)


私は「成長」という言葉の使用をここ数年避けていました。

むやみみやたらに「成長」という言葉を絶対の正論のように使うばかりでマネジメントの責任を放棄している会社を沢山見聞きしてきたからです。

「成長」という言葉を使うことに自分が逃げてしまってはいないかと、マネジメントを放棄してはいないかと思うがゆえに、ここ一年ほど出来る限りこの言葉を使わないようにしてきました。

ですが、ジャイキリを読む度に 人は挫折することもあるけれど、前を向いて学びながら生きていくいきものなのだなと。それがとても美しいなと感じます。


悩み苦しんだとき、ゆっくりとでもまた前に進めるように学んでいきたいものです。
せっかくの人生ですから、同じことで悩んでばかりではなく、少しずつでも前進して楽しみたいですもんね。


「GIANT KILLING」、ご興味がある方は是非呼んでみて下さい。
特に30巻は必見です!


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【Writer】
古藤 大貴 Taiki KOTO

株式会社エッジコネクション
マーケティングソリューション本部 本部長

アウトバウンドマーケティングからインバウンドマーケティングまで、幅広い
マーケティング手法によって「顧客との接点を創る」マーケティング・コンサルタント。


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今日は例によってフットボールマーケティングネタです。

最近よく聞かれる言葉、「ファイナンシャルフェアプレー」。UEFA(ヨーロッパのサッカー連盟のような組織)登録のクラブに適用され、早くも制裁対象となるクラブが出てきている制度です。

今回は、このファイナンシャルフェアプレー(以下FFP)がフットボール界に及ぼす影響について書こうと思います。



赤字経営禁止

FFPは端的に言うと「赤字経営は禁止ですよ、健全経営しないとペナルティですよ」という制度です。

と言っても、スポーツ界はどこもイチ企業としてしっかり経営できているクラブは少なく、いきなり赤字禁止にするとほとんどのクラブが制裁対象となってしまいます。

なので、審査対象となるシーズンを過去3シーズンとし、その合計収支のバランスを見るという審査方式になっています。

正式施行が2013-2014シーズンからなので、その際の審査対象となったのは正式導入となった2011-2012と2012-2013シーズンの2シーズンでした。

さらに段階的な措置として、赤字額の許容範囲も決められました。

2014-2015シーズンまでは赤字許容額を4,500万ユーロ(約60億円)以内に、2017-2018シーズンまでは3,000万ユーロ(約40億円)以内とし、これまで経営らしい経営ができていなかったクラブへの救済措置が取られることとなったのです。



然るべきコストは対象外に

上記の様に、「赤字禁止!営業利益が移籍金や人件費といった支出を超えないように経営しましょうね」となると、多くのクラブは現有戦力をできる限り維持しながら、周辺を薄く薄く削っていく動きをすることが考えられます。

なぜなら、勝てば勝つほど営業利益が増えるのがフットボールの世界です。

1部リーグに所属しているだけで、欧州主要各国では数十億円以上のテレビ放映権料の分配金が手に入ります。

チャンピオンズリーグ等の欧州リーグ戦に出場すれば同様にさらなる営業利益が見込めるので、目先の勝利を手に入れるためにも現有戦力の維持は必須なのです。

そうなると放棄されるのはクラブハウスやスタジアムといった施設にかかわる費用や、ユースチームなどの育成費。

しかし、ここを放棄すると、そもそも健全経営が難しくなってしまいます。

お粗末なスタジアムには誰も観戦に来てくれませんし、若手を育てなくては「安く買って高く売る」の基本が成立しなくなるからです。

健全経営に必要不可欠なビジネス要素を持たないクラブが多い中、いきなりFFPをガッチリ適用したらアウトなクラブが多発してしまう。

そこで、段階的な適用に加え、健全経営に必要な投資は目を瞑りますよというルールになったのでした。



FFPが変えるフットボール界の未来像

FFP導入は、確実にフットボールの世界を変えます。

その先にあるのは、極めてビジネスライクな構造。
マネタイズがしっかりできていて、収入源を多数持っていてキャッシュフローを安定させられる、いわゆる優良企業のみが活躍し、それができないクラブは凋落の道を歩むのみとなってしまうということです。

