信州そばは駅そばでもレベルが高い。
長野駅構内にも複数店舗が競っていたようだが、このご時世か閉店が相次ぎ今では在来線では1店舗のみになってしまった。
 
[榑木川(くれきがわ)@長野駅東口]
1991年創業の本格手打ちそば榑木野@松本の、立ち食いそば版として数店舗展開している。冷凍麺使用で二八そばとのこと。
 
・信州鹿肉きのこそば@830
蕎麦は平細麺。さすがに風味も良く、しっかりとした歯ごたえもある。駅そばとは思えない出来栄え。
つゆはやや甘め。出汁が効いていて旨味がしっかりしている。
鹿肉はキューブ状のものが2個。脂少なく驚くほど柔らか。肉の繊維が感じられ旨味が濃い。きのこは、しめじ、えのき、なめこ。
券売機一番が付いた最高値メニュー。材料が高価なのだとは思うが、価格の割にトッピング量が寂しいと感じた。蕎麦の方はさすがの出来。
 
 
[しなの@長野電鉄駅]
長野駅構内6,7番線ホームにも信州蕎麦処しなのという店があるが、こちらは別で近くのフランス料理やパン屋のレストラングループが経営を引き継いでいるとのこと。
The駅前の立ち食いそばといった雰囲気で、茹で麺使用。
 
・チートロ@550
こちらの名物はチートロ。かけそばにチーズを乗せ、生卵を落とす。カルボナーラをイメージしているようで、黒胡椒を掛ける。
蕎麦は中太、平均的な立ち食いそばらしいもの。食感はしっかりしており悪くない。
つゆはキリっとしていて食べ易い。
これにチーズの塩気と風味が移って独特な風味になる。案外、チーズの主張は強い。
蕎麦と一緒に頂くと、独特なコクと風味が合わさって不思議な感じ。悪くない、ただ不思議な感じがするだけ。黒胡椒というのもまた不思議な感じ。
生卵を崩すとマイルドになり、なんとなくチーズと馴染んできたような気がする。
蕎麦王国の長野でこんな変わり種というのも悪くない。
 
 
[真田丸@長野ターミナル会館]
長野バスターミナルにあるスタンドそば。しかし、営業時間が極端に短く日祝休みとハードルが高いので、お手軽そば屋とは言えないかもしれない。
注文した品により時間が掛かりそうなきは番号札が渡される。出来ると呼ばれて取りに行くセルフ方式。元気な声が飛び交っている。たぶん、生麺使用。
 
・冷やかけラー油そば@730
蕎麦の上に山に切海苔が盛られていて蕎麦が見えない。油断して食べると、ラー油でむせる。
蕎麦は細麺で強い弾力。冷麺のようなクチュクチュした食感で、コシを感じられる。量も多く満足度が高い。
つゆはやや甘めで、ラー油のピリ辛と好対照。出汁感があってスタンド蕎麦としてはかなりのもの。
ラー油はたぬきに吸わせてトッピングしているのだろうか。つゆには流れ出さずに、食べるとたぬきと一緒に口に入り辛味を強く主張する。
豚肉もたっぷりトッピングされていて食べ応えがある。
胡麻、たっぷり青葱、爆盛切海苔が薬味として実に良く効いている。
この店は穴場、もっと長く営業すれば良いのに。客も短い営業時間目指して絶え間なくやって来る。持ち帰り出来るのも場所柄か。