日常でありそうなことを、小説風にしてみた。 | 地球防衛軍第7支部(凍結中)

地球防衛軍第7支部(凍結中)

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制限時間が迫っていた。

残された時間は、わずか。それを逃せば、取り返しの付かないことになる。


全力を持って突き進む。

行く手を阻む者一つ一つと遊んでいる暇すらない。そんな時間すら残されてはいない。

持ち前の機動性を生かし、隙間を潜り抜ける。

右に左に。一瞬のミスが、全てを台無しにする可能性があるだけに、失敗は許されない。


――――抜けたっ!!


不意に目の前が開けた。

目指すべき場所は、もう目と鼻の先まで迫っていた。残りの距離はあとわずか。だが残された時間もない。



ここまでの経過で残された力は少ない。

限界ギリギリで、ここまで来たのだ。





正面の「門」がゆっくりと閉まりだした。

あれが閉まってしまえば、もはや先はない。



残された力を引き出し、最後の加速を駆ける。

閉まり行く「門」。詰まっていく距離―――。そして―――





「門」がしまった。自分の背後で。

際どいタイミングだったが、突破した。そして今までの全てが報われた瞬間でもあった。

小さな勝利を噛み締める中、一つの声が響く。


「本日は、京王線をご利用いただき、真にありがとうございます。次の駅は―――」



~おしまい~



※これは、何から何までフィクションです。作者は電車を使わないため、コレは全て創作です。



えむ’sコメント

 電車の発車時間に間に合うべく、全力で走るわずかな時間を小説にしてみました。

 こうやって書くと、やっぱりなにか違う物に見えてしまうから面白いですわw