これまでのフットボール界では、ビッグクラブやメガクラブと呼ばれる欧州における強いチームの「強さ」の源流が主に2パターンありました。

ひとつは、多くの営業利益を生み出すことが可能であるクラブ。

レアル・マドリーやマンチェスター・ユナイテッド、またバイエルン・ミュンヘンがここに入ります。

もうひとつは、大金持ちのオーナーによる補てんが可能なクラブ。

ここにはパリ・サンジェルマンやマンチェスター・シティ、ACミランやインテルを始めとするイタリアの多くクラブが該当します。

これまではオーナーによる赤字補てんが許されてきましたが、今後はオーナー企業やその関連企業からの補てんは営業利益としてカウントできないルールとなってしまいました。

※厳密にはチェルシーがガスプロムからのスポンサー契約を営業利益としてカウントできているなど(オーナーのアブラモビッチ氏の息がかかっていると言われている)、グレーで不完全な部分はありますが…

よって、後者にあたるオーナー補てんによる放漫経営を続けてきたクラブは経営機能不全が露呈し、強豪足る戦力を維持することが難しくなってしまったのです。

スターをそろえて人件費は上がっているのに営業利益が少ないのでは、収支のバランスが合うはずがありませんね。

昨今イタリアのクラブが不振にあえいでいるのは、特に後者のオーナー補てん型のクラブが多かった文化が背景にあります。

そこで、イタリアサッカーが大好きな私が、FFPに上手く適応しているクラブであるバイエルン・ミュンヘンを参考にしてどこが強いのか、どう活かせるのかを考えてみたいと思います。



"徹底的"なバイエルン・ミュンヘン

以前に別の記事でも書きましたが、健全経営で黒字のクラブが多いドイツ。

中でも最強の呼び声が高いバイエルンは、下記の様な点で優れていることが分ります。


①チケット代が安い

試合の組み合わせにもよるのですが(いわゆるビッグマッチは高い)、ドイツは他の欧州主要各国に比べてチケット代が安いです。

イタリアやスペインは数万円するような観戦チケットが、ドイツでは数千円で購入できます。日本のJ2は2,000円~4,000円程度の価格設定をよく見かけますが、これと同程度で購入できます。

つまり、一見さんをファン化するきっかけへの障壁が圧倒的に低い。

毎週末に試合があるので、1か月あたりにかかる観戦費用が4倍以上違うという計算になるのです。

リピートしてファン化を強めるにあたって、このライト感は非常に有効と言えますね。

イタリアのガラガラなスタジアムと違って、バイエルンは毎試合多くの観戦客がいることが試合を見ていると分ります。これは、安定した入場料収入を得られているということです。


②商業収入の多さ

デロイト社が発表しているフットボールクラブの収入源のリストを見ていると、バイエルンミュンヘンは入場料収入やTV等の放映権料収入に比べて、商業収入の項目にあたる収入の割合が他クラブに比べて非常に多いことが分ります。

その多くはスポンサー収入。

毎試合多くの観戦客を集めるため、企業にとっては宣伝効果が見込める広告宣伝のチャンスであると見なされ、しっかりとスポンサー料金を得ることができています。

ホームスタジアムであるアリアンツ・アレーナも商業収入アップに貢献しています。

豊富な品ぞろえのメガストアによって商業施設化し、観光名所として観光ツアーも常に実施されているこのスタジアム。

加えて、ネーミングライセンスにより莫大な利益を得ています。

このスタジアム、夜空の中で様々なカラーに彩られる様は圧巻なので、一度YOUTUBE等で検索してみてください。


③人件費

バイエルンの人件費は、他のメガクラブに比べて低いのです。

13-14シーズンのバイエルンの人件費が約183億円程度に対して、マンチェスター・シティの人件費が395億円億円。

ドイツの1部リーグであるブンデスリーガでは断トツで高いのですが、スターぞろいのレアル・マドリー等に比べると抑えられています。

これには補強の方針や、人件費に関する考え方が見て取れます。

まずは補強の方針。バイエルンは、世界的なスターをあまり獲得しません。

人件費が異常に高騰するような人材ではなく、自国リーグで優秀な成績を収めるドイツ国籍の選手を中心にチーム構成し、ユース出身選手を積極的に活用しています(外国籍の助っ人選手は人件費が高騰しがちです)。

