福島釜玉らーめん@850 , 加哩スパイス@30 , 小ライス@120
 
七彩プロデュースの店。基本メニューは喜多方ラーメンだが、二郎風のメニューもあり意欲的。
福島ラーメン店有志によるプロジェクトで福島釜玉拉麺というメニューを8店舗で売り出した。
国産小麦100%のオリジナル麺「ふくまどか」を開発したとのこと。たぶん、自家製麺のこちらの店が開発したものだろう。
これに福島産の玉鈴製油のかえしを使って、マキシム濃い玉子を使うことで福島釜玉拉麺が生まれる。
 
丼の底に背脂、魚粉、タレが敷かれ、手もみした平打ち太麺が盛られる。(並で200g)
細切葱がたっぷり乗せられ、叉焼、メンマがトッピングされる。色の濃い卵黄が中央に。瓶の玉鈴正油が付く。
提供時に味付けしていないので正油で調整してと言われたが、ちゃんとタレが入っている。
 
全体を混ぜて頂く。
ひと口目から魚粉の味がガツンと来る。後から脂が全体をコーティングするように感じられる。
魚粉の味が支配的で、口の周りが粉っぽくなるほど。台湾まぜそばの雰囲気にも似ている。
正油を掛けなくても、最初に仕込まれたタレの味で十分な味わい。
正油を掛けると味にコントラストが出てまた楽しめる。玉鈴正油は塩気抑えめで旨味が強い。
 
麺は七彩出身らしいもの。ビロビロな口当たりで良くタレを持ち上げ、モチモチした食感が楽しい。この麺があってこそ、この釜玉が成立するのだと思う。
卵黄はいかにも濃そう。割って混ぜるとマイルドになり、濃厚な旨味が加わる。
葱のシャキシャキ感が魚粉でしつこそうになりそうなところを中和する。
叉焼は肉の繊維が感じられるタイプで、柔らかく引っ掛かるところがなく肉の旨味が感じられる逸品。
メンマは食感のアクセント。
 
女将のお勧めに従い、カレー粉トッピングを注文。カレーの風味が加わることで魚粉イメージからカレー風味にガラリと変わる。この味変は楽しい。
追い飯をする人も多いと勧められ、小ライスも注文。しかし、麺を食べ終わった丼にはほとんどタレが残っていなかった。追い飯より、追いスープの方が欲しかった。
 
麺の良さが光る逸品。七彩イズムを感じる。
全体にやり過ぎ感がなく、それでいてジャンクさも演出する内容。良くできている。
不思議な店名だが、家族という意味らしい。
福島県のラーメン店で「ラーメン組」なるものを組織して、萌えキャラを各店に充てた紹介誌みたいなものも作っている。いろいろ協力し合ってて頑張っているなぁ。