やぁ、暑いズラねぇ。
夏だねー。
はい。
自分は昨日と今日、夏期休暇を取ったのね。
だもんで、昨日なぞは、ネバーエンディング・ミックス・ダウンなどという不毛な作業は夜になってからやればいいや、だって休暇だし、夏だしさ、などと嘯いてDVDなぞを垂れ流しながら昼間から酒を飲み、ふと気付けば夏の夕暮れ、まだいいだろうと飲み続けていると、もはや夜になろうというのにミックスなぞをやるような状態ではないわけね。
嗚呼、やっぱ止めておけば良かった、などと後悔し、しばらくなんとか復活しようと努力していたのだけれど、無理。
ま、いっか、だって休暇だし、夏だしさ、などと開き直り、またぞろ飲酒を再開した次第。
そんで、今朝。
激しい眩暈と動悸、そして喉の渇きで目覚め、朦朧としながらウーロンティーを阿呆のように飲み、うーむ、これは、いかん、などとぼやきながら、再びベッドに横になって、これ以上ない無益な時間を過ごしていると、ふと、ある思いつきがわたくしを捉えたのである。
そうだ、かき氷機を購入しに行こう、と。
はい。
ここまで読んだ方は、またわたくしの頭脳のカオスっぷりに嘆息なされているのかもしれないが、それは違うね。
違うのさ。
実は毎年、夏になるとわたくしは、かき氷を購入して来て毎日のように2、3個ほど喰らっておったわけで、しかし、そういった頻度で購入を致すのであれば、むしろかき氷機なるものを購入したうえ、自分でかき氷を制作いたせば、なにも毎日のようにスーパーに行かなくても済むではないかと思考していたのだけれども、いまいち気が進まなかったわけね。
それは何故か。
わたくしのように極めて繊細な感性を持つ人間であるのならばきっと理解出来ると思うのだけれども、ホームセンターなり、なんなりに出向いて行って、かき氷機を購入致す、ということはつまり、自分がかき氷機を購入するほどまでにかき氷を食いたいという欲求を持っておるということを店員に悟られる、ということを意味しているわけである。
それはわたくしのように高い羞恥心と自尊心とを持っている人間にはなかなか耐えがたいことなのね。
こういった類のことを知人に話すと男女問わず、何を言っているのかね?君は?馬鹿なのかね?といったニュアンスの返答が返って来るのが常なのであるわけで、まぁ、ただ単に病的に自意識が過剰であるというシンプルな結論に至っても良いわけであるが、それはまた別の物語、またの機会に話すことにしよう。
まぁ、要するに、いまいち踏ん切りの付かなかった、かき氷機購入という思惑が酔いの残った頭脳と、だって休暇だし、夏だしさ、という発想と相まって決意が固まったという、そういう話ね。
そういったわけで自分はしばし休息を取ったのち、平日の昼間からハウリング・ブラックサンダー、つまりはチャリに颯爽と飛び乗り、ホームセンターに向かったのさ。
そんなこんなで青信号であるにも関わらず、わたくしの横断を優先せず強引に右折して来るクソじじいに悪態をつく、などの苦難に見舞われながらホームセンターに到着。
しかし、容易に見つかると思っていた、かき氷機がなかなか発見出来ないのね。
グルグル店内を歩き回る自分。
当然、こういった場合には店員にかき氷機売り場の所在を尋ねる、ということになるわけであるが、ある程度の決心はついているとはいえ、長々と上記に書いたように自分にはなかなかこれが難しいワケ。
そんなわけで店内を歩き回りながら出来る限り自分の自尊心を傷つけずにかき氷機の所在を教えてくれそうな店員を品定めしたわけね、自分は。
正直言ってそんな自分の行動を理解出来る方は現実、少ないのではないかとはわたくしも知っている。
しかし、構うものか。
では、続けよう。
まず、若い男性店員。
こういった手合いに「平日の真昼間からかき氷機を購入とは怖れいるぜ、ハッ!どんだけだよ!!ありえねぇぇぇぇぇ~、ガチで、マジウケるんだけど、あちらになります。」などと言われた日には自分は黙っていられる自信がない。
となると、無益な争いが勃発したうえ、「誰がこのような店でショッピングを致すかよ!!」などという捨て台詞を吐き捨てた上で退店、不快な気分になるは、かき氷機を購入出来ぬはで踏んだり蹴ったりになるのでパス。
次に多少、責任を負わされているであろう社員らしき中年男性。
「平日の真昼間からかき氷機を御購入とは良い御身分ですね、ははは、あちらになりますね、下衆野郎。」などと言われた日には上記と同じ理由でパス。
そして、若い女性店員。
「平日の真昼間からかき氷機を購入なさるとは恥ずかしくないんですか?少しお酒臭いですし、ヒゲも剃っておられないようですし、あちらになりますね、この生存する価値の皆無なザ・サンセット ラプソディー野郎。」などと言われた日には相手が女性であっても気が付けばヘッド・ロックをして店内を縦横無尽に走行しつつ、ときおり跳躍、警察に通報されて逮捕、などという憂き目に合うと、これはもうかき氷機が購入出来ぬどころの話ではなくなるのでこれもパス。
そんなこんなで店内をグルグルグルグルしていると、優しそうな中年女性がおったので、コイツだ!!と思い、件のかき氷機の所在を尋ねると、なかなかわかりにくいところにあったよ、ふざけんなよ、俺がどういう想いでいたか、あなたがたにはわからんだろう、頼むぜ本当に。
そういったわけでようやくかき氷機とイチゴ味のシロップを同店で購入して帰宅し、ガリガリやって食した次第である。
なかなか悪くないぜ。
そして、まだ夏は始まったばかりさ。
チャオ。