また、人件費に関する考え方が見て取れるのが、勝ち点1あたりの人件費。

収入源の確保に向けて、優先的に取り組むべきは自国リーグで勝ち点を多く積み上げ優秀な成績を残すことです。

最も試合が多いのが自国リーグですから、そこで勝てば収入を得るチャンスが増えるのは当然ですね。

そこで、バイエルンは自国リーグで圧倒的な戦力を誇る(つまり人件費がかかる)ことと引き換えに、自国リーグで圧倒的な成績を残すことに成功しています。

チャンピオンズリーグのような欧州の舞台と自国リーグでは、明らかに自国リーグを優先していることが先発メンバー等でわかり、ここは徹底して自国リーグで勝ち点を取りに行く姿勢がはっきりと伝わってきます。

結果、バイエルンは人件費ドイツ2位のクラブに比べ1.3倍の人件費がかかるほどの圧倒的な戦力を上手に使って、勝ち点1あたりの人件費を下から2番目にしかかかっていないという所まで十分な見返りを得ることに成功しているのです。


④勝ち方にごだわらない

バイエルンからは「チームのフィロソフィ」を感じません。(これは異論があるかもしれませんが)

例えばバルセロナのような、「ポゼッション(ボールを保持すること)で勝つ」といたチームの哲学や文化が優先されるクラブが多い中、バイエルンは柔軟に「勝ち方」を変えてきています。

元々ドイツのフットボールといえば、フィジカルで闘争心溢れるプレーと形容されることが多かったのですが、昨今は代表も含め、テクニカルな面の強化に努め、以前とは打って変わった「ドイツ流」の構築に成功しています。

その流れを推し進めたのが、バイエルンにおけるペップ・グアルディオラ監督の就任です。

前シーズンにチャンピオンズリーグ優勝という輝かしい成績を収めたチームは、まだ古いドイツ文化が色濃く残るチームでした。

そのチームを、時代の潮流をつくっているグアルディオラ監督によってさらに昇華し、常勝することに努めたのです。

これは極めてビジネスライクな選択です。

勝って勝って勝ちまくって収入を得ることを目的とし、自分たちのサッカーを捨ててまで勝利=優良経営に拘った結果だと私は見ています。


⑤競合企業は潰す

バイエルンは自社の経営を良いものであり続けさせるために、競合を容赦なく弱体化させます。

例えば、ドルトムント。香川選手が再加入したことで有名なクラブですが、自国リーグでライバルとなるドルトムントからは毎年の様にエースを引き抜いています。

今シーズン前のオフにはレヴァンドフスキ、その前はゲッツェ。えげつないですね。

しかも、ゲッツェもレヴァンドフスキも加入をシーズン途中で発表するという本当にえげつないことをします。

まだ前クラブに所属中でシーズン終盤の佳境においてこういうことをするわけです。

一般企業で言うと、期末の追い込み時期に、「○○社のエース営業マン、引き抜きました!来年度からはウチの社員です。」と業界誌で告知するようなもの。

えげつない。


⑥ブランド力

こうして一時期は「内弁慶」と揶揄されるほど国内での競争力を高め続けた結果、ドイツ人選手にとってはバイエルンに所属することがステータスとなっているのを感じます。

圧倒的な資金力なので、クラブも交渉されたら断るのが惜しくなる金額で打診して、各クラブのエースを引き抜いていくわけです。

闘う場所をベースはあくまで自国リーグであるとして徹底的にこれをつきつめています。

うーん、これは本当にすごい。


結果、2020年までに達成するはずだった売上目標を6年前倒しで達成したバイエルン。

こうして見てみると、「フットボールクラブとして」はもちろん、「企業として」つよいことが分りますね。

強い企業の基本をしっかり守っています。



バイエルンの事例をどう活かすのか?

FFP導入により、企業としての経営基盤が求められるようになった現代フットボール界。

イタリアはや我が国のJリーグも、経営基盤のしっかりした「稼げるチーム」をつくり上げなくては、輝かしい歴史を築くことはできないでしょう。

特にイタリアは全くもって稼げるチームづくりができていません。これまでの放漫経営文化を抜け出し、収支のバランスを取るという企業として当たり前のことを実現していくことが最初の課題となります。

私の愛するACミランは、最近経営基盤をつくる動きが見え始めました。

現場の最高権威である副会長に、これまで放漫経営化のトップの象徴だったガッリアーニに加えてマーケティング担当のバルバラ・ベルルスコーニ(名誉会長である元イタリア首相のシルヴィオ・ベルルスコーニの娘)を采配し、セクションを明確に分けてマーケティング、マーチャンダイジングの強化に努めています。

長年使っていたトゥラーティのオフィスから、ミュージアム等の商業施設を内包した「カーザ・ミラン」へと移転しました。

また、イタリア最大の課題である、スタジアムの保有権が県などにあるために、入場料収入が大幅に搾取され、価格を上げざるを得ないことが入場客が減少する一因となっている状況の改善のため、新スタジアムをスポンサーの協力のもとに建設するプロジェクトも少しずつ動き出している様です。


また、冒頭に書いた「制裁対象になるクラブ」ですが、これはマンチェスター・シティやパリ・サンジェルマンを指します。

このふたつのクラブは、いずれもアラブの大富豪がオーナーになり、オーナー補てんで大型補強を繰り返すことでチーム強化を図ってきたクラブです。

大型補強により人件費が高騰していることも一因ですが、それ以上にまだまだチームとしての「格」や商業的な価値が不十分なために収支のバランスが取れていないことを見ると、本当にFFP導入によってフットボールはビジネスライクなものへと変わっていくんだなと感じます。

それが良いことなのかどうかはわかりませんが…



安定した経営へ向かって、各クラブがどのように進んでいくのか。

一般企業で働く私にとっても、非常に興味深い話です。今後も各クラブの動向を見守っていきたいと思います。


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【Writer】
古藤 大貴 Taiki KOTO

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アウトバウンドマーケティングからインバウンドマーケティングまで、幅広い
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前回に続き、サッカー関連のマーケティングネタです。

今回は、日本代表のマーケティングについて考えてみようと思います。(独断と偏見に満ちた記事なのでご了承ください)



―2010年の躍動から始まった―

4年前、2010年のW杯 南アフリカ大会。

大会前の強化試合の出来が散々で、それまで4年間 中村俊輔を中心とした攻撃的なサッカーを目指していたチームが、土壇場で方針転換。

引いて守ってカウンターという戦術がハマり、自国開催意外のW杯で初めてのグループリーグ突破を果たしたことが喝采を浴びました。

当時は監督がオシム氏の病気によりあのカズをW杯に連れて行かなかった曰くつきの岡田氏に代わったり、当時はまだまだ弱小クラブでプレーしていてこれからだという若いタレントたち(本田、長友、岡崎)が躍動してニュースターの出現があったり、何より全員が一丸となって戦っている様子が敗退したパラグアイ戦後の涙から熱い想いを感じられたりと、様々なドラマがあって非常に面白い大会だったと思います。

日本代表選の視聴率は南ア大会以前の14%前後から大会中は平均45%程度に達し、なんとパラグアイ戦では57%を越えたのだとか!視聴率が伸び悩む昨今で、この数字は驚異的です。大会後は数字がまた落ち着くものですが、大会後の平均視聴率は20%程度と高めの数字に推移していきます。

ここで重要なのは、日本はまだまだサッカー文化が根付いていないということです。

2013年に日経新聞で「市場調査会社のレピュコム調べによるとサッカー日本代表への関心が野球日本代表を上回った」と報じられましたが、やはり日本ではまだまだ野球人気も強く、サッカー人気の高い欧州や南米程「サッカーという競技が好きである」という人口は少ないように思います。

まだまだ「関心」レベルである。これが日本サッカーの現状だと私は思っています。

何が言いたいのかというと、南ア大会終了時点で日本中が熱狂していたのは、サッカーという競技そのものではなく、当時の日本代表が持つ「ドラマ」なのではなかったか、ということです



―ドラマは終わらなかった―

南ア大会が終わり、監督の岡田氏が退任したことでイタリア人のアルベルト・ザッケローニ氏が代表監督に就任しました。「ザックJAPAN」の始まりです。

ザッケローニ氏の人選は賛否両論でした。彼はACミランを始めユベントスやインテル等イタリアの名だたるクラブの監督を歴任しており、ミラン時代にはセリエA優勝という輝かしい成績を収めています。

しかし、ミラン以降のキャリアは順風満帆というわけではなく、あまり良い成績を残せたとは言い難いものでした。

若い伸びしろのあるチームやザッケローニ氏への期待と不安が取り巻く中、ザックジャパンは新たなドラマを生み出すのです。


そう、アルゼンチン戦とアジアカップの勝利です。

あのバロンドール(最優秀選手賞のようなもの)を獲得したリオネル・メッシがいるアルゼンチン代表との国際親善試合で、ザッケローニ氏が初采配にして勝利。日本がアルゼンチンに勝ったのは初めてのことでした。

そしてその後のアジアカップでも劇的なゴールにより優勝を果たした後、ザックJAPANは1年もの間無敗記録を更新し続けます。

この快進撃というドラマが「ザックJAPAN無敗神話」などとネット上で話題になる中で、日本サッカーのマーケティング強化が始まったように思います。



―新規開拓―

2010年から2014年までの日本サッカーのマーケティングのテーマは、「新規開拓」であったのではないかと私は考えています。

サッカー文化が未熟で競技の面白さを知っているファンがまだまだ少ない中で、日本代表のドラマに人々が熱狂し始めたこの時期はまさに新規ファン増加のチャンスだったのです。

まず、メディア戦略の方向性が変わりました。

以前はサッカー「オタク」向けの雑誌やTV番組への出演ばかりだった選手たちが、バラエティ番組に数多く出演するようになりました。

本を出版する選手も増えた。

明らかにライトユーザー向けの企画が増え、あたかもサッカー選手がアイドルであるかのような扱いに変わりました。(内田選手のイケメン扱い等 写真集出しちゃいましたし、最近ananで脱いでますね)

2012年のオリンピックでもA代表より若いU-23代表が躍進し、大津選手のような女の子ウケしそうな選手が本を出したりしてましたね。

こうした新規開拓の努力のおかげで、日本代表の客層が明らかに変わりました。

増えたのは若い女性ファン。以前はあまり見かけなかった女性グループでスタジアム観戦するファンが増えました。

W杯前の日本代表のサプライヤーであるadidasのCMでは日本代表のユニフォームを選んでいるサポーターが若い女性グループであったことからも、こうした層を巻き込んでいこうという日本サッカーの意向が伺えます。

「セレ女」なるJリーグのセレッソ大阪というクラブを追いかける女性ファンが増えたことが話題になるなど、女性のライトユーザー層が増えたのだなと感じました。

ザックJAPAN期は、埼玉スタジアムで行われる試合に何度も行きましたが毎回チケットがバカ売れで7万人近い集客を実現しており、メディアでサッカー選手が起用されるシーンも増えた。

これは、これまでサッカーに関心が薄かった層を「ドラマ」によって巻き込むことにひとまず成功した証明であり、サッカーが日本の中で集客力の高いツールになってきたのだと私は思います。



―日本サッカーのこれから―

日本サッカーのマーケティングは、まさにこれからが山場を迎えているのではないかと私は考えています。

この4年間で獲得してきた「ライトユーザー」を「へビーユーザー」へと変えていけるのか。つまり、サッカー人気を文化レベルまで定着させられるのかが問われるということです。

2014年W杯ブラジル大会、あれだけ期待されていた日本代表は1勝もできず、大会前まで目指していた攻撃的なサッカーを披露することもできずに敗れ去りました。

ライトユーザーからすれば、こんなにもあっけない終わりを迎えたこのドラマを続けてみたいと思うニーズは生まれにくいのではないかと感じます。

大会中に悲劇と言うほどの印象的なシーンは見られず、内田選手や長友選手の「代表引退か?」といった悲劇のヒロインドラマを後出しすることでライトユーザーを繋ぎとめているような…


アギーレ監督に監督交代して以降も日産スタジアムで行われた親善試合ベネズエラ代表線はチケット完売と売れ行きはまだまだ好調のよう。(売れないという記事が一時出ましたが、ネガティブキャンペーンかと言いたくなります笑 親善試合にして強豪相手ではない試合にも関らずこの集客はすごいと思います)

最近は新世代の武藤選手(現役慶應生、若くてイケメン)がフォーカスされるなど、イケメンを取り上げてファンを増やしていく路線は相変わらず継続している様で。

しかし、私はこれだけではライトユーザーはライトユーザーのままで終わるのではないかと思うのです。

結局はサッカーそのものを面白いと思ってもらえないと、例えば今度は全く別のスポーツでイケメン軍団が活躍したりなんかしたら、そちらに顧客を持っていかれるんじゃないかと。

そのくらい、まだまだ「浮動票」に過ぎないのではないかと思うんですね。

ライトユーザーがヘビーユーザーに変わるということは、財務状況の安定成長を意味します。

安定的な集客数が増えれば増えるほど、スポンサー収入などの商業収入の増加も見込め、お金が回り始める。

そうなると、遠征費や育成費といった日本サッカーの面白さそのものを磨く費用を増やせて、さらにファンを増やすチャンスが増える。この流れに持ち込みたい。

「イケメン選手のファン」「勝ってるチームって面白そう」というファン層を少しずつサッカーそのもののファンとして取り込み、さらに新規開拓を拡げていけるのかが今後のテーマになりそうですね。


ちなみに、私はこの4年間のライトユーザー層の増加をとても嬉しく思っています。

サッカーって本当に面白いんですよ。皆で同じチームを応援して、勝ったりいいプレーをしたりしたときには喜びあい、負けたときは一緒に落ち込んで…スタジアムやスポーツバーで応援するあの雰囲気は何とも言えない楽しさがあります。ライバルチームのファンに対して対抗心を燃やしたりなんかして(笑)


そんな楽しさを共有する人が増えるって、とても嬉しいことです。

私もオタクな知識を持っていたりしますが、毎試合スタジアム観戦しているかというとそうでもないし、最近は大好きなミランの試合すらも仕事の疲れでLIVE観戦する頻度が低下しています。

しかし、応援の仕方は人それぞれだと思うし、たまに試合を観るとか、選手を何人か知ってるとか、まずはそれからでもいいじゃないか!

きっかけがあって、気持ちがついてきて初めてのめり込むのであって、そこまでを強要して「ミーハー」とバカにするのは、サッカー市場や文化の成長を拒むことになっちゃうんだよな…それはもったいないなと私は思います。

いつか、日本代表戦がある日は会社が早く終業するとか、そのくらい皆サッカーがきっかけで盛り上がっているような文化ができたら面白い。熱狂するってのは、いいもんです。



日本サッカーは、これからどうなっていくのかな?
最近ノウハウばかりだったので、たまには小ネタをひとつ。

今回は、フットボール界のマーケティングについて書いてみます。


フットボールクラブの収入源

フットボールクラブは下記の様な収入源があります。

・観客入場料
・試合勝利ボーナス・大会賞金
・TVテレビ放映権料
・スポンサー契約料
・グッズ販売
・興行収入
・選手売却

これらは「入場料収入」「放映権料収入」「商業収入」の3つの大項目に分類され、それぞれのバランスや金額が毎年発表されています。

かの高名なメガクラブ、レアル・マドリードなどは2012年から2013年の間に5億1890万ユーロ(738億円)の収入があったと監査法人デロイトが報じています。

とんでもない金額ですね。(ちなみにミランは約380億円ほど)

これらを左右するのは、クラブの「成績」と「人気」。

どれだけ勝てたのか、そしてどれだけのファンを巻き込めたのかで大きく金額が変わります。



「成績」と「人気」のバランス

成績が大きく関連してくるのは入場料収入です。大会賞金や勝利ボーナスは実際に勝たなくては手に入らないからです。

例えば、フットボールの聖地ヨーロッパで最高の大会とされるチャンピオンズリーグ(以下CL)では、大会出場、グループリーグ突破、勝利ごとにボーナスが入り、最高で50億近い賞金を手にすることができます。(グループリーグ敗退でも10億近い収入)

その他のコンペティション(大抵は自国リーグ戦と自国カップ戦の2つ)も含めると、なかなかに大きな金額になりますね。

しかし、完全に成績によって左右されるのはここだけで、他の収入源は「人気」に左右される面が大きいのです。

勝てなければ人気がなくなるかというと、違う。スター選手がいなければ人気は維持できないのかというと、実はそれも違う。

では、人気って何から生まれているのでしょうか?



各クラブの「人気」の生み方


レアル・マドリードの場合

レアル・マドリードは「THEメガクラブ」という感じ。

人気の高い若くてイケメンな選手を集めてサッカーファンを虜にすることで収入を得ています。

昨シーズンは先のCL優勝により「ラ・デシマ(10度目のCL優勝、全クラブ中最も多く優勝している)」を達成したクラブですが、今シーズンのオフにはものすごい勢いで補強を進めました。

「勝っているチームはいじるな」がサッカーの鉄則なのですが、レアル・マドリードではそれは許されないようです。

明らかにチームのキーマンだったディ・マリアをマンチェスターユナイテッドに放出し、代わりに若くてイケメンで旬なタレントであるトニ・クロース(ドイツ代表でW杯優勝メンバー)やハメス・ロドリゲス(日本と当たったコロンビア代表でW杯得点王、イケメン!)を獲得しています。

チームの要だったシャビ・アロンソも、加齢のためか移籍希望を聞き入れあっさり放出。戦力のバランスなんてあったもんじゃない!笑

監督のアンチェロッティは頭が痛いオフを過ごしたことだと思います。
(この監督、ミラン時代からオーナーが暴走するクラブばかりでやっているからかストレス耐性が半端じゃないです)

ちなみに、私が何度も「イケメン」としつこく書いているのはなんでかと言うと、決してゲ●だからではありません。

イケメンはビジネスにおいてマーケティングの重要な要素になるからです。

ハメス・ロドリゲスはなんと加入してから2日間で34万枚ユニフォームが売れ、約35億円を稼いだと言われています。

かのデイビッド・ベッカム氏は、レアル・マドリードへの移籍金をユニフォームの売り上げだけで稼いでしまったとか。すごいですね。

対して放出されたディ・マリアは、お世辞にもイケメンとは言い難い…(申し訳ない!)

まだ老け込む年齢でもなく明らかにキーマンであった彼が簡単に放出されてしまったのは、一説ではマーケティング要員として優秀ではなかったからとまで噂されているくらい、イケメンであることは重要なことなのです。

そんなこんなで旬な選手をコレクションするショービズを地で行くレアル・マドリードですが、収入が増える一方で借金もあり、昨今のスペインの経済事情と同様さほどよろしくはないようで・・・

やはり、スター選手は高いのです。移籍金100億といった正気の沙汰ではない選手獲得を繰り返し、おまけに維持費(年棒)も高い。

こういうスターチームのやりくりは大変そうです。


ACミランの場合

はい、やってまいりました。私の愛するミランです。

ミランの最近の傾向として、マーケティング面を非常に強化しています。主な強化ポイントはこんな感じ。

・コストが安く母国で人気の高い、コストパフォーマンスのいい選手を獲得する。(本田がいい例です)
・若い選手の育成を強化する(安く買って高く売る)
・人気選手を育てる(親会社のメディアを使ってのキャラクター構築、安く買って安いまま収入源にする)
・商業施設を整備する(新オフィスの設置、商業施設化、新ロゴ作成)
・新スタジアムプロジェクトの話し合い

イタリアの名だたるビッグクラブが2006年のカルチョスキャンダル(八百長事件)で制裁を受け、以降イタリア経済の衰退や独特の風土もありどんどん落ち目になる中で、ミランも当然例外じゃなくて…

最近は財政状態を健全化すべく、フリートランスファー(要はゼロ円移籍)で有名だけれども問題を抱えていたりパフォーマンスが落ちてしまったりという選手ばかりを獲得し、若手育成に力を入れています。

本田なんかはすごい欲しかった人材ではないでしょうか。そこそこ欧州トップレベルでやれて、日本という大きな市場で人気が高い選手。いやあ、そりゃ欲しくなるわけだ。

また、イタリアはクラブが自前でスタジアムを保有していることが少なく、県や市などから借りている状態です。

当然、借りたからには入場料の一部を彼らに支払うわけですが、県や市にとってもサッカーの入場料収入というのは大きな収入源なので、出ていってほしくありません。

よって、新スタジアムの建築計画に反対されたりと、身動きとれない状態が続いています。

イタリアのクラブは入場料収入が上記の理由で極端に少ないのが経済的に潤わない原因のひとつ。是非とも健全化のために、プロジェクト推進を頑張ってほしいです。

イタリアの多くのクラブはいまだにサッカーをビジネスというよりは金持ちの道楽としてしか機能させられていないところがあり、ミランがオーナーであるシルヴィオ・ベルルスコーニ氏(元イタリア首相)の補てんなしに自立経営しながらメガクラブに戻ることができるかどうかが今後の見どころになります。

ちなみに、ミランはイタリアの中では割とマーケティングを気にしていたクラブ。

オーナーのベルルスコーニ氏がショービズ出身とあってか、最近の全盛期はイケメンばかり獲得していて「選考基準にあきらかに顔面偏差値の高さがあるのではないか」と言われていました(笑)

キャプテンのマルディーニ(ミケランジェロの彫刻と呼ばれる)をはじめとして、カカー、ネスタ、ガットゥーゾ、アンブロジーニ、インザーギとイケメンばかりがそろっていました。

ヨアン・グルクフ(元フランス代表、ジダンの後継者と呼ばれた)なんか思いっきりミラン顔だったのに、お粗末な契約(レンタル移籍に出した際に安い価格で買取オプションを設定していて、活躍したためまんまと買い取られる)のせいでさよならしてその後パッとしなくて残念でした…

あれ、何の話でしたっけ?笑


ボルシア・ドルトムントの場合

「香川がいるからドルトムント?」と思った方、多いでしょう。

違います。

ドルトムントはサッカー界屈指の超「人気」クラブなのです。

このドルトムント、なんと1試合平均観客動員数が約8万人!世界ダントツトップです。(しかもここ10年くらいずっとトップ)

香川が加入してからCLで活躍したり自国リーグで優勝したりと躍動していますが、それまでも現在も大した数のタイトルを獲得できているわけではありません。

それなのにこの観客動員数、おそろしい!

しかもこのドルトムント、たいして世界的に人気な選手がいないんです。(さっきからドルトムントファンの皆さんすみません。)


では、何故こんなにも人気なのでしょうか?


人の営みに寄り添うクラブはやがて…

ドルトムントの人気の秘密、それは「文化」です。

60万人程の人口の都市。その都市が、毎週末お祭りのように熱狂します。

街の8/60がスタジアムで応援し、そうでない人たちも自宅やバーでTV観戦するのです。

ゴールが決まった瞬間は街が爆発したかのように大音響を発し、その地域で生まれた者は自然とその文化の中に入り熱狂します。ドルトムント地域の住人は皆が皆ドルトムントファンと言われ、部屋いっぱいのドルトムントグッズがそろっているという人も少なくないと聞きます。

この文化が、彼らの生活の一部として脈々と流れ続けている。まさに「地域密着」のマーケティング


観客動員数が多ければ当然企業としてはスポンサードする理由ができるので、商業収入も獲得しやすくなります。

こうした地域密着のマーケティングに加え、ドイツのスタジアム観戦の安全性などの文化も圧倒的な集客数の要因。下手をしなければ、このまま健全経営でいけるのではないでしょうか。



やはり、「愛される文化」まで作り上げ、それを維持し発展していくことができれば強いですね。

Jリーグは最近J1のクラブにも財政難でぎりぎりというクラブが散見され、どうなるんだJリーグと個人的には思っています。



川崎なんて地域密着の面白い企画やっていて好きなんだけどなあ。

おっと、小ネタの割にとてつもない長さになりましたね(笑)



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【Writer】
古藤 大貴 Taiki KOTO

株式会社エッジコネクション
マーケティングソリューション本部 本部長

アウトバウンドマーケティングからインバウンドマーケティングまで、幅広い
マーケティング手法によって「顧客との接点を創る」マーケティング・コンサルタント。

【Others】
エッジコネクションのウェブサイトにて、経営にまつわる各種ノウハウを公開しています。
マーケティング以外の面でも経営の悩みがある方、ご参考までにどうぞ。